1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
◈Johannes Brahms: Symphony No.3 in F major, op.90
Berliner Philharmoniker / Hans Knappertsbusch
(Rec. 1950 Berlin)
◈Joseph Haydn: Symphony No.94 in G major, Hob.I:94 "Surprise"Berliner Philharmoniker / Hans Knappertsbusch
(Rec. 1 February 1950, Berlin) Live Recording with Applause
ハンス・クナッパーツブッシュ(Hans Knappertsbusch, 1888-1965)は、ドイツの名物指揮者でした。
20世紀前半におけるリヒャルト・ヴァーグナーの音楽の第一人者であり、亡くなるまでその名声が衰えることはなく、亡くなってからも、彼の名前はいまだ忘れ去られていません。
また、彼は名前が長いことから、人々から「クナ」と呼び親しまれていました。
クナはオーケストラの練習を好まなかったらしく、リハーサルでは、オーケストラの団員たちに向かって「この曲は、君たち知っているね?ボクも知ってる。そういうわけだから、練習はやめてメシにしようぜ!」と、ろくすっぽ練習もしないで本番を迎えることが度々でした。
オーケストラ団員が懇願して綿密に練習をし、その結果オーケストラが本番でトチると、「そらみろ!練習なんかしたからだ!」と怒鳴り、練習を抜きにしてオーケストラがトチると「このミスはオレの責任だ!」と叫んだという逸話が残っています。
また、クナは三半規管に異常を持っていて、頭を下げると体のバランスを失ってよろめいてしまう体質でした。この体質のため、船や飛行機での旅行が制限され、アメリカや日本など遠方の国を訪問することが出来ませんでした。
また、この体質ゆえか、極端に早いテンポを取ることが苦手だったようで、そうしたハンディを鷹揚たるスケールでカバーし、その結果アントン・ブルックナーの交響曲演奏でも名演奏を遺しました。
豪放磊落な性格そのままの演奏は、そこから生まれる音楽の造詣の巨大さから、一部から熱狂的に支持されています。
本CDでは、クナの指揮によるヨハネス・ブラームス(Johannes Brahms, 1833-1897)の交響曲第3番とヨーゼフ・ハイドン(Joseph Haydn, 1732-1809)の交響曲第94番《驚愕》が収録されています。
ブラームスの交響曲第3番は1883年に作られた作品です。交響曲第1番を20余年かけて書き上げたブラームスは、書き上げた喜びのノリでさらに2番目の交響曲を作り、そのノリが落ち着いたところで幸福感と寂寥感が絶妙なこの交響曲を作りました。ブラームス特有の寂寥感は、第3楽章に色濃く出ており、この楽章は映画『さよならをもう一度』のサウンド・トラックとして使われて有名になりました。
クナの演奏は、細部にこだわらず、大局的視点でオーケストラをドライブしています。しかし、その大味なアンサンブルでも締めるべきところはしっかり引き締めているので、大きな型崩れを感じさせません。
名門ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団ならではの基礎的なアンサンブル能力の高さを信頼しつつ、腹に響くようなサウンドで強烈な存在感を示しているところがユニークな演奏であり、適当なことをやってるようでいて、しっかり仕事をしているという職人的格好良さがあります。
ハイドンの交響曲のほうも、古典派だからと堅く演奏するわけではなく、自由にテンポやダイナミックスを弄り回し、ハイドンのいたずらをデフォルメして遊んでいます。第二楽章の「驚愕」ネタの火薬の爆発のような轟音や、バスター・キートンよろしくまじめ腐った表情で演奏されるメヌエットなど、多彩な語り口で、ハイドンの交響曲のあらゆる側面に光を当てようとしています。
これだけ勝手気ままに遊んでおきながら、オーケストラのアンサンブルが実は全く乱れていないのは、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の底力でしょうか。
20世紀前半におけるリヒャルト・ヴァーグナーの音楽の第一人者であり、亡くなるまでその名声が衰えることはなく、亡くなってからも、彼の名前はいまだ忘れ去られていません。
また、彼は名前が長いことから、人々から「クナ」と呼び親しまれていました。
クナはオーケストラの練習を好まなかったらしく、リハーサルでは、オーケストラの団員たちに向かって「この曲は、君たち知っているね?ボクも知ってる。そういうわけだから、練習はやめてメシにしようぜ!」と、ろくすっぽ練習もしないで本番を迎えることが度々でした。
オーケストラ団員が懇願して綿密に練習をし、その結果オーケストラが本番でトチると、「そらみろ!練習なんかしたからだ!」と怒鳴り、練習を抜きにしてオーケストラがトチると「このミスはオレの責任だ!」と叫んだという逸話が残っています。
また、クナは三半規管に異常を持っていて、頭を下げると体のバランスを失ってよろめいてしまう体質でした。この体質のため、船や飛行機での旅行が制限され、アメリカや日本など遠方の国を訪問することが出来ませんでした。
また、この体質ゆえか、極端に早いテンポを取ることが苦手だったようで、そうしたハンディを鷹揚たるスケールでカバーし、その結果アントン・ブルックナーの交響曲演奏でも名演奏を遺しました。
豪放磊落な性格そのままの演奏は、そこから生まれる音楽の造詣の巨大さから、一部から熱狂的に支持されています。
本CDでは、クナの指揮によるヨハネス・ブラームス(Johannes Brahms, 1833-1897)の交響曲第3番とヨーゼフ・ハイドン(Joseph Haydn, 1732-1809)の交響曲第94番《驚愕》が収録されています。
ブラームスの交響曲第3番は1883年に作られた作品です。交響曲第1番を20余年かけて書き上げたブラームスは、書き上げた喜びのノリでさらに2番目の交響曲を作り、そのノリが落ち着いたところで幸福感と寂寥感が絶妙なこの交響曲を作りました。ブラームス特有の寂寥感は、第3楽章に色濃く出ており、この楽章は映画『さよならをもう一度』のサウンド・トラックとして使われて有名になりました。
クナの演奏は、細部にこだわらず、大局的視点でオーケストラをドライブしています。しかし、その大味なアンサンブルでも締めるべきところはしっかり引き締めているので、大きな型崩れを感じさせません。
名門ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団ならではの基礎的なアンサンブル能力の高さを信頼しつつ、腹に響くようなサウンドで強烈な存在感を示しているところがユニークな演奏であり、適当なことをやってるようでいて、しっかり仕事をしているという職人的格好良さがあります。
ハイドンの交響曲のほうも、古典派だからと堅く演奏するわけではなく、自由にテンポやダイナミックスを弄り回し、ハイドンのいたずらをデフォルメして遊んでいます。第二楽章の「驚愕」ネタの火薬の爆発のような轟音や、バスター・キートンよろしくまじめ腐った表情で演奏されるメヌエットなど、多彩な語り口で、ハイドンの交響曲のあらゆる側面に光を当てようとしています。
これだけ勝手気ままに遊んでおきながら、オーケストラのアンサンブルが実は全く乱れていないのは、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の底力でしょうか。
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