1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
◈Camille Saint-Saëns: La Lyre et la Harpe, op.57
Françoise Pollet (S)
Hélène Perraguin (Ms)
Daniel Galvez-Vallejo (T)
Didier Henry (Br)
Chœur Régional Vittoria d'Ile de France (Chorus master: Michel Piquemal)
L'Orchestre National d'Ile de France / Jacques Mercier
Hélène Perraguin (Ms)
Daniel Galvez-Vallejo (T)
Didier Henry (Br)
Chœur Régional Vittoria d'Ile de France (Chorus master: Michel Piquemal)
L'Orchestre National d'Ile de France / Jacques Mercier
(Rec. June 1993, L'Opéra de Massy)
◈Camille Saint-Saëns: L'art d'être Grand-Père, op.53Didier Henry (Br)
Chœur Régional Vittoria d'Ile de France (Chorus master: Michel Piquemal)
L'Orchestre National d'Ile de France / Jacques Mercier
Chœur Régional Vittoria d'Ile de France (Chorus master: Michel Piquemal)
L'Orchestre National d'Ile de France / Jacques Mercier
(Rec. June 1993, L'Opéra de Massy)
◈Camille Saint-Saëns: RêverieHélène Perraguin (Ms)
L'Orchestre National d'Ile de France / Jacques Mercier
L'Orchestre National d'Ile de France / Jacques Mercier
(Rec. June 1993, L'Opéra de Massy)
◈Camille Saint-Saëns: Le pas d'armes du roi JeanDidier Henry (Br)
L'Orchestre National d'Ile de France / Jacques Mercier
L'Orchestre National d'Ile de France / Jacques Mercier
(Rec. June 1993, L'Opéra de Massy)
◈Camille Saint-Saëns: La ClocheFrançoise Pollet (S)
L'Orchestre National d'Ile de France / Jacques Mercier
L'Orchestre National d'Ile de France / Jacques Mercier
(Rec. June 1993, L'Opéra de Massy)
カミーユ・サン=サーンス(Camille Saint-Saëns, 1835-1921)は、フランスの作曲家ですが、彼は同時に詩人でもあり、数学者でもあり、絵も描けば玄人裸足というマルチ・タレントでした。
幼い頃から伯母から音楽教育を叩き込まれ、2歳でピアノを演奏し、3歳から作曲をしたという「神童」でしたが、同年代の友達と遊ぶ機会が少なかったため、人付き合いのヘタなイヤミ人間になってしまったというオマケがつきました。
本CDは、フランスの文豪であるヴィクトル・ユーゴーの詩にサン=サーンスが詩をつけたオーケストラ歌曲の特集です。
サン=サーンスは、16歳のときにユーゴーの詩に出会い、その詩に曲をつけました。その最初の作品が、《夢想》(Rêverie)で、その作品の翌年に書かれた《ジャン王の軍隊行進》(Le pas d'armes du roi Jean)や1855年の作品である《鐘》(La Cloche)と一緒にこのCDの末尾に収録されています。
また、ユーゴーの『祖父であることの技法』(L'art d'être Grand-Père)という作品から2つの詩を抜き出してコミカルな合唱曲を作っており、この合唱曲も、このCDに収録されています。
しかし、本CDの目玉は、ユーゴーのバラード頌歌集で作ったオラトリオ《竪琴とハープ》(La Lyre et la Harpe)です。
1879年に作曲されたこの作品は、ユーゴー作品への愛情を、持てる限りの作曲技法で示した作品です。完成された年の内にバーミンガムの音楽祭に出品し、サン=サーンスの声望を一気に高めました。
この作品において、竪琴(リラ)は古代ギリシャ・ローマの象徴で、ハープはヨーロッパの象徴です。竪琴は栄光と快楽を歌い、詩人を理想郷へと誘いますが、ハープはキリスト教的禁欲を歌って死を想起させ、快楽を戒めようとします。こうした竪琴とハープの言葉の相克を通して自らの道を進まんとする詩人の姿を、サン=サーンスは秀抜なオーケストレーションで、ドラマティックに描き出しました。
演奏は、ジャック・メルシエ(Jacques Mercier, 1943-)指揮するイル・ド・フランス国立管弦楽団とイル・ド・フランス・ヴィットリア合唱団が務めています。また、ソロにはフランソワーズ・ポレ(Françoise Pollet, 1949-)、エレーヌ・ペラガン(Hélène Perraguin)、ダニエル・ガルベス=バレーホ(Daniel Galvez-Vallejo)、ディディエル・アンリ(Didier Henry, 1953-)といった、フランスの中堅クラスの歌手が務めています。純度の高いアンサンブルで雰囲気豊かに聴かせるオーケストラと、合唱団やソリストのスマートな演奏が、理知的なサン=サーンスの音楽の性格とマッチし、幽玄さと劇性のバランスの取れた演奏を繰り広げています。もっと積極的で個性的なアプローチを求める声も出てきそうですが、サン=サーンスの音楽は、一歩間違えると、わざとらしい三文芝居へと堕する危険性があります。
メルシエらの中庸を心得た演奏は、これらの作品のアプローチとしては、私は理想的だと思っています。
幼い頃から伯母から音楽教育を叩き込まれ、2歳でピアノを演奏し、3歳から作曲をしたという「神童」でしたが、同年代の友達と遊ぶ機会が少なかったため、人付き合いのヘタなイヤミ人間になってしまったというオマケがつきました。
本CDは、フランスの文豪であるヴィクトル・ユーゴーの詩にサン=サーンスが詩をつけたオーケストラ歌曲の特集です。
サン=サーンスは、16歳のときにユーゴーの詩に出会い、その詩に曲をつけました。その最初の作品が、《夢想》(Rêverie)で、その作品の翌年に書かれた《ジャン王の軍隊行進》(Le pas d'armes du roi Jean)や1855年の作品である《鐘》(La Cloche)と一緒にこのCDの末尾に収録されています。
また、ユーゴーの『祖父であることの技法』(L'art d'être Grand-Père)という作品から2つの詩を抜き出してコミカルな合唱曲を作っており、この合唱曲も、このCDに収録されています。
しかし、本CDの目玉は、ユーゴーのバラード頌歌集で作ったオラトリオ《竪琴とハープ》(La Lyre et la Harpe)です。
1879年に作曲されたこの作品は、ユーゴー作品への愛情を、持てる限りの作曲技法で示した作品です。完成された年の内にバーミンガムの音楽祭に出品し、サン=サーンスの声望を一気に高めました。
この作品において、竪琴(リラ)は古代ギリシャ・ローマの象徴で、ハープはヨーロッパの象徴です。竪琴は栄光と快楽を歌い、詩人を理想郷へと誘いますが、ハープはキリスト教的禁欲を歌って死を想起させ、快楽を戒めようとします。こうした竪琴とハープの言葉の相克を通して自らの道を進まんとする詩人の姿を、サン=サーンスは秀抜なオーケストレーションで、ドラマティックに描き出しました。
演奏は、ジャック・メルシエ(Jacques Mercier, 1943-)指揮するイル・ド・フランス国立管弦楽団とイル・ド・フランス・ヴィットリア合唱団が務めています。また、ソロにはフランソワーズ・ポレ(Françoise Pollet, 1949-)、エレーヌ・ペラガン(Hélène Perraguin)、ダニエル・ガルベス=バレーホ(Daniel Galvez-Vallejo)、ディディエル・アンリ(Didier Henry, 1953-)といった、フランスの中堅クラスの歌手が務めています。純度の高いアンサンブルで雰囲気豊かに聴かせるオーケストラと、合唱団やソリストのスマートな演奏が、理知的なサン=サーンスの音楽の性格とマッチし、幽玄さと劇性のバランスの取れた演奏を繰り広げています。もっと積極的で個性的なアプローチを求める声も出てきそうですが、サン=サーンスの音楽は、一歩間違えると、わざとらしい三文芝居へと堕する危険性があります。
メルシエらの中庸を心得た演奏は、これらの作品のアプローチとしては、私は理想的だと思っています。
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