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1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
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◈Anton Bruckner: Symphony No.9 in D minor (edit. Leopold Nowak)
Bruckner Orchester Linz  / Dennis Russell Davies
(Rec. 11 September 2005, Brucknerhaus Linz, Austria) Live Recording



デニス・ラッセル・デイヴィス(Dennis Russell Davies, 1944-)率いるリンツ・ブルックナー管弦楽団が演奏するアントン・ブルックナー(Anton Bruckner, 1924-1896)未完の大作、交響曲第9番のCDです。
本CDでは、レオポルト・ノーヴァクの校訂版を使用しています。
本CDで演奏しているリンツ・ブルックナー管弦楽団は、1803年創立の由緒正しいオーケストラです。元々はリンツ歌劇場のオーケストラでしたが、第二次世界大戦中はリンツ市立管弦楽団と名称を変えて細々と活動をしていました。戦後はリンツ歌劇場管弦楽団の名称に戻して活動していましたが、1967年に今日の名称に改称して活動を続けています。
しばしば、このオーケストラは、ナチス・ドイツが第二次世界大戦中に国家政策としてリンツに作った「帝国ブルックナー管弦楽団」と混同されますが、このオーケストラ自体はナチス・ドイツの敗戦直前のゴタゴタで解散しており、本CDのオーケストラとは関係ありません。
デイヴィスは、アメリカ出身の指揮者で、特に同時代の作曲家の作品の演奏を得意にしてきた人でした。ドイツはシュトゥットガルトに転居した頃から、19世紀以前の作品の録音も活発に行うようになり、2002年にリンツ・ブルックナー管弦楽団の首席指揮者に就任してから、本CDを含むブルックナーの交響曲の全曲録音に取り組むようになりました。

デイヴィスのアプローチは、ブルックナーの音楽の内的世界に入り込んで祈りの声を聴くと言うよりは、楽譜から立ち上る躍動感を掬い取ろうとする演奏で、ブルックナーの遺作の深遠なる世界に浸ろうとすると、肩透かしを食らわせられます。
アンサンブルを締め上げて徹底的に管理するというよりは、「責任は全て俺が取るから、お前らなりのブルックナーを奏でてみろ!」といった感じの、オーケストラの自発性を尊重した演奏ということが出来るでしょう。
精緻さの点ではこの演奏が特に優れているといったこともなく、むしろ雑然としているのですが、その雑然さが却って、この音楽を気軽に聴けるものにしているようです。
高潔さよりは親しみやすさを前面に出そうとしたアプローチですが、徹底的に磨き上げた蒸留水のような演奏をブルックナー演奏の規範と考える人には、雑な演奏に聴こえるかもしれません。

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