1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
◈伊福部 昭: ピアノと管弦楽のためのリトミカ・オスティナータ
小林 仁 (Pf)
読売日本交響楽団 / 若杉 弘
(Rec. 5-6 January 1971, 世田谷区民会館)
◈小山 清茂: 管弦楽のための木挽歌読売日本交響楽団 / 外山 雄三
(Rec. 4 December 1977, 読売日本交響楽団ホール)
◈外山 雄三: 管弦楽のためのラプソディ読売日本交響楽団 / 手塚 幸紀
(Rec. 16 July 1986, 練馬文化センター)
このCDは、伊福部昭(Akira Ifukube, 1914-2006)、小山清茂(Kiyoshige Koyama, 1914-)、外山雄三(Yuzo Toyama, 1931-)という三人の作曲家の代表作をカップリングしています。
伊福部作品からはピアノと管弦楽のリトミカ・オスティナータ(1961年作)を、小山作品からは管弦楽のための木挽歌(1957年)を、外山作品からは管弦楽のためのラプソディ(1960年)を取り上げています。
リトミカ・オスティナータのリトミカは「律動」、オスティナータは「反復」の意味があるので、伊福部作品のタイトルの意味は、「繰り返されるリズム」ということになります。
伊福部の音楽は、シンプルなモチーフの反復と積み重ねから出来ており、躍動的なリズムをベースにしたシンプルな音楽は、示現流剣術の丸太での稽古のような凄みを獲得しています。
ラヴェルの《ボレロ》が複雑になったような音楽であり、ピアノを軸にしたオーケストラが次第に野生的に暴れ始め、あれよあれよというまに激烈なクライマックスを築き上げてしまいます。
日本の音楽というアイデンティティを強く感じさせる音楽ですが、小山や外山の作品のように民謡を使っているわけではなく、独自の筆致で日本のアイデンティティを感じさせるところに、伊福部の芸格の高さが伺えます。
演奏は、小林仁(Hitoshi Kobayashi, 1936-)のピアノと若杉弘(Hiroshi Wakasugi, 1935-)の指揮する読売日本交響楽団です。小林の迫力あるピアノに触発されて、オーケストラがダイナミックに鳴り渡っており、大変熱のこもった演奏です。
管弦楽のための木挽歌は、小山の出世作で、ひところ小学校の鑑賞教材に使われたこともある作品です。
冒頭のヴァイオリンとヴィオラのスル・ポンティチェロ(弦楽器の駒の近くを擦る奏法)でのこぎりを引く音を表現し、この独特の模倣からやおらチェロが主要主題を提示します。
このチェロの歌は、のこぎりを引く職人がふと口ずさんだ歌であり、木挽歌の誕生を暗示します。
この歌は村に広まり、祭囃子の歌へとアレンジされ、さらには都会のほうにも波及して軽快な朝の歌にもなります。
こうして変化した木挽歌はダイナミックなオーケストラによって力強く奏でられ、バス・クラリネットが美しい余韻を残して曲が閉じられます。
演奏は、次の曲の作曲者である外山がタクトをとり、読売日本交響楽団がノリに乗った演奏を展開しています。
最後に収録された外山のラプソディは、小山の作った木挽歌の延長線上にあります。
小山は、佐賀県出身の劇作家の三好十郎から教えられた民謡を元に管弦楽の木挽歌を作り上げましたが、外山は日本のポピュラーな民謡を数珠繋ぎにして音楽を作り上げています。
わらべ歌の手毬歌にはじまり、北海道のソーラン節、福岡の炭坑節、和歌山県の串本節をかきまぜ、長野県の信濃追分をフルートに情感たっぷりに吹かせたあと、拍子木で場面転換をして群馬県の八木節でドンチャン騒ぎをして終わります。
民謡を効率的にコラージュした作品なので、外国でのウケが大変よいことでも知られ、日本のオーケストラの海外遠征ではよくアンコールに用いられました。
演奏は、手塚幸紀(Yukinori Tezuka, 1940-)指揮する読売日本交響楽団ですが、和太鼓や鐘などのパーカッションの音ほどオーケストラに元気がなく、ややじっとりとした演奏になってます。
終盤でもイマイチはじけきらないのは、オーケストラ団員に恥じらいがあるからなのでしょうか?
伊福部作品からはピアノと管弦楽のリトミカ・オスティナータ(1961年作)を、小山作品からは管弦楽のための木挽歌(1957年)を、外山作品からは管弦楽のためのラプソディ(1960年)を取り上げています。
リトミカ・オスティナータのリトミカは「律動」、オスティナータは「反復」の意味があるので、伊福部作品のタイトルの意味は、「繰り返されるリズム」ということになります。
伊福部の音楽は、シンプルなモチーフの反復と積み重ねから出来ており、躍動的なリズムをベースにしたシンプルな音楽は、示現流剣術の丸太での稽古のような凄みを獲得しています。
ラヴェルの《ボレロ》が複雑になったような音楽であり、ピアノを軸にしたオーケストラが次第に野生的に暴れ始め、あれよあれよというまに激烈なクライマックスを築き上げてしまいます。
日本の音楽というアイデンティティを強く感じさせる音楽ですが、小山や外山の作品のように民謡を使っているわけではなく、独自の筆致で日本のアイデンティティを感じさせるところに、伊福部の芸格の高さが伺えます。
演奏は、小林仁(Hitoshi Kobayashi, 1936-)のピアノと若杉弘(Hiroshi Wakasugi, 1935-)の指揮する読売日本交響楽団です。小林の迫力あるピアノに触発されて、オーケストラがダイナミックに鳴り渡っており、大変熱のこもった演奏です。
管弦楽のための木挽歌は、小山の出世作で、ひところ小学校の鑑賞教材に使われたこともある作品です。
冒頭のヴァイオリンとヴィオラのスル・ポンティチェロ(弦楽器の駒の近くを擦る奏法)でのこぎりを引く音を表現し、この独特の模倣からやおらチェロが主要主題を提示します。
このチェロの歌は、のこぎりを引く職人がふと口ずさんだ歌であり、木挽歌の誕生を暗示します。
この歌は村に広まり、祭囃子の歌へとアレンジされ、さらには都会のほうにも波及して軽快な朝の歌にもなります。
こうして変化した木挽歌はダイナミックなオーケストラによって力強く奏でられ、バス・クラリネットが美しい余韻を残して曲が閉じられます。
演奏は、次の曲の作曲者である外山がタクトをとり、読売日本交響楽団がノリに乗った演奏を展開しています。
最後に収録された外山のラプソディは、小山の作った木挽歌の延長線上にあります。
小山は、佐賀県出身の劇作家の三好十郎から教えられた民謡を元に管弦楽の木挽歌を作り上げましたが、外山は日本のポピュラーな民謡を数珠繋ぎにして音楽を作り上げています。
わらべ歌の手毬歌にはじまり、北海道のソーラン節、福岡の炭坑節、和歌山県の串本節をかきまぜ、長野県の信濃追分をフルートに情感たっぷりに吹かせたあと、拍子木で場面転換をして群馬県の八木節でドンチャン騒ぎをして終わります。
民謡を効率的にコラージュした作品なので、外国でのウケが大変よいことでも知られ、日本のオーケストラの海外遠征ではよくアンコールに用いられました。
演奏は、手塚幸紀(Yukinori Tezuka, 1940-)指揮する読売日本交響楽団ですが、和太鼓や鐘などのパーカッションの音ほどオーケストラに元気がなく、ややじっとりとした演奏になってます。
終盤でもイマイチはじけきらないのは、オーケストラ団員に恥じらいがあるからなのでしょうか?
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