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1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
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CD1:
◈Georg Frideric Handel: Suite No.9 in G minor
Sviatoslav Richter (Pf)
◈Georg Frideric Handel: Suite No.10 in D minor
◈Georg Frideric Handel: Suite No.11 in D minor
Andrei Gavrilov (Pf)
◈Georg Frideric Handel: Suite No.12 in E minor
Sviatoslav Richter (Pf)
(Rec. June & July 1979, Tours Festival, Château de Marcilly-sur-Mauline) Live Recording without Applause

CD2:
◈Georg Frideric Handel: Suite No.13 in B flat major
Andrei Gavrilov (Pf)
◈Georg Frideric Handel: Suite No.14 in G major
Sviatoslav Richter (Pf)
◈Georg Frideric Handel: Suite No.15 in D minor
Andrei Gavrilov (Pf)
◈Georg Frideric Handel: Suite No.16 in G minor
Sviatoslav Richter (Pf)
(Rec. June & July 1979, Tours Festival, Château de Marcilly-sur-Mauline) Live Recording without Applause
◈Ludwig van Beethoven: Piano Sonata No.17 in D minor, op.31-2 "The Tempest"
Sviatoslav Richter (Pf)
(Rec. August 1961, Abbey Road Studios, London)



アンドレイ・ガヴリーロフ(Andrei Gavrilov, 1955-)とスヴャトスラフ・リヒテル(Sviatoslav Richter, 1915-1997)が分担して録音したゲオルク・フリードリッヒ・ヘンデル(Georg Frideric Händel, 1685-1759)の鍵盤楽器用組曲の第二巻です。

第一巻(第1番~第8番)の録音はやたらと多いのですが、このCDが発売された頃は、第2巻の録音が、それほど多くありませんでした。
全集録音が好きでなかったリヒテルは、1974年度のチャイコフスキー国際コンクールのピアノ部門の覇者であるガヴリーロフと分担して、第一巻と一緒に第二巻も録音しました。

ヘンデルは、かのヨハン・ゼバスティアン・バッハと比肩しうるほどの鍵盤楽器奏者でしたが、バッハほどにフーガ理論に執着せず、メロディを紡ぎ出すことに喜びを見い出した人でした。
とはいえ、フーガがニガテだったわけではなく、そこかしこに対位法的処理が見い出せます。
ヘンデルは、対位法を極めるのではなく、数ある作曲の作法のひとつとして活用する道を選んだのでした。
第二巻の組曲は、第一巻ほどガッチリした作りではなく、徒然なるままに書き記したメロディを発展させて作ったようなユルさがあります。

リヒテルの演奏は、主旋律を捉まえて、その旋律線を濃厚に歌い上げるスタイルをとっています。
旋律と伴奏というホモフォニックな音楽作りをリヒテルは得意とするのですが、ヘンデルの作品はホモフォニーとポリフォニーの所作が混じっているため、濃厚そうでいて、実のところ平板な演奏に終わってしまっていることが多々あります。
組曲第12番のジーグなど、強音で塗りつぶしてしまったような雑な音楽もあり、ヘンデルの音楽のベスト・パフォーマンスとは言えません。
ガヴリーロフの演奏には、比較的余裕が感じられ、ピアノという音の強弱のふり幅の大きさを活用して、繊細さと大胆さをかね揃えた演奏を繰り広げています。
バロック音楽の演奏様式としては、ちょっと饒舌な気もしますが、饒舌すぎるくらいが、ヘンデルの音楽には合うのかもしれません。

余白には、リヒテルによるルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(Ludwig van Beethoven, 1770-1827)の《テンペスト》のソナタが収録されていますが、リヒテル特有の腰の重さが、やや持って回ったような表現になり、ストレートに感動が伝わってこないもどかしさが残りました。

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