1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
・Nicolò Paganini: Violin Concerto No.5 in A minor
Franco Gulli (Vn)
Orchestra dell'Angelicum di Mirano / Luciano Rosada
(Rec. Unknown)
・Nicolò Paganini: I Parpiti, Tema con VariazioniFranco Gulli (Vn)
Enrica Gulli Cavallo (Pf)
Enrica Gulli Cavallo (Pf)
(Rec. Unknown)
・Nicolò Paganini: Caprice No.16 & 17Franco Gulli (Vn)
(Rec. Unknown)
・Nicolò Paganini: CantabileFranco Gulli (Vn)
Enrica Gulli Cavallo (Pf)
Enrica Gulli Cavallo (Pf)
(Rec. Unknown)
イタリア人ヴァイオリニストのニコロ・パガニーニ(Nicolò Paganini, 1782-1840)は、19世紀における超絶技巧の象徴的存在でした。生前から悪魔と契約して超絶技巧を手に入れたなどと噂されていたところからすると、右手の弓で弦を擦りながら音程をとる左手で弦をはじいたり、弦を軽く押さえて倍音のみを響かせる奏法(フラジオレット)と重音奏法を組み合わせたりといったアクロバット的な技巧が、当時の人々の度肝を抜いたものと思われます。
オカルト的な噂を流されたパガニーニは、むしろその噂を逆利用し、徹底した秘密主義を貫いてヨーロッパ音楽界のスターとなりました。
自分の技巧が外部に漏れないように、作品を出版したいという出版社に法外な報酬を吹っかけて追い返し、他人にも滅多に楽譜を見せようとしなかったようです。
楽譜に細工してすぐに自分の技術の秘密がわからないようにするなど、徹底して秘密にこだわったパガニーニですが、彼の死後、遺族は楽譜を紙くず屋に売り飛ばし、散逸してしまいました。
パガニーニのヴァイオリン協奏曲第5番は、1830年ごろに手がけられたとされるヴァイオリン協奏曲ですが、ソロ・パートのみが発見され、オーケストラ伴奏のパートは発見されておりません。
そのソロ・パートには、オーケストラの略譜や和音の指示が書き込まれていたので、イタリアのパガニーニ研究家のフェデリコ・モンペリオ(Federico Mompellio, 1908-1989)がソロ・パートに書き込まれた指示を手がかりにして1958年にオーケストレーションを行い、その翌年にフランコ・グッリ(Franco Gulli, 1926-2001)のヴァイオリンとルチアーノ・ロサーダ(Luciano Rosada, 1923-1998)の指揮で初演されたそうです。
ミラノ・アンジェリクム室内合奏団(CDの表紙では"Orchestra dell'Angelicum"となっているので、アンジェリクム管弦楽団?)が伴奏オーケストラとして鎮座するこのCDは、初演者たちの顔合わせということで、歴史的意義の高い録音ということになります。
オーケストラの音色はやや安っぽい感じですが、ロサーダのメリハリの利いた指示で安っぽさはかなりごまかせています。
グッリのヴァイオリンは、教会のステンドグラスを思わせる繊細優美な音色に特徴があり、丹念に歌い込んでいるのですが、超絶技巧に勇猛果敢に挑戦しているような凄みは感じられません。
音楽評論家の渡辺和彦によれば、ソロ・パートの難度をかなり下げて演奏しているとのことです。
グッリの細君であるエンリカ・カヴァッロ(Enrica Cavallo, 1921-2007)がピアノ伴奏をした《胸のときめき》による序奏つき変奏曲と、カンタービレでは、特に後者のほうにグッリの芸風との整合性が感じられます。前者の変奏曲は、弾きこなすのに汲々としており、カプリース集からの2曲についても、その余裕のなさを感じます。
オカルト的な噂を流されたパガニーニは、むしろその噂を逆利用し、徹底した秘密主義を貫いてヨーロッパ音楽界のスターとなりました。
自分の技巧が外部に漏れないように、作品を出版したいという出版社に法外な報酬を吹っかけて追い返し、他人にも滅多に楽譜を見せようとしなかったようです。
楽譜に細工してすぐに自分の技術の秘密がわからないようにするなど、徹底して秘密にこだわったパガニーニですが、彼の死後、遺族は楽譜を紙くず屋に売り飛ばし、散逸してしまいました。
パガニーニのヴァイオリン協奏曲第5番は、1830年ごろに手がけられたとされるヴァイオリン協奏曲ですが、ソロ・パートのみが発見され、オーケストラ伴奏のパートは発見されておりません。
そのソロ・パートには、オーケストラの略譜や和音の指示が書き込まれていたので、イタリアのパガニーニ研究家のフェデリコ・モンペリオ(Federico Mompellio, 1908-1989)がソロ・パートに書き込まれた指示を手がかりにして1958年にオーケストレーションを行い、その翌年にフランコ・グッリ(Franco Gulli, 1926-2001)のヴァイオリンとルチアーノ・ロサーダ(Luciano Rosada, 1923-1998)の指揮で初演されたそうです。
ミラノ・アンジェリクム室内合奏団(CDの表紙では"Orchestra dell'Angelicum"となっているので、アンジェリクム管弦楽団?)が伴奏オーケストラとして鎮座するこのCDは、初演者たちの顔合わせということで、歴史的意義の高い録音ということになります。
オーケストラの音色はやや安っぽい感じですが、ロサーダのメリハリの利いた指示で安っぽさはかなりごまかせています。
グッリのヴァイオリンは、教会のステンドグラスを思わせる繊細優美な音色に特徴があり、丹念に歌い込んでいるのですが、超絶技巧に勇猛果敢に挑戦しているような凄みは感じられません。
音楽評論家の渡辺和彦によれば、ソロ・パートの難度をかなり下げて演奏しているとのことです。
グッリの細君であるエンリカ・カヴァッロ(Enrica Cavallo, 1921-2007)がピアノ伴奏をした《胸のときめき》による序奏つき変奏曲と、カンタービレでは、特に後者のほうにグッリの芸風との整合性が感じられます。前者の変奏曲は、弾きこなすのに汲々としており、カプリース集からの2曲についても、その余裕のなさを感じます。
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