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1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
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◈Witold Lutosławski: Concerto for Orchestra
Rundfunk-Sinfonie-Orchester Berlin / Rolf Kleinert
(Rec. 1967)
◈Edward Elgar: Enigma Variation
Rundfunk-Sinfonie-Orchester Berlin / Rolf Kleinert
(Rec. 1971)



旧東ドイツのベルリン放送交響楽団の第五代首席指揮者として活躍したロルフ・クライネルト(Rolf Kleinert, 1911-1975)の貴重な遺産です。
放送オーケストラの指揮者を務めていたので、録音が多く残っていそうなものですが、遺族があまりクライネルトの遺産を発売したがらないんだとか。

ポーランドの作曲家であるヴィトルド・ルトスワフスキ(Witold Lutosławski, 1913-1994)の管弦楽のための協奏曲は、1954年に発表された作品で、ルトスワフスキの名声を確立した代表作です。秩序と破壊的衝動が同居したような本作品を、クライネルトは冷静に眺めてオーケストラをしっかりコントロールしています。
まるであざ笑うかのような第2楽章のカプリッチョや、これ見よがしに折り目正しく演奏される第3楽章のパッサカリアなど、社会主義圏で活躍した演奏家による現代音楽は、張り詰めた迫力があります。

エドワード・エルガー(Edward Elgar, 1857-1934)は、イギリスの作曲家ですが、彼はドイツで自分の作品が演奏されてから、逆輸入の形で名声を確立しました。1899年に発表された《エニグマ変奏曲》は、ロンドンでハンス・リヒターに取り上げられて好評を博しました。その後、ドイツでオラトリオ《ゲロンティアスの夢》が取り上げられてから、イギリスが誇る世界的作曲家として認知されるようになりましたが、《エニグマ変奏曲》は、オーケストラで綴られた変奏曲として、ヨハネス・ブラームスと並ぶオーケストラ音楽の重要作品として今日よく知られています。
エニグマというのは、エルガーが好んで用いた謎かけで、14の変奏曲のそれぞれにイニシャルやヒントなどを彫りこみ、そのイニシャルやヒントに該当する人の性格描写をしています。エルガーは、さらに演奏されない謎のテーマがあることをほのめかし、エニグマのエニグマたる所以を演出しています。
イギリスの指揮者にとっては、この曲はイギリス人の誇りということで、思い入れたっぷりに演奏しようとしますが、クライネルトにとっては、スマートに演奏するのがまず第一。手兵のベルリン放送交響楽団を徹底的に磨き上げ、隙のない演奏を展開しています。客観的にこの曲のよさを味わうには、大変素晴らしい演奏です。

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