1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
◈Ottorino Respighi: Pini di Roma
◈Orrotino Respighi: Gli Uccelli
◈Ottorino Respighi Fountane di Roma
Atlanta Symphony Orchestra / Louis Lane
(Rec. 17 May 1983 & 22 September 1984, Atlanta Symphony Hall)
オットリーノ・レスピーギ(Ottorino Respighi, 1879-1936)は、イタリアの作曲家で、20世紀前半のイタリアにおける器楽の指導的役割を担っていた人です。生地ボローニャのマルティーニ音楽院でジュゼッペ・マルトゥッチに作曲を、ルイジ・トルキに音楽史を学びました。レスピーギの師となったマルトゥッチは19世紀イタリアでオペラではなく器楽を熱心に作曲した人として知られ、レスピーギはそのマルトゥッチの衣鉢を引き継いでいます。また、音楽学者のトルキからも教えを受けたことで、イタリアの作曲の先人に対する広範な知識を身につけました。
さらに、作曲家としてのレスピーギの強力な武器となったのは、卓越した管弦楽法です。ヴァイオリニストとしても免許皆伝の腕前を持っていたレスピーギは、地元の歌劇場のオーケストラへの就職を皮切りにロシアやドイツなどを渡り歩き、実地でオーケストラを学んだ上、ニコライ・リムスキー=コルサコフから奥義を授かり、向かうところ敵なしの筆力を持つに至りました。
本CDでは、レスピーギの代表作であるローマ三部作から、《ローマの松》(1924年作)と《ローマの噴水》(1916年作)、そして組曲《鳥》(1927年作)が収録されており、管弦楽法の大家としての、また古の音楽の復興再評価の旗手としてのレスピーギのそれぞれを俯瞰できます。
ローマの風物詩を基点にしてイタリアの歴史を概観するという意図を持ったローマ三部作ですが、《ローマの松》は、第3部の〈ジャニコロの松〉で夜鳴き鶯の録音テープが使われるのがユニークです。
オーケストレーションも大変凝っており、舞台裏にファンファーレ用のトランペットを配したり、イタリア古代の金管楽器のブッキーナを復元して配置したりと、様々な工夫がなされています。
《ローマの噴水》は、ローマ三部作の第一作目にあたる作品ですが、夜明け、朝、昼、たそがれ時のそれぞれの時間帯に見ると美しいといわれる噴水を音楽にすることで、イタリアの風物詩を世界に紹介しています。
ゴージャスなオーケストレーションで奏でられる音楽は、初演当初、あまりに大げさだと批評家筋に笑われましたが、今日ではオーケストレーションの見本のように位置づけられています。
組曲《鳥》は、ドメニコ・スカルラッティ、フィリップ・ラモーらの音楽をオーケストレーションして配置した編曲作品です。
親しみやすいメロディが、手際よいオーケストレーションで磨かれ、それぞれの鳥のモチーフをしっかりと描き出しています。とてもかわいい作品なので、レスピーギの作品の中でとりわけ演奏される機会の多い作品でもあります。
アメリカのベテラン指揮者であるルイス・レーン(Louis Lane, 1923-)指揮するアトランタ交響楽団の演奏は、終始安全運転。
ローマ作品でも、羽目を外すことなく、ガッチリとしたアンサンブルでクライマックスまで持っていくレーンの手腕ならびにオーケストラの底力は称揚されるべきでしょう。
ただ、組曲《鳥》は、各パートに茶目っ気が足りず、純粋にレスピーギの編曲作品をとりあえず演奏したという程度の感興しか沸きません。オーケストラの総合力は高いのですが、プレイヤー個々の味わいがいまひとつなのが残念なところです。
さらに、作曲家としてのレスピーギの強力な武器となったのは、卓越した管弦楽法です。ヴァイオリニストとしても免許皆伝の腕前を持っていたレスピーギは、地元の歌劇場のオーケストラへの就職を皮切りにロシアやドイツなどを渡り歩き、実地でオーケストラを学んだ上、ニコライ・リムスキー=コルサコフから奥義を授かり、向かうところ敵なしの筆力を持つに至りました。
本CDでは、レスピーギの代表作であるローマ三部作から、《ローマの松》(1924年作)と《ローマの噴水》(1916年作)、そして組曲《鳥》(1927年作)が収録されており、管弦楽法の大家としての、また古の音楽の復興再評価の旗手としてのレスピーギのそれぞれを俯瞰できます。
ローマの風物詩を基点にしてイタリアの歴史を概観するという意図を持ったローマ三部作ですが、《ローマの松》は、第3部の〈ジャニコロの松〉で夜鳴き鶯の録音テープが使われるのがユニークです。
オーケストレーションも大変凝っており、舞台裏にファンファーレ用のトランペットを配したり、イタリア古代の金管楽器のブッキーナを復元して配置したりと、様々な工夫がなされています。
《ローマの噴水》は、ローマ三部作の第一作目にあたる作品ですが、夜明け、朝、昼、たそがれ時のそれぞれの時間帯に見ると美しいといわれる噴水を音楽にすることで、イタリアの風物詩を世界に紹介しています。
ゴージャスなオーケストレーションで奏でられる音楽は、初演当初、あまりに大げさだと批評家筋に笑われましたが、今日ではオーケストレーションの見本のように位置づけられています。
組曲《鳥》は、ドメニコ・スカルラッティ、フィリップ・ラモーらの音楽をオーケストレーションして配置した編曲作品です。
親しみやすいメロディが、手際よいオーケストレーションで磨かれ、それぞれの鳥のモチーフをしっかりと描き出しています。とてもかわいい作品なので、レスピーギの作品の中でとりわけ演奏される機会の多い作品でもあります。
アメリカのベテラン指揮者であるルイス・レーン(Louis Lane, 1923-)指揮するアトランタ交響楽団の演奏は、終始安全運転。
ローマ作品でも、羽目を外すことなく、ガッチリとしたアンサンブルでクライマックスまで持っていくレーンの手腕ならびにオーケストラの底力は称揚されるべきでしょう。
ただ、組曲《鳥》は、各パートに茶目っ気が足りず、純粋にレスピーギの編曲作品をとりあえず演奏したという程度の感興しか沸きません。オーケストラの総合力は高いのですが、プレイヤー個々の味わいがいまひとつなのが残念なところです。
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