1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
[Istituto Discografico Italiano S.R.L.] De Sabata conducts Beethoven Symphonies NN.3 & 8 【IDIS 6361】
◈Ludwig van Beethoven: Symphony No.3 in E flat major, op.55 "Eroica"
London Philharmonic Orchestra / Victor de Sabata
(Rec. 2 & 3 May 1946, London)
◈Ludwig van Beethoven: Symphony No.8 in F major, op.93New York Philharmonic / Victor de Sabata
(Rec. 18 March 1951, New York) Live Recording with Applause
ヴィクトル・デ・サバタ(Victor de Sabata, 1892-1963)は、イタリアの指揮者です。
生前は作曲家としても活動していたサバタですが、今では指揮者として広く知られています。
このCDでは、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(Ludwig van Beethoven, 1770-1827)の交響曲第3番《英雄》(1804年作)と交響曲第8番(1814年作)の演奏が収められており、第3番《英雄》では、サバタはロンドン・フィルハーモニー管弦楽団を指揮しています。
《英雄》というタイトルは、ベートーヴェン自身が自筆譜に書き付けたタイトル”Sinfonia Eroica”に由来します。
この曲に関しては、フランスの英雄、ナポレオン・ボナパルトに献呈することを想定して書かれたものの、ナポレオンが皇帝に即位したと言う知らせを聞いて「あいつもただの男だったか!」と叫んでナポレオンへの献辞の書かれた表紙を破り捨てたと言うエピソードがまことしやかに語られてきました。
しかし、残された自筆譜は、ペンでクシャクシャッと文字を消したところはあるものの、何か破いたような痕跡は残っていないそうです。
この交響曲は、ハイドンやモーツァルトが作っていた交響曲とは違った独自路線の交響曲であり、緩徐楽章を葬送行進曲にしてみたり、メヌエットの代わりにスケルツォを配置したりと、形式面での革新が見られます。
40分を超える演奏時間も、当時としては物議をかもしたようで、交響曲というジャンルに作曲家の様々な表現衝動が組み込まれて巨大化していく一つの端緒となったという歴史的意義が、この作品には含まれています。
録音状態はあまりよくないものの、サバタの演奏は悠然としていて恰幅のいい演奏です。イタリア・オペラでも一家言を持っていた人らしく、どのパートも丸みのあるフレージングで歌うように演奏しています。
どっしりとした重みよりも、カンタービレ重視で高らかに歌い上げる奏楽のカラッとした美しさが大変魅力的です。
交響曲第8番は、ニューヨーク・フィルハーモニックを指揮してのライブ録音となり、オーケストラがノリに乗った演奏を繰り広げています。
これもまた音はあまりよくないものの、先の第3番のしなやかなフレージンクに、さらに極端な音のダイナミックスが加わります。
これだけ音の強弱を大胆につけながら、ほとんどアンサンブルにブレが生じていないのは、オーケストラの実力か、はたまたサバタが徹底的にしごき上げたのか・・・。
ベートーヴェンのこの曲は、表現欲求を盛り付ける器としての形式こそコンパクトな古典派の様式ですが、合奏の難易度を凝縮し、ピリッと辛い音楽に仕上げているのが特徴的です。
第1楽章のトゥッティと木管のコントラストといい、第2楽章の躍動感といい、サバタは非の打ち所のない演奏を披露しています。しかし、これだけメリハリのある演奏を実現していながら、とげとげしさが全く感じられないのは、まるで歌うようなフレージングの見事さゆえだとおもいます。
生前は作曲家としても活動していたサバタですが、今では指揮者として広く知られています。
このCDでは、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(Ludwig van Beethoven, 1770-1827)の交響曲第3番《英雄》(1804年作)と交響曲第8番(1814年作)の演奏が収められており、第3番《英雄》では、サバタはロンドン・フィルハーモニー管弦楽団を指揮しています。
《英雄》というタイトルは、ベートーヴェン自身が自筆譜に書き付けたタイトル”Sinfonia Eroica”に由来します。
この曲に関しては、フランスの英雄、ナポレオン・ボナパルトに献呈することを想定して書かれたものの、ナポレオンが皇帝に即位したと言う知らせを聞いて「あいつもただの男だったか!」と叫んでナポレオンへの献辞の書かれた表紙を破り捨てたと言うエピソードがまことしやかに語られてきました。
しかし、残された自筆譜は、ペンでクシャクシャッと文字を消したところはあるものの、何か破いたような痕跡は残っていないそうです。
この交響曲は、ハイドンやモーツァルトが作っていた交響曲とは違った独自路線の交響曲であり、緩徐楽章を葬送行進曲にしてみたり、メヌエットの代わりにスケルツォを配置したりと、形式面での革新が見られます。
40分を超える演奏時間も、当時としては物議をかもしたようで、交響曲というジャンルに作曲家の様々な表現衝動が組み込まれて巨大化していく一つの端緒となったという歴史的意義が、この作品には含まれています。
録音状態はあまりよくないものの、サバタの演奏は悠然としていて恰幅のいい演奏です。イタリア・オペラでも一家言を持っていた人らしく、どのパートも丸みのあるフレージングで歌うように演奏しています。
どっしりとした重みよりも、カンタービレ重視で高らかに歌い上げる奏楽のカラッとした美しさが大変魅力的です。
交響曲第8番は、ニューヨーク・フィルハーモニックを指揮してのライブ録音となり、オーケストラがノリに乗った演奏を繰り広げています。
これもまた音はあまりよくないものの、先の第3番のしなやかなフレージンクに、さらに極端な音のダイナミックスが加わります。
これだけ音の強弱を大胆につけながら、ほとんどアンサンブルにブレが生じていないのは、オーケストラの実力か、はたまたサバタが徹底的にしごき上げたのか・・・。
ベートーヴェンのこの曲は、表現欲求を盛り付ける器としての形式こそコンパクトな古典派の様式ですが、合奏の難易度を凝縮し、ピリッと辛い音楽に仕上げているのが特徴的です。
第1楽章のトゥッティと木管のコントラストといい、第2楽章の躍動感といい、サバタは非の打ち所のない演奏を披露しています。しかし、これだけメリハリのある演奏を実現していながら、とげとげしさが全く感じられないのは、まるで歌うようなフレージングの見事さゆえだとおもいます。
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