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1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
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◈Ludwig van Beethoven: Symphonie No.2 D major, op.36
The Bamberg Symphony Orchestra / István Kertész
(Rec. ca 1960)
◈Franz Joseph Haydn: Symphony No.45 in F sharp minor, Hob.1-45 "Abschied"
The Bamberg Symphony Orchestra / István Kertész
(Rec. September 1960)



イシュトヴァーン・ケルテス(István Kertész, 1929-1973)は、ハンガリー出身の名指揮者です。
ラースロー・ショモジーの門下となり、1955年にはハンガリー国立歌劇場の副指揮者になりましたが、母国の動乱でイタリアに亡命し、フェルナンド・プレヴィターリの下で研鑽を積みました。
本録音が行われた頃は、アウグスブルク市立歌劇場の音楽総監督に就任し、めきめきとその頭角をあらわしてきた頃に当たります。
前途洋洋たるケルテスの演奏は、いわゆる「大家」の風格こそ望めませんが、キビキビとした音楽運びが非常に魅力的です。

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(Ludwig van Beethoven, 1770-1827)の交響曲第2番(1801-02年作)は、まだまだ先達の影響下にある作品ですが、若々しいパワーがそこかしこに感じられます。演奏次第によっては、何のインパクトも残さない作品ですが、ケルテスは第1楽章でメリハリのきかせ、第2楽章では打って変わってまろやかな響きで表現のコントラストをつけます。第3楽章のいたずら小僧が駆け摺り回るようなスピード感を経て、第4楽章でしっかりとクライマックスを作りますが、全体が起承転結でしっかりまとまっているところに、ケルテスの才覚が聴き取れます。
それでいて、オーケストラの音にブレが生じないのは、バンベルク交響楽団の結束の強さの表れです。
ヨーゼフ・ハイドン(Joseph Haydn, 1732-1809)の交響曲第45番は、第4楽章で見られる趣向から「告別」というニックネームがつけられています。
ニコライ・エステルハージ伯爵に仕えていたハイドンでしたが、音楽好きが昂じて座付きのオーケストラ団員の休暇を返上させて演奏させようとしたことがあります。このとき、ハイドンが一計案じてこの曲を作曲し、第四楽章で団員が舞台から去っていくという趣向で、休暇を申し出ました。エステルハージ伯爵は、この趣向の真意を読み取り、団員たちに休暇を与えたというエピソードが今日伝わっています。
ハイドンの交響曲の難しさは、この作品のユーモアを引き出そうとするあまり、音楽の流れを不自然にしてしまうところにあります。
バンベルク交響楽団の演奏は、ケルテスの指揮下でガッチリと演奏し、交響曲としてのフォルムを明快に描き出しています。


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