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1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
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CD1:
◈Wolfgang Amadesu Mozart: Piano Concerto No.21 in C major, K467
Myra Hess (Pf)
Hallé Orchestra / Leslie Heward
(Rec. 2 & 4 March 1942, Manchester)
◈Joseph Haydn: Piano Sonata No.37 in D major, in D major, Hob.16/37 - 1st movement
Myra Hess (Pf)
(Rec. 12 January 1945, London)
◈Franz Peter Schubert: Piano Sonata No.13 in A major, D664
Myra Hess (Pf)
(Rec. 16 & 17 February 1928, America)
◈Franz Peter Schubert: Rosamunde - No.9 Ballet in G major
Myra Hess (Pf)
(Rec. 17 February 1928, America)

CD2:
◈Franz Peter Schubert: Piano Trio No.1 in B flat major
Jelly d'Aranyi (Vn)
Myra Hess (Pf)
Felix Salmond (Vc)
(Rec. 28-30 December 1927, America)
◈Johannes Brahms: Piano Trio No.2 in C major, op.87
Jelly d'Aranyi (Vn)
Myra Hess (Pf)
Gaspar Cassadò (Vc)
(Rec. 25 October 1935, London)



イギリスのピアニストであるマイラ・ヘス(Myra Hess, 1890-1965)の演奏を堪能する2枚組のCDです。
CD1には、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(Wolfgang Amadesu Mozart, 1756-1791)のピアノ協奏曲第21番(K467)、ヨーゼフ・ハイドン(Joseph Haydn, 1732-1809)のピアノ・ソナタ第37番から第1楽章、フランツ・シューベルト(Franz Peter Schubert, 1797-1828)のピアノ・ソナタ第13番と劇音楽《ロザムンデ》のバレエ音楽のピアノ演奏が収録されています。
ピアノ協奏曲でヘスと共演しているのは、レスリー・ハワード(Leslie Heward, 1897-1943)指揮するハレ管弦楽団です。ハワードは、1943年以降からハレ管弦楽団の首席指揮者就任が内定するほど、このオーケストラと親密な関係を結んでいたそうです。
ここに収録されている演奏は、一応録音までされたものの、なぜかお蔵入りしてしまったという、希少な録音です。この録音では、保存状態の関係からか、第3楽章の途中から音の状態が変わりますが、音楽の流れそのものには影響はありません。
第二次世界大戦の影響で楽員を軍隊に取られ、弱体化してしまった時代のハレ管弦楽団ですが、おそらくは他のオーケストラからエキストラを呼び集めて録音したのでしょう。アンサンブルに多少のばらつきが見られるものの、それなりにしっかりした演奏でした。
ヘスのピアノは、モーツァルトの協奏曲においては、そつのない演奏で強い個性は感じませんが、趣味の悪いミスタッチのカウントさえしなければ、十分立派な演奏です。
ハイドンのピアノ・ソナタの一部分やシューベルト作品でも、控えめなアプローチながら、しっかりとした説得力のある演奏を展開しています。

CD2には、シューベルトのピアノ三重奏曲第1番、ヨハネス・ブラームス(Johannes Brahms, 1833-1897)のピアノ三重奏曲第2番が収録されています。
ヘスの演奏集なので、ピアノのパートはヘスなのですが、共演陣が20世紀前半のビック・ネームたちで彩られています。
シューベルトとブラームスの両作品でヴァイオリンを弾くイェリー・ダラニー(Jelly d'Aranyi, 1895-1966)は、モーリス・ラヴェルのツィガーヌなどの初演を担当したハンガリー出身の名手です。
シューベルト作品のほうでチェロを弾いているのは、エドワード・エルガーのチェロ協奏曲の初演を任された名手のフェリックス・ザルモンド(Felix Salmond, 1888-1952)が担当。ブラームス作品では、パブロ・カザルス門下のガスパール・カサド(Gaspar Cassadò, 1897-1966)がチェロを弾いています。
シューベルトは1927年の録音ですが、意外に音質は良好で、ダラニーの求心力の高いヴァイオリンの音色と、ザルモンドのどっしりとしたチェロ、そして素朴ながら深い味わいを持ったヘスのピアノの音の絶妙なブレンドを聴くことができます。ザルモンドは、エルガーのチェロ協奏曲の初演では芳しい評価を得られませんでしたが、このチェロの音色を聴く限りにおいて、技量の劣るチェリストではありません。どっしりとした存在感とのびのびとした歌心でピアノと溶け合い、ダラニーの鋭いヴァイオリンをすっぽりと包んでいます。
ブラームスのほうは、ヘスのピアノの素朴な味わいのピアノが軸となっています。カサドのチェロは、ダラニーの奔放かつ情熱的なヴァイオリンに刺激されて、恰幅のいい演奏を披露していますが、緩徐楽章ではザルモンドのような懐の深さは感じられません。その分ヘスの味わい深いピアノの音が存在感を増しています。

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