1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
◈Joseph Haydn: Symphony No.26 in D minor, Hob.I-26 "Lamentazione"
Orchestra Libera Classica / 鈴木 秀美
(Rec. 3 October 2003, 浜離宮朝日ホール) Live Recording with Applause
◈Wolfgang Amadeus Mozart: Bassoon Concerto in B flat major, K191 (186e)堂阪 清高 (Fg)
Orchestra Libera Classica / 鈴木 秀美
(Rec. 3 October 2003, 浜離宮朝日ホール) Live Recording with Applause
◈Joseph Haydn: Symphony No.55 in E flat major, Hob.I-55 "Der Schulmeister"Orchestra Libera Classica / 鈴木 秀美
(Rec. 3 October 2003, 浜離宮朝日ホール) Live Recording with Applause
ヨーゼフ・ハイドン(Joseph Haydn, 1732-1809)の交響曲2曲とヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart, 1756-1791)のファゴット協奏曲のカップリングです。
ハイドンは、104もの交響曲を連作したことで、4楽章構成の交響曲の雛形を定着させた人と見做され、特に日本では「交響曲の父」として敬愛されていますが、彼の交響曲の中には、3楽章交響曲も点在しています。
収録されている《ラメンタツィオーネ(哀歌)》というタイトルのついている作品は、1768年ごろに作られた作品とされ、三楽章制交響曲の一例です。第2楽章にグレゴリオ聖歌のメロディがあしらわれていることから、このタイトルがつけられたそうですが、この曲の成立事情として、受難週のために用意した2つの音楽にメヌエットを付け足して宮廷で演奏する交響曲に仕立て直したと見られています。また、ハイドンの交響曲のタイトルは、大概他人が勝手に名づけたニックネームなのですが、この曲のタイトルは、ハイドン自身が考えたものだとされています。
最後に演奏されている《学校の先生(校長先生)》は、1774年の作品で、こちらは四楽章制。《学校の先生》というニックネームは、ハイドンの命名ではなく、後世の人が勝手につけたもので、第2楽章のリズムが学校の先生の所作を髣髴とさせるという、こじ付けみたいな理由から、そう呼ばれてきました。このCDで指揮者を務める鈴木秀美(Hidemi Suzuki, 1957-)が書いているライナー・ノートによれば、紛失したハイドンのディヴェルティメントの中に、同じニックネームを持つ作品があり、巷で歌われていた歌をあしらって作曲されたために、その曲名からニックネームが作られたのではないかとする説が紹介されています。
モーツァルトのファゴット協奏曲は、前述ハイドンの《学校の先生》と同じ年に作曲された作品です。1774年のハイドンは、エステルハージ家の宮廷楽長に就任して8年目を迎えており、モーツァルトはザルツブルクの大司教の宮廷楽団に籍を置いたまま、ウィーンに演奏旅行をしていました。この協奏曲は、タデウシュ・フォン・デュルニッツという音楽愛好家の貴族のために作ったものとのこと。協奏曲のセオリーに忠実に従った音楽ですが、第2楽章では、後年歌劇《フィガロの結婚》の第二幕で歌われる伯爵夫人のアリア〈愛の神様、救いの手を差し伸べてください〉のモチーフを彷彿とさせます。
鈴木の指揮下で演奏を担当するオーケストラ・リベラ・クラシカは、鈴木が2002年に旗揚げした日本の古楽器合奏団です。
少人数による見通しのよい響きと機動力の高さでリズミカルかつスマートに演奏されるため、現代の大オーケストラのような迫力はないものの、彫りの深い表現が楽しめます。
個人的には、弦楽合奏が管楽セクションに押されぎみなのが気になりますが、通常のオーケストラではマスキングされていたパートがニョキッと顔を出すのは、なかなか面白いと思います。
ファゴット独奏は、このオーケストラのメンバーでもある堂阪清高(Kiyotaka Dousaka)が担当していますが、古楽器の難しい楽器操作をやすやすと行い、完成度の高い演奏を実現。しかし、オーケストラの方が音を克明にさらいすぎて、モーツァルトの音楽が、ちょっと単調に聴こえてしまうのが難点かもしれません。
ハイドンは、104もの交響曲を連作したことで、4楽章構成の交響曲の雛形を定着させた人と見做され、特に日本では「交響曲の父」として敬愛されていますが、彼の交響曲の中には、3楽章交響曲も点在しています。
収録されている《ラメンタツィオーネ(哀歌)》というタイトルのついている作品は、1768年ごろに作られた作品とされ、三楽章制交響曲の一例です。第2楽章にグレゴリオ聖歌のメロディがあしらわれていることから、このタイトルがつけられたそうですが、この曲の成立事情として、受難週のために用意した2つの音楽にメヌエットを付け足して宮廷で演奏する交響曲に仕立て直したと見られています。また、ハイドンの交響曲のタイトルは、大概他人が勝手に名づけたニックネームなのですが、この曲のタイトルは、ハイドン自身が考えたものだとされています。
最後に演奏されている《学校の先生(校長先生)》は、1774年の作品で、こちらは四楽章制。《学校の先生》というニックネームは、ハイドンの命名ではなく、後世の人が勝手につけたもので、第2楽章のリズムが学校の先生の所作を髣髴とさせるという、こじ付けみたいな理由から、そう呼ばれてきました。このCDで指揮者を務める鈴木秀美(Hidemi Suzuki, 1957-)が書いているライナー・ノートによれば、紛失したハイドンのディヴェルティメントの中に、同じニックネームを持つ作品があり、巷で歌われていた歌をあしらって作曲されたために、その曲名からニックネームが作られたのではないかとする説が紹介されています。
モーツァルトのファゴット協奏曲は、前述ハイドンの《学校の先生》と同じ年に作曲された作品です。1774年のハイドンは、エステルハージ家の宮廷楽長に就任して8年目を迎えており、モーツァルトはザルツブルクの大司教の宮廷楽団に籍を置いたまま、ウィーンに演奏旅行をしていました。この協奏曲は、タデウシュ・フォン・デュルニッツという音楽愛好家の貴族のために作ったものとのこと。協奏曲のセオリーに忠実に従った音楽ですが、第2楽章では、後年歌劇《フィガロの結婚》の第二幕で歌われる伯爵夫人のアリア〈愛の神様、救いの手を差し伸べてください〉のモチーフを彷彿とさせます。
鈴木の指揮下で演奏を担当するオーケストラ・リベラ・クラシカは、鈴木が2002年に旗揚げした日本の古楽器合奏団です。
少人数による見通しのよい響きと機動力の高さでリズミカルかつスマートに演奏されるため、現代の大オーケストラのような迫力はないものの、彫りの深い表現が楽しめます。
個人的には、弦楽合奏が管楽セクションに押されぎみなのが気になりますが、通常のオーケストラではマスキングされていたパートがニョキッと顔を出すのは、なかなか面白いと思います。
ファゴット独奏は、このオーケストラのメンバーでもある堂阪清高(Kiyotaka Dousaka)が担当していますが、古楽器の難しい楽器操作をやすやすと行い、完成度の高い演奏を実現。しかし、オーケストラの方が音を克明にさらいすぎて、モーツァルトの音楽が、ちょっと単調に聴こえてしまうのが難点かもしれません。
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