1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
◈Bedřich Smetana: Má Vlast
Prague Radio Symphony Orchestra / Jaroslav Krombholc
(Rec.8-20, 22, 26 & 29 June 1973, Czech Radio, Prague)
ヤロスラフ・クロムホルツ(Jaroslav Krombholc, 1918-1983)指揮するプラハ放送交響楽団による、ベドルジヒ・スメタナ(Bedřich Smetana, 1824-1884)の《わが祖国》です。
この連作交響詩《わが祖国》は、〈ヴェシフラド〉、〈ヴルタヴァ〉、〈シャールカ〉、〈ボヘミアの森と草原から〉、〈タボール〉、〈ブラニーク〉の6つからなります。
〈ヴェシフラド〉は、プラハにある古城のことで、その言葉自体の意味は「高い城」。冒頭の2台のハープは、
吟遊詩人がヴェシフラドにまつわる栄枯盛衰を語る上での前奏をなします。この城は、11世紀のヴラチスラフ2世の居城となり、この城の周辺地が大いに栄えましたが、その後の国王がプラハに戻ったため、いつしかヴェシフラド周辺に巣食うフス教徒ににらみを効かせる要塞として使われるようになりました。その後、フス派がこの城を攻撃して廃墟にしてしまい、それまでの歴史的な流れを、スメタナは音楽として織り上げました。
フス教徒というのは、ボヘミアのキリスト教の司祭ヤン・フスの教義に同調し、カトリック派の堕落を糾弾したボヘミアのキリスト教信徒の人たちで、彼らの運動は、チェコにおける民族運動の走りであり、フス教徒にまつわる題材を選ぶこと自体、チェコ民族としての自覚を促す意味合いを持っています。
〈ヴルタヴァ〉は、ドイツ語名の「モルダウ」で知られるチェコを代表する河川で、ヴェシフラド付近にも流れています。自らの国の山河に思いを馳せるスメタナの熱い思いがほとばしっており、日本では、この曲の主要メロディが合唱曲に編曲されて愛唱されています。波のうねりを思わせるスケールの大きなオーケストレーションの見事さから、この連作交響詩のなかでも、とりわけよく演奏されます。
〈シャールカ〉は、チェコの故事に基づいています。
乙女シャールカが恋人に裏切られて、女戦士に豹変し、世界の全男性を皆殺しにすることを誓うという、逆恨み的な話です。
冒頭はおそらく恋人に振られて憤慨するシャールカ、行進曲風の主題は、アマゾネス軍団を編成するシャールカでしょう。その後、男性軍と出会い、男どもを宴で篭絡し、男たちが眠りこけたところで皆殺しにしちゃうわけですネ。
〈ボヘミアの森と草原から〉は、ボヘミアの大地と人々の暮らしを活写した作品です。
うっそうと茂る森の草木の雰囲気を印象付けたあと、人々の質素な暮らしを純朴なメロディで表現しています。
蔦のように絡みつく弦楽器のフーガみたいな音楽と牧歌的なホルンの主題の対比が面白く、このホルンの主題が発展して一大クライマックスを築き上げるところは圧巻です。
〈ターボル〉は、かつてのフス教徒たちの根城だった土地の名前です。
フス教徒たちの賛美歌《汝らは神の戦士たち》を曲の軸に据え、その賛美歌のリズムを曲全体に張り巡らせて、厳粛な音楽を作り上げています。この讃美歌の主題は、次の曲である〈ブラニーク〉でもしっかりと使われています。
〈ブラニーク〉は、ボヘミアの山で、フス教徒にとっての聖地でもあります。この山には、チェコの守護聖人が眠っており、チェコが危機に瀕すると、チェコに力を与えてくれると信じられていました。
〈ターボル〉で用いられたメロディが効果的に使われ、チェコ民族を高らかに称えて曲を閉じます。
この連作交響詩《わが祖国》は、〈ヴェシフラド〉、〈ヴルタヴァ〉、〈シャールカ〉、〈ボヘミアの森と草原から〉、〈タボール〉、〈ブラニーク〉の6つからなります。
〈ヴェシフラド〉は、プラハにある古城のことで、その言葉自体の意味は「高い城」。冒頭の2台のハープは、
吟遊詩人がヴェシフラドにまつわる栄枯盛衰を語る上での前奏をなします。この城は、11世紀のヴラチスラフ2世の居城となり、この城の周辺地が大いに栄えましたが、その後の国王がプラハに戻ったため、いつしかヴェシフラド周辺に巣食うフス教徒ににらみを効かせる要塞として使われるようになりました。その後、フス派がこの城を攻撃して廃墟にしてしまい、それまでの歴史的な流れを、スメタナは音楽として織り上げました。
フス教徒というのは、ボヘミアのキリスト教の司祭ヤン・フスの教義に同調し、カトリック派の堕落を糾弾したボヘミアのキリスト教信徒の人たちで、彼らの運動は、チェコにおける民族運動の走りであり、フス教徒にまつわる題材を選ぶこと自体、チェコ民族としての自覚を促す意味合いを持っています。
〈ヴルタヴァ〉は、ドイツ語名の「モルダウ」で知られるチェコを代表する河川で、ヴェシフラド付近にも流れています。自らの国の山河に思いを馳せるスメタナの熱い思いがほとばしっており、日本では、この曲の主要メロディが合唱曲に編曲されて愛唱されています。波のうねりを思わせるスケールの大きなオーケストレーションの見事さから、この連作交響詩のなかでも、とりわけよく演奏されます。
〈シャールカ〉は、チェコの故事に基づいています。
乙女シャールカが恋人に裏切られて、女戦士に豹変し、世界の全男性を皆殺しにすることを誓うという、逆恨み的な話です。
冒頭はおそらく恋人に振られて憤慨するシャールカ、行進曲風の主題は、アマゾネス軍団を編成するシャールカでしょう。その後、男性軍と出会い、男どもを宴で篭絡し、男たちが眠りこけたところで皆殺しにしちゃうわけですネ。
〈ボヘミアの森と草原から〉は、ボヘミアの大地と人々の暮らしを活写した作品です。
うっそうと茂る森の草木の雰囲気を印象付けたあと、人々の質素な暮らしを純朴なメロディで表現しています。
蔦のように絡みつく弦楽器のフーガみたいな音楽と牧歌的なホルンの主題の対比が面白く、このホルンの主題が発展して一大クライマックスを築き上げるところは圧巻です。
〈ターボル〉は、かつてのフス教徒たちの根城だった土地の名前です。
フス教徒たちの賛美歌《汝らは神の戦士たち》を曲の軸に据え、その賛美歌のリズムを曲全体に張り巡らせて、厳粛な音楽を作り上げています。この讃美歌の主題は、次の曲である〈ブラニーク〉でもしっかりと使われています。
〈ブラニーク〉は、ボヘミアの山で、フス教徒にとっての聖地でもあります。この山には、チェコの守護聖人が眠っており、チェコが危機に瀕すると、チェコに力を与えてくれると信じられていました。
〈ターボル〉で用いられたメロディが効果的に使われ、チェコ民族を高らかに称えて曲を閉じます。
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