1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
◈Wolfgang Amadeus Mozart: Symphony No.35 in D major, K385 "Haffner"
◈Wolfgang Amadeus Mozart: Symphony No.36 in C major, K425 "Linz"
Bamberger Symphoniker / Joseph Keilberth
(Rec. 1963)
◈Wolfgang Amadeus Mozart: Symphony No.38 in D major, K504 "Prague"Bamberger Symphoniker / Joseph Keilberth
(Rec. 1955)
ドイツの指揮者ヨーゼフ・カイルベルト(Joseph Keilberth, 1908-1968)は、バンベルク交響楽団の精神的支柱となった名指揮者です。
バンベルク交響楽団は、1945年の創立ですが、そのルーツは、1940年にプラハに移住していたドイツ人たちで結成されたプラハ・ドイツ・フィルハーモニー管弦楽団にあります。カイルベルトは、ヴィルヘルム・フルトヴェングラーの推挙によって、このオーケストラの指揮者となり、苦楽をともにしました。
1945年に戦争が終結すると、プラハ・フィルハーモニー管弦楽団の団員たちは、プラハから脱出し、バンベルクでオーケストラを再結成し、それが今日のバンベルク交響楽団になっています。カイルベルトは、楽団の要請で、このオーケストラの主席指揮者を務め、亡くなるまで、このポストを保持しました。
本CDは、先に紹介したCDとならぶ、カイルベルトの録音したヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart, 1756-1791)の交響曲集の正規商業録音です。
第38番の《プラハ》のみ1955年の録音で、第35番《ハフナー》と第36番《リンツ》は1963年の録音tなります。しかし、音質的には、1955年の録音のものが多少音色にくすみがある程度で、演奏の質を大きく損なうようなトラブルはありません。
第35番のニックネームは、ザルツブルクの大富豪ハフナー家のためのセレナーデ(K250)を元ネタにしているためです。セレナード自体は1776年に作られましたが、1783年のモーツァルト自身の演奏会の出し物としてリメイクされました。
第36番も、《ハフナー》交響曲と同じ時期に作られた作品ですが、この作品はウィーンではなく、演奏旅行先のリンツで初演されたため、《リンツ》というニックネームで呼ばれます。また、この曲は4日で作られたという逸話もあり、勢いのある筆致が魅力的な作品だといえるでしょう。
《プラハ》の交響曲は、1786年から翌年にかけて作曲された作品で、ヨーゼフ・ハイドンらの後期交響曲のような4楽章ではなく、メヌエットを廃した3楽章編成で書かれています。本来メヌエットがあったんだとか、曲にそぐわないから作らなかったとか、初演地プラハの音楽的慣習に従ったとか、初演までにメヌエットの作曲が間に合わなかったとかと、音楽学者がいろいろな説を唱えていますが、今のところ説得力ある理由は提出されていません。
バンベルク交響楽団は、戦中戦後苦楽をともにしたメンバーで構成されているため、一致団結して堅実なアンサンブルを築き上げています。
特定のパートが突出することなく、すべての音に必然性を感じさせる充実の音楽が奏でられ、我々は安心して聴くことが出来ます。
特定プレイヤーのスター性をかなぐり捨てているため、華やかさはなく、第35番や第36番のメヌエットですらシリアスな音楽になっていますが、ドロドロとした重苦しさはなく、重厚でありながら、見通しのいい、よく整頓された響きで、無駄の無い音楽の流れを作り出しています。
バンベルク交響楽団は、1945年の創立ですが、そのルーツは、1940年にプラハに移住していたドイツ人たちで結成されたプラハ・ドイツ・フィルハーモニー管弦楽団にあります。カイルベルトは、ヴィルヘルム・フルトヴェングラーの推挙によって、このオーケストラの指揮者となり、苦楽をともにしました。
1945年に戦争が終結すると、プラハ・フィルハーモニー管弦楽団の団員たちは、プラハから脱出し、バンベルクでオーケストラを再結成し、それが今日のバンベルク交響楽団になっています。カイルベルトは、楽団の要請で、このオーケストラの主席指揮者を務め、亡くなるまで、このポストを保持しました。
本CDは、先に紹介したCDとならぶ、カイルベルトの録音したヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart, 1756-1791)の交響曲集の正規商業録音です。
第38番の《プラハ》のみ1955年の録音で、第35番《ハフナー》と第36番《リンツ》は1963年の録音tなります。しかし、音質的には、1955年の録音のものが多少音色にくすみがある程度で、演奏の質を大きく損なうようなトラブルはありません。
第35番のニックネームは、ザルツブルクの大富豪ハフナー家のためのセレナーデ(K250)を元ネタにしているためです。セレナード自体は1776年に作られましたが、1783年のモーツァルト自身の演奏会の出し物としてリメイクされました。
第36番も、《ハフナー》交響曲と同じ時期に作られた作品ですが、この作品はウィーンではなく、演奏旅行先のリンツで初演されたため、《リンツ》というニックネームで呼ばれます。また、この曲は4日で作られたという逸話もあり、勢いのある筆致が魅力的な作品だといえるでしょう。
《プラハ》の交響曲は、1786年から翌年にかけて作曲された作品で、ヨーゼフ・ハイドンらの後期交響曲のような4楽章ではなく、メヌエットを廃した3楽章編成で書かれています。本来メヌエットがあったんだとか、曲にそぐわないから作らなかったとか、初演地プラハの音楽的慣習に従ったとか、初演までにメヌエットの作曲が間に合わなかったとかと、音楽学者がいろいろな説を唱えていますが、今のところ説得力ある理由は提出されていません。
バンベルク交響楽団は、戦中戦後苦楽をともにしたメンバーで構成されているため、一致団結して堅実なアンサンブルを築き上げています。
特定のパートが突出することなく、すべての音に必然性を感じさせる充実の音楽が奏でられ、我々は安心して聴くことが出来ます。
特定プレイヤーのスター性をかなぐり捨てているため、華やかさはなく、第35番や第36番のメヌエットですらシリアスな音楽になっていますが、ドロドロとした重苦しさはなく、重厚でありながら、見通しのいい、よく整頓された響きで、無駄の無い音楽の流れを作り出しています。
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