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1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
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CD1:
◈Wolfgang Amadeus Mozart: Horn Concerto No.1 in D major, K412+514
◈Wolfgang Amadeus Mozart: Horn Concerto No.2 in E flat major, K417
◈Wolfgang Amadeus Mozart: Horn Concerto No.3 in E flat major, K447
◈Wolfgang Amadeus Mozart: Horn Concerto No.4 in E flat major, K495
千葉 馨 (Hrn)
NHK交響楽団 / 岩城 宏之
(Rec. 14, 21 Decemberr 1969 & 6 February 1970, キングレコード第1スタジオ)

CD2:
◈黛 敏郎: 10楽器のための喜遊曲
植村 泰一 (Fl & Picc)
鈴木 清三 (Ob)
内山 洋 (Cl)
戸沢 宗雄 (Fg)
千葉 馨 (Hrn)
北村 源三 (Tp)
伊藤 清 (Trb)
林 よう子 (Vn)
中博 昭 (Cb)
伊達 純 (Pf)
(Rec. 28 August 1969, キングレコード第一スタジオ)
◈野田 暉行: ヴァイオリン、ホルン、ピアノのための三重奏曲
田中 千香士 (Vn)
千葉 馨 (Hrn)
本荘 玲子 (Pf)
(Rec. 28 August 1969, キングレコード第一スタジオ)
◈外山 雄三: なつかしい昔 (パッサ・テンポ)
東京ホルンクラブ
{千葉 馨 (Hrn),沖田 晏宏 (Hrn), 脇屋 俊介 (Hrn)
世川 望 (Hrn)阿部 雅人 (Hrn), 和田 博史 (Hrn)
(Rec. 13-14 August 1996, 青葉台フィリア・ホール)



千葉馨(Kaoru Chiba, 1928-2008)は、日本ホルン界の大立者として知られたホルニストです。音楽業界の人は、彼の姓をもじって「バーチ」という愛称で呼んでいました。彼の父は教育用カスタネット「ミハルス」の発明者で舞踊家の千葉躬春です。千葉は、7歳のころからヴァイオリンを学んでいたものの中学校のころからホルンに楽器を持ち替え、東京音楽学校(後の東京藝術大学)に入学してホルンを学び、1946年から日本交響楽団(後のNHK交響楽団)の研究員として入団し、1983年に定年を迎えるまで首席奏者を務めました。1956年から1958年には海外留学し、イギリスでデニス・ブレイン、ドイツでグスタフ・ノイネッカーらの薫陶も受けています。

本CDは2枚組み仕様で、1枚目のCDにヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart, 1756-1791)のホルン協奏曲全集、2枚目のCDは、日本の作曲家によるホルンを使った室内楽曲を収録しています。
千葉によるモーツァルト作品の録音はは、日本人初のモーツァルトのホルン協奏曲全集として知られているものです。
伴奏は、自らが首席奏者を務めるNHK交響楽団で、タクトはこのオーケストラの正指揮者となったばかりの岩城宏之(Hiroyuki Iwaki, 1934-2006)が務めています。
一音一音生真面目に吹きぬくその演奏は、勤勉なる日本人像を彷彿とさせますが、音色の立ち上がりで音がざらつくのが少々気になります。

黛敏郎(Toshiro Mayuzumi, 1929-2007)の10楽器のためのディヴェルティメントは、1948年の東京音楽学校在学中に書かれた作品。洒落た筆致で書かれた、わかりやすい作品で、後年の涅槃交響曲のような和洋融合的な所作はまだ感じられません。手際よく4楽章にまとめられ、ひところジャズ・ピアニストとしても演奏していた彼のジャズのノウハウが顔を覗かせています。
演奏者たちは、当時日本のオーケストラを引っ張っていたスター・プレイヤーたちで、モーツァルトの演奏ではどこか窮屈そうだった千葉のホルンも、融通無碍で闊達な演奏を繰り広げています。

野田暉行(Teruyuki Noda, 1940-)のホルン三重奏曲は、千葉の奥さんである本荘玲子(Reiko Honsho, 1936-)とのピアノと、田中千香士(Chikashi Tanaka, 1939-)のヴァイオリンが共演しています。
1963年の東京藝術大学在学中に書かれた本作品は、演奏時間40分以上もかかる大作です。
全部で4つの楽章からなりますが、緩急とダイナミズムのコントラストをしっかりとつけて、聴き手をあきさせない工夫がなされています。
千葉のホルンも田中のヴァイオリンも丁々発止のアンサンブルを繰り広げ、扇の要として本荘のピアノが存在感をアピールしています。

外山雄三(Yuzo Toyama, 1931-)のパッサ・テンポは、千葉の依頼で作曲した1989年の作品。
東京ホルン・クラブの持ち曲のひとつであり、日本人の郷愁を誘うメロディと、ホルニスト6人の技術を遺憾なく発揮させた難曲として知られます。豪壮な響きと懐かしさをかもし出すメロディの組み合わせがなんともいえない作品と演奏であり、晩年期の千葉の貴重な演奏記録でもあります。

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