1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
◈Jules Massenet: Chérbin
Frederica von Stade (Ms: Chérbin)
Samuel Ramey (Bs: Le Philosophe)
June Anderson (S: L'Ensoleillad)
Dawn Upshaw (S: Nina)
Jean-Marc Ivaldi (Br: Le Conte)
Hélène Garetti (S: La Contesse)
Michel Trempont (Br: Le Baron)
Brigitte Balleys (Ms: La baronne)
Michel Sénéchal (T: Le Duc)
Claes-Håkan Ahnsjö (T: Ricardo)
Armand Arapian (Br: A'Aubergiste)
Rainer Scholze (Bs: Un Officier)
Samuel Ramey (Bs: Le Philosophe)
June Anderson (S: L'Ensoleillad)
Dawn Upshaw (S: Nina)
Jean-Marc Ivaldi (Br: Le Conte)
Hélène Garetti (S: La Contesse)
Michel Trempont (Br: Le Baron)
Brigitte Balleys (Ms: La baronne)
Michel Sénéchal (T: Le Duc)
Claes-Håkan Ahnsjö (T: Ricardo)
Armand Arapian (Br: A'Aubergiste)
Rainer Scholze (Bs: Un Officier)
Chor der Bayerischen Staatsoper (Chorus master: Udo Mehrpohl)
Münchner Rundfunkorchester / Pinchas Steinberg
Münchner Rundfunkorchester / Pinchas Steinberg
(Rec. 8-16 April 1991, Studio 1, Bavarian Radio, Munich)
ジュール・マスネ(Jules Massenet, 1842-1912)はフランスの作曲家です。
彼は特に歌劇の分野で知られた人で、〈瞑想曲〉で知られる《タイス》や、ゲーテ作品を歌劇化した《ウェルテル》などが代表作として挙げられます。
《ケルビーノ》は1903年に作曲された歌劇ですが、このケルビーノというのは、あのヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの歌劇《フィガロの結婚》に登場してきたキャラクターです。
このモーツァルトのオペラの原作となったのは、カロン・ド・ボーマルシェという劇作家の作った『フィガロ三部作』の第二作目ですが、このフィガロの連作はヨーロッパで大変人気を博し、19世紀に入ってからも別の作家によって続編やスピンオフ作品が書かれていました。
フランシス・ド・クロワッセの『シェリュバン(ケルビーノ)』は、そうしたスピンオフ作品のひとつで、この戯曲を見たマスネが直談判してオペラ化されることになったものです。
オペラ化にあたっては、クロワッセのほかにアンリ・カインが台本作成に関わっています。
話のあらすじは以下のとおり。
【第1幕】
セビーリャにあるケルビーノのお屋敷。
ケルビーノは、セビーリャ中でも一番のプレイボーイ。彼は17歳になり、士官に任命されました。お屋敷では、その記念のお祝いをします。ケルビーノ家の家庭教師を務めるジャコポ(哲学者とみんなから呼ばれている)は、パーティーの準備に大忙し。
ケルビーノにはニーナという幼馴染がいますが、ケルビーノは女の人を見るとすぐに恋してしまう癖があり、ニーナはなかなか相手にしてもらえません。
パーティーには、ケルビーノは沢山の人を招待し、スペイン王室の伯爵夫人・男爵夫人はもとより、王室のプリマ・バレリーナのアンソレイヤードにまで招待状を出していました。
ケルビーノを溺愛する伯爵夫人や男爵夫人は、遠方から夫を連れてやってきて、伯爵や男爵は、ニーナの後見人である公爵と一緒に「何でケルビーノを祝わなければいかんのだ!」「王様の寵姫アンソレイヤードを召喚するなんてキチガイだろう」と愚痴をこぼしています。
ケルビーニははしゃぎまわり、伯爵夫人に「あなたへの恋文を庭の木に隠しておきました」などと耳打ちし、それが伯爵にばれて決闘を申し込まれそうになりますが、その恋文に書かれた詩を、ニーナが自分のために書いてくれた詩だとして暗誦し、ケルビーノは命拾いします。
しかし、ニーナが自分のための詩だと言い張るのにカチンときたケルビーノは、「それはアンソレイヤードのために書いた詩だ!」と叫びます。
それを聴いた伯爵夫人や男爵夫人は、ケルビーノに嫉妬の炎を燃やすのでした。
そこに、アンソレイヤードが、豪華なお供を連れて到着しました。
【第二幕】
伯爵夫人と男爵夫人は、宿屋であてがわれた部屋が小部屋なのに憤慨するが、スウィート・ルームはアンソレイヤードが使っていた。
幾人かの士官が、ケルビーノおお祝いにやってくるが、ケルビーノはその士官のうちのリカルド大尉の恋人を口説こうとして、リカルド大尉から決闘を申し込まれてどんちゃん騒ぎ。
そこに仮面をつけた女性が現れ、ケルビーノは条件反射的にその女性に抱きついてキスをしますが、その仮面の女性こそがアンソレイヤードでした。
アンソレイヤードのいる前で、ケルビーノとリカルドは喧嘩を始めますが、そこにジャコポが現れて自体を沈静化させました。
アンソレイヤードはお色直しのために部屋に戻り、ケルビーノはアンソレイヤードを恋人にしようと決意するのでした。
伯爵・男爵・公爵は、そんなケルビーノを阻止しようと策を練りますが、ケルビーノは3人を出し抜いてアソレイヤードと二人で愛を語らいます。
3人をかわしながら、ケルビーノはアンソレイヤード、伯爵夫人、男爵夫人の3人から、靴止め、リボン、花束といった記念の品を受け取ります。いきり立った3人はケルビーノに決闘を申し込みますが、そこに警官が到着し、3人は逮捕されてしまいました。
【第三幕】
翌朝、ケルビーノは3人との決闘に備えて遺書をしたためていましたが、そこに伯爵夫人と男爵夫人がやってきて、先日宿屋の庭で歌っていたセレナードは誰のためのものだったかを問いただしました。
ケルビーノは、アンソレイヤードのために歌ったことを告げ、2人に愛想をつかされます。
伯爵夫人と男爵夫人は、伯爵と男爵に対して、ケルビーノがアンソレイヤードと逢っていて、自分達とは何の関係もなかったことを証言し、決闘の話はなかったことになりました。
公爵は、国王の命令を携えて戻ってきて、アンソレイヤードを宮廷へと帰還させます。
3人の女性がいなくなって独りぼっちになってしまったケルビーノは「女はみんなボクを騙した!」と嘆き悲しみ、ジャコポは「善良で思いやりがあって、逆境のときに慰めてくれる女の人と、本当の愛を育みなさい」と、ケルビーノ諭しました。
そこに、ニーナが現れ、ケルビーノへの愛が報われないので修道院に入る決意をしたことを、ケルビーノに告げにきました。
ケルビーノは、ニーナの悲しみの原因が自分にあることを悟って、ニーナに許しを求め、ニーナはケルビーノの誠実な言葉に心を動かされます。
ジャコポは、ケルビーノに、ポケットからのぞいている昨夜の記念品を捨てるようにいいますが、ケルビーノはそれを押し込め、「ニーナ!君を愛している!」と叫んでニーナに抱きつきます。ニーナはケルビーノを許して二人はかたく抱き合うのでした。
1991年に、バイエルン放送局で製作された本録音は、このオペラの初の全曲版となります。
キャストは、
・フレデリカ・フォン・シュターデ(ケルビーノ役)
・サミュエル・ラミー(哲学者ジャコポ役)
・ジューン・アンダーソン(アンソレイヤード役)
・ドーン・アップショウ(ニーナ役)
・ジャン=マルク・イヴァルディ(伯爵役)
・エレーヌ・ガッティ(伯爵夫人役)
・ミシェル・トランポン(男爵役)
・ブリジット・バレーズ(男爵夫人)
・ミシェル・セネシャル(公爵役)
・クラース・アーカン・アーンシェ(リカルド大尉役)
・アルマン・アラビアン(宿屋の主人役)
・ライナー・ショルツェ(士官役)
バイエルン放送合唱団(合唱指揮:ウド・メールポール)
ミュンヘン放送管弦楽団/ピンカス・スタインバーグ
ピンカス・スタインバーグ(1943-)は、名指揮者のウィリアム・スタインバーグを父に持つイスラエル出身の指揮者です。
この録音が行われた頃は、オーストリア放送交響楽団の首席指揮者のかたわら、ウィーン国立歌劇場の指揮台にもたびたび上がっており、オペラ指揮のベテランとして名声を確立していました。
シャキッとしたリズム感で、ともするとだれてしまうマスネのオペラをしっかり引き締めています。
表題役のシュターデ(1943-)も、モーツァルトの《フィガロの結婚》の同名役で好評を博していた人だけあって、生き生きとして素晴らしいものがあります。
レミーの人生の甘いもすいもかみ分けた、懐の深い歌唱や、出番が少ないながらもアップショウの凛とした歌声も、忘れがたい印象を残します。
彼は特に歌劇の分野で知られた人で、〈瞑想曲〉で知られる《タイス》や、ゲーテ作品を歌劇化した《ウェルテル》などが代表作として挙げられます。
《ケルビーノ》は1903年に作曲された歌劇ですが、このケルビーノというのは、あのヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの歌劇《フィガロの結婚》に登場してきたキャラクターです。
このモーツァルトのオペラの原作となったのは、カロン・ド・ボーマルシェという劇作家の作った『フィガロ三部作』の第二作目ですが、このフィガロの連作はヨーロッパで大変人気を博し、19世紀に入ってからも別の作家によって続編やスピンオフ作品が書かれていました。
フランシス・ド・クロワッセの『シェリュバン(ケルビーノ)』は、そうしたスピンオフ作品のひとつで、この戯曲を見たマスネが直談判してオペラ化されることになったものです。
オペラ化にあたっては、クロワッセのほかにアンリ・カインが台本作成に関わっています。
話のあらすじは以下のとおり。
【第1幕】
セビーリャにあるケルビーノのお屋敷。
ケルビーノは、セビーリャ中でも一番のプレイボーイ。彼は17歳になり、士官に任命されました。お屋敷では、その記念のお祝いをします。ケルビーノ家の家庭教師を務めるジャコポ(哲学者とみんなから呼ばれている)は、パーティーの準備に大忙し。
ケルビーノにはニーナという幼馴染がいますが、ケルビーノは女の人を見るとすぐに恋してしまう癖があり、ニーナはなかなか相手にしてもらえません。
パーティーには、ケルビーノは沢山の人を招待し、スペイン王室の伯爵夫人・男爵夫人はもとより、王室のプリマ・バレリーナのアンソレイヤードにまで招待状を出していました。
ケルビーノを溺愛する伯爵夫人や男爵夫人は、遠方から夫を連れてやってきて、伯爵や男爵は、ニーナの後見人である公爵と一緒に「何でケルビーノを祝わなければいかんのだ!」「王様の寵姫アンソレイヤードを召喚するなんてキチガイだろう」と愚痴をこぼしています。
ケルビーニははしゃぎまわり、伯爵夫人に「あなたへの恋文を庭の木に隠しておきました」などと耳打ちし、それが伯爵にばれて決闘を申し込まれそうになりますが、その恋文に書かれた詩を、ニーナが自分のために書いてくれた詩だとして暗誦し、ケルビーノは命拾いします。
しかし、ニーナが自分のための詩だと言い張るのにカチンときたケルビーノは、「それはアンソレイヤードのために書いた詩だ!」と叫びます。
それを聴いた伯爵夫人や男爵夫人は、ケルビーノに嫉妬の炎を燃やすのでした。
そこに、アンソレイヤードが、豪華なお供を連れて到着しました。
【第二幕】
伯爵夫人と男爵夫人は、宿屋であてがわれた部屋が小部屋なのに憤慨するが、スウィート・ルームはアンソレイヤードが使っていた。
幾人かの士官が、ケルビーノおお祝いにやってくるが、ケルビーノはその士官のうちのリカルド大尉の恋人を口説こうとして、リカルド大尉から決闘を申し込まれてどんちゃん騒ぎ。
そこに仮面をつけた女性が現れ、ケルビーノは条件反射的にその女性に抱きついてキスをしますが、その仮面の女性こそがアンソレイヤードでした。
アンソレイヤードのいる前で、ケルビーノとリカルドは喧嘩を始めますが、そこにジャコポが現れて自体を沈静化させました。
アンソレイヤードはお色直しのために部屋に戻り、ケルビーノはアンソレイヤードを恋人にしようと決意するのでした。
伯爵・男爵・公爵は、そんなケルビーノを阻止しようと策を練りますが、ケルビーノは3人を出し抜いてアソレイヤードと二人で愛を語らいます。
3人をかわしながら、ケルビーノはアンソレイヤード、伯爵夫人、男爵夫人の3人から、靴止め、リボン、花束といった記念の品を受け取ります。いきり立った3人はケルビーノに決闘を申し込みますが、そこに警官が到着し、3人は逮捕されてしまいました。
【第三幕】
翌朝、ケルビーノは3人との決闘に備えて遺書をしたためていましたが、そこに伯爵夫人と男爵夫人がやってきて、先日宿屋の庭で歌っていたセレナードは誰のためのものだったかを問いただしました。
ケルビーノは、アンソレイヤードのために歌ったことを告げ、2人に愛想をつかされます。
伯爵夫人と男爵夫人は、伯爵と男爵に対して、ケルビーノがアンソレイヤードと逢っていて、自分達とは何の関係もなかったことを証言し、決闘の話はなかったことになりました。
公爵は、国王の命令を携えて戻ってきて、アンソレイヤードを宮廷へと帰還させます。
3人の女性がいなくなって独りぼっちになってしまったケルビーノは「女はみんなボクを騙した!」と嘆き悲しみ、ジャコポは「善良で思いやりがあって、逆境のときに慰めてくれる女の人と、本当の愛を育みなさい」と、ケルビーノ諭しました。
そこに、ニーナが現れ、ケルビーノへの愛が報われないので修道院に入る決意をしたことを、ケルビーノに告げにきました。
ケルビーノは、ニーナの悲しみの原因が自分にあることを悟って、ニーナに許しを求め、ニーナはケルビーノの誠実な言葉に心を動かされます。
ジャコポは、ケルビーノに、ポケットからのぞいている昨夜の記念品を捨てるようにいいますが、ケルビーノはそれを押し込め、「ニーナ!君を愛している!」と叫んでニーナに抱きつきます。ニーナはケルビーノを許して二人はかたく抱き合うのでした。
1991年に、バイエルン放送局で製作された本録音は、このオペラの初の全曲版となります。
キャストは、
・フレデリカ・フォン・シュターデ(ケルビーノ役)
・サミュエル・ラミー(哲学者ジャコポ役)
・ジューン・アンダーソン(アンソレイヤード役)
・ドーン・アップショウ(ニーナ役)
・ジャン=マルク・イヴァルディ(伯爵役)
・エレーヌ・ガッティ(伯爵夫人役)
・ミシェル・トランポン(男爵役)
・ブリジット・バレーズ(男爵夫人)
・ミシェル・セネシャル(公爵役)
・クラース・アーカン・アーンシェ(リカルド大尉役)
・アルマン・アラビアン(宿屋の主人役)
・ライナー・ショルツェ(士官役)
バイエルン放送合唱団(合唱指揮:ウド・メールポール)
ミュンヘン放送管弦楽団/ピンカス・スタインバーグ
ピンカス・スタインバーグ(1943-)は、名指揮者のウィリアム・スタインバーグを父に持つイスラエル出身の指揮者です。
この録音が行われた頃は、オーストリア放送交響楽団の首席指揮者のかたわら、ウィーン国立歌劇場の指揮台にもたびたび上がっており、オペラ指揮のベテランとして名声を確立していました。
シャキッとしたリズム感で、ともするとだれてしまうマスネのオペラをしっかり引き締めています。
表題役のシュターデ(1943-)も、モーツァルトの《フィガロの結婚》の同名役で好評を博していた人だけあって、生き生きとして素晴らしいものがあります。
レミーの人生の甘いもすいもかみ分けた、懐の深い歌唱や、出番が少ないながらもアップショウの凛とした歌声も、忘れがたい印象を残します。
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