1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
◈Jean Huré: Sonate en fa# mineur
◈Léon Boëllmann: Sonata, op.40
渡辺 真帆子 (Vc)
野平 一郎 (Pf)
野平 一郎 (Pf)
(Rec. 12 & 13 April 1994,東京・府中の森芸術劇場ウィーン・ホール)
ジャン・ユレ(Jean Huré,1877-1930)と、レオン・ボエルマン(Léon Boëllmann, 1862-1897)という2人の作曲家の作ったチェロ・ソナタ2曲を収録したアルバムです。
ボエルマンのソナタについては、かつてアンドレ・ナヴァラが愛奏したことで知られています。
ユレについては、このCDでも「ウーレ」と表記されているように、その日本語表記自体がゆれており、日本への受容がまだまだ途上であることを暗示しています。
この両者に共通するのは、オルガニストとして活躍し、教育者としても名のあった人物だということです。また、パリ音楽院では学ばなかったという点でも、2人は共通しています。
特に、ユレについては、ピアニストのイヴ・ナットや、ラヴェルの弟子として知られるマニュエル・ロザンタールなどが彼の門を叩いています。
ユレ自身は、作曲はほぼ独学を通しましたが、シャルル・マリー・ヴィドールや、シャルル・ケクランらと交友を深め、彼らの影響を受けながら作曲を行っていたようです。
彼のチェロ・ソナタは全部で3つ作っていますが、本作品は、1903年に作られ、スペインの名匠であるパブロ・カザルスに献呈された作品で、最初のチェロ・ソナタに当たります。
曲は切れ目なく続きますが、大きく「Assez lent (かなり遅く)」と指示された序奏部、「Assez Vif (かなり生き生きと)」と指示された中間部、「lointain, gracieux et léger Lent et très doux (ほのかに、優美で軽やかに、そして遅く非常に柔らかく)」と指示されたコーダという3つの部分から成ります。
曲の肝である中間部は、拍子をチョコチョコ換えてギアチェンジをし、大変ドラマティックな音楽に仕上がっています。
ボエルマンは、ウジェーヌ・ジグーの弟子として活躍したオルガニストで、ゴシック組曲がオルガニストたちの間で有名ですが、チェロの作品としては、交響的変奏曲がよくチェロ学習者に知られています。
前述のように、ナヴァラがよく演奏していたこともあって、チェロ関係者の間では、この曲も非常に有名です。
伝統的な3楽章形式で書かれ、内容も大変充実していますが、ピアノに表現のウェイトが重いのが鍵盤楽器演奏家ならではでしょうか。
演奏は、渡辺真帆子(Mahoko Watanabe)のチェロと野平一郎(Ichiro Nodaira, 1953-)のピアノです。
渡辺のチェロがいまひとつ不安定ですが、野平のピアノが陰影をしっかりつけて彫りの深い表現で支えているため、全体的に演奏の弱さを感じることはありません。ユレのチェロ・ソナタでは、ややチェロの表情が乏しく、曲を深くえぐりきれていない憾みが残りますが、ボエルマンでは頑丈なピアノの上をチェロが自由に舞い踊る感じで、なかなかの好演を繰り広げています。
ボエルマンのソナタについては、かつてアンドレ・ナヴァラが愛奏したことで知られています。
ユレについては、このCDでも「ウーレ」と表記されているように、その日本語表記自体がゆれており、日本への受容がまだまだ途上であることを暗示しています。
この両者に共通するのは、オルガニストとして活躍し、教育者としても名のあった人物だということです。また、パリ音楽院では学ばなかったという点でも、2人は共通しています。
特に、ユレについては、ピアニストのイヴ・ナットや、ラヴェルの弟子として知られるマニュエル・ロザンタールなどが彼の門を叩いています。
ユレ自身は、作曲はほぼ独学を通しましたが、シャルル・マリー・ヴィドールや、シャルル・ケクランらと交友を深め、彼らの影響を受けながら作曲を行っていたようです。
彼のチェロ・ソナタは全部で3つ作っていますが、本作品は、1903年に作られ、スペインの名匠であるパブロ・カザルスに献呈された作品で、最初のチェロ・ソナタに当たります。
曲は切れ目なく続きますが、大きく「Assez lent (かなり遅く)」と指示された序奏部、「Assez Vif (かなり生き生きと)」と指示された中間部、「lointain, gracieux et léger Lent et très doux (ほのかに、優美で軽やかに、そして遅く非常に柔らかく)」と指示されたコーダという3つの部分から成ります。
曲の肝である中間部は、拍子をチョコチョコ換えてギアチェンジをし、大変ドラマティックな音楽に仕上がっています。
ボエルマンは、ウジェーヌ・ジグーの弟子として活躍したオルガニストで、ゴシック組曲がオルガニストたちの間で有名ですが、チェロの作品としては、交響的変奏曲がよくチェロ学習者に知られています。
前述のように、ナヴァラがよく演奏していたこともあって、チェロ関係者の間では、この曲も非常に有名です。
伝統的な3楽章形式で書かれ、内容も大変充実していますが、ピアノに表現のウェイトが重いのが鍵盤楽器演奏家ならではでしょうか。
演奏は、渡辺真帆子(Mahoko Watanabe)のチェロと野平一郎(Ichiro Nodaira, 1953-)のピアノです。
渡辺のチェロがいまひとつ不安定ですが、野平のピアノが陰影をしっかりつけて彫りの深い表現で支えているため、全体的に演奏の弱さを感じることはありません。ユレのチェロ・ソナタでは、ややチェロの表情が乏しく、曲を深くえぐりきれていない憾みが残りますが、ボエルマンでは頑丈なピアノの上をチェロが自由に舞い踊る感じで、なかなかの好演を繰り広げています。
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