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1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
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CD1:
◈Arnold Schoenberg: Pelleas und Melisande op.5
Berliner Philharmoniker / Herbert von Karajan
(Rec. January 1974, Berlin phiharmonie)
◈Arnold Schoenberg: Variationen für Orchester op.31
Berliner Philharmoniker / Herbert von Karajan
(Rec. January-February 1974, Berlin philharmonie)

CD2:
◈Arnold Schoenberg: Verklärte Nacht op.4
Berliner Philharmoniker / Herbert von Karajan
(Rec. December 1973, Berlin Philharmonie)
◈Alban Berg: Drei Orchesterstücke op.6
Berliner Philharmoniker / Herbert von Karajan
(Rec. December 1972, Jesus-Christus-Kirche, Berlin)
◈Alban Berg: Drei Stücke aus der "Lyrischen Suite" Version for strings orchestra
Berliner Philharmoniker / Herbert von Karajan
(Rec. September & November 1973, Jesus-Christus-Kirche, Berlin)

CD3:
◈Anton Webern: Passacaglia für Orchestra op.1
Berliner Philharmoniker / Herbert von Karajan
(Rec. February 1973, Berlin Philharmonie)
◈Anton Webern: Fünf Sätze op.5
Berliner Philharmoniker / Helbert von Karajan
(Rec. November 1973, Berlin philharmonie)
◈Anton Webern: Sechs Stücke für Orchester op.6
Berliner Philharmoniker / Helbert von Karajan
(Rec. May 1973, Jesus-Christus-Kirche, Berlin)
◈Anton Webern: Symphonie op.21
Berliner Philharmoniker / Herbert von Karajan
(Rec. February 1973, Berlin Philharmonie)



ヘルベルト・フォン・カラヤン(Herbert von Karajan, 1908-1989)は、オーストリアの指揮者です。
生前は「帝王」と呼ばれ、20世紀を代表する名指揮者と位置づけられました。
1955年からベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者となり、数多くの録音を残していますが、そのレパートリーはとても広く、クラシック音楽の一大リファレンスを形成しています。
そして、その録音は、どれもとても高い水準の演奏が収録されています。
こうした録音の多さと、その録音の質の高さゆえに、一方で嫉妬を買い、彼の演奏に対して無視を決め込もうとする人もいました。
そういった意味で、カラヤンは毀誉褒貶の激しい指揮者ではありましたが、その毀誉褒貶こそ、彼が高い名声を誇っていたということの、何よりの証ではないかとおもいます。

カラヤンとベルリン・フィルハーモニー管弦楽団が録音した新ウィーン楽派の管弦楽曲作品集は、カラヤンによる新ウィーン楽派の音楽への入門書のような演奏です。
新ウィーン楽派とは、アルノルト・シェーンベルク(Arnold Schoenberg, 1874-1951)を中心とした十二音音楽で音楽を作る人たちのことです。
この楽派のメンバーは、シェーンベルクと、その2人の弟子―アントン・ウェーベルン(Anton Webern, 1883-1945)アルバン・ベルク(Alban Berg, 1885-1931)です。
本CD集では、シェーンベルクの作品から《浄められた夜》、《ペレアスとメリザンド》、《管弦楽のための変奏曲》の3作品、ベルクの作品から《3つのオーケストラ用小品》、《叙情組曲からの3つの小品》、ウェーベルンの作品から《管弦楽のためのパッサカリア》、《弦楽合奏のための5楽章》、《6つの管弦楽曲》、《交響曲》を収録しています。
新ウィーン楽派は、20世紀の現代音楽シーンの土台となった一派ですが、カラヤンは、この3人の作曲家の19世紀的な側面に光を当て、特にシェーンベルク作品では艶かしい音楽を奏でています。
管弦楽のための変奏曲(op.31)では、もはや調性を離脱した音楽であるにもかかわらず、オーケストラの各パートが雄弁に奏でているため、後期ロマン主義の音楽のようなネットリとした美しさを湛えています。
続くベルクの作品でも、シェーンベルクで聴かせたアプローチは変えていません。
ただ、一連の作品は無調音楽ながら、ドロッとした情念がこぼれてくるので、カラヤンとしても後期ロマン主義的なアプローチがとりやすかったものと思われます。
ウェーベルンの作品は、どれも切り詰めて作ったようなストイックさを感じさせるものが多いのですが、カラヤンは、断片的に出てくるワルツのリズムなどを見逃さず、艶やかに色揚げしていきます。
磨きぬかれた弦楽セクションや輝かしい管セクションのコンビネーションが、ウェーベルンにふくよかな肉付きを与え、多彩な表情を引き出しています。
こうしたカラヤンの演奏で新ウィーン楽派の音楽を聴くと、20世紀の「現代音楽」に先鞭をつけた彼らの感性が、まさにウィーンの文化を下敷きにしていたことが仄見えてくるのです。

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