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1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
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CD1:
◈Gabriel Fauré: Ballade for Piano and Orchestra in F sharp major, op.19
Marguerite Long (Pf)
Orchestre de la Société du Conservatoire de Paris / Philippe Gaubert
(Rec. 1 April 1930, Studio Albert, Paris)
◈Gabriel Fauré: Impromptu for Piano No.2 in F minor, op.31
Marguerite Long (Pf)
(Rec. 6 March 1933, Paris)
◈Gabriel Fauré: Impromptu for Piano No.5 in F sharp minor, op.102
Marguerite Long (Pf)
(Rec. 23 July 1933, Paris)
◈Gabriel Fauré: Nocturne for Piano No.6 in D flat major, op.63
Marguerite Long (Pf)
(Rec. 23 July 1936, Paris)
◈Gabriel Fauré: Nocturne for Piano No.4 in E flat major, op.36
◈Gabriel Fauré: Barcarolle for Piano No.6 in E flat major, op.70
Marguerite Long (Pf)
(Rec. 10 May 1937, Paris)
◈Gabriel Fauré: Les berceaux, op.23-1
Ninon Vallin (S)
Marguerite Long (Pf)
(Rec. 12 June 1933, Studio Albert, Paris)
◈Gabriel Fauré: Quartet for Piano and Strings No.2 in G minor, op.45
Marguerite Long (Pf)
Jacques Thibaud (Vn)
Maurice Vieux (Vla)
Pierre Fournier (Vc)
(Rec. 10 May 1940, Studio Albert, Paris)

CD2:
◈Wolfgang Amadeus Mozart: Piano Concerto No.23 in A major, K488
Marguerite Long (Pf)
Orchestra / Philippe Gaubert
(Rec. 13 December 1935, Studio Albert, Paris)
◈Frédéric Chopin: Fantasie in F minor, op.49
Marguerite Long (Pf)
(Rec. 11 May 1929, Paris)
◈Frédéric Chopin: Waltz No.8 in A flat major, op.64-3
◈Frédéric Chopin: Waltz No.13 in D flat major, op.70-3
Marguerite Long (Pf)
(Rec. 14 May & 12 November 1929, Studio Albert, Paris)
◈Frédéric Chopin: Barcarolle in F sharp major, op.60
Marguerite Long (Pf)
(Rec. 6 March 1933, Paris)
◈Frédéric Chopin: Scherzo No.2 in B flat minor, op.31
Marguerite Long (Pf)
(Rec. 23 July 1936 & 10 May 1937, Paris)
◈Frédéric Chopin: Mazurka in F sharp minor, op.59-3
◈Claude Debussy: La plus que lente
Marguerite Long (Pf)
(Rec. 6 November 1929, Studio Albert, Paris)
◈Claude Debussy: Jardin sous la pluie, from Estampes
Marguerite Long (Pf)
(Rec. 6 March 1933, Paris)
◈Claude Debussy: Arabesque No.1 in E major
◈Claude Debussy: Arabesque No.2 in G major
Marguerite Long (Pf)
(Rec. 10 July 1930, Studio Albert, Paris)

CD3:
◈Vincent d'Indy: Symphonie sur un chant montagnard français, in D major, op.25
Marguerite Long (Pf)
Orchestre de l'Association Artistique des Concerts Colonne / Paul Paray
(Rec. 24-25 May 1934, Studio Albert, Paris)
◈Maurice Ravel: Concerto for Piano in G major
Marguerite Long (Pf)
Orchestra / Pedro de Freitas-Branco (under direction by Composer)
(Rec. 14 April 1932, Studio Albert, Paris)
◈Darius Mihaud: Concerto for Piano No.1, op.127
Marguerite Long (Pf)
Orchestre National / Darius Mihaud
(Rec. 5 April 1935 Studio Albert, Paris)
◈Darius Mihaud: Saudade do Brazil No.12 'Paysandu', op.67-12
◈Darius Mihaud: L'Automne No.2 'Alfama', op.115-2
Marguerite Long (Pf)
(Rec. 10 May 1935 Studio Albert, Paris)
◈Ernesto Halffter: Rhapsodie Portgaise
Marguerite Long (Pf)
Orchestre de la Société du Conservatoire de Paris / Charles Munch
(Rec. 27 October 1941 Studio Albert, Paris)

CD4:
◈Ludwig van Beethoven: Piano Concerto in C minor, op.37
Marguerite Long (Pf)
Orchestre de la Société du Conservatoire de Paris / Félix Weingartner
(Rec. 9-10 June 1939, Studio Albert, Paris)
◈Ludwig van Beethoven: Piano Concerto No.5 in E flat major, op.73 "Emperor"
Marguerite Long (Pf)
Orchestre de la Société du Conservatoire de Paris / Charles Munch
(Rec.11 & 18 June 1944, Studio Albert, Paris)



スイスのカスカヴェル・レーベルがリリースしたマルグリット・ロン(Marguerite Long, 1874-1966)の芸術。
収録曲目は、以下のとおりです。

・ガブリエル・フォーレ:バラード, op.19 [ パリ音楽院管弦楽団/フィリップ・ゴーベール ]
・ガブリエル・フォーレ:即興曲 第2番, op.31
・ガブリエル・フォーレ:即興曲 第5番, op.102
・ガブリエル・フォーレ:夜想曲 第6番, op.63
・ガブリエル・フォーレ:夜想曲 第4番, op.36
・ガブリエル・フォーレ:舟歌 第6番, op.70
・ガブリエル・フォーレ:ゆりかご, op.23-1 [ ニノン・ヴァラン (S) ]
・ガブリエル・フォーレ:ピアノ四重奏曲 第2番, op.45 [ ジャック・ティボー (Vn), モーリス・ヴュー (Vla), ピエール・フルニエ (Vc) ]
・ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト:ピアノ協奏曲 第23番 K488 [ 管弦楽団/フィリップ・ゴーベール ]
・フレデリック・ショパン:幻想曲, op.49
・フレデリック・ショパン:ワルツ 第8番, op.64-3
・フレデリック・ショパン:ワルツ 第13番, op.70-3
・フレデリック・ショパン:舟歌, op.60
・フレデリック・ショパン:スケルツォ 第2番, op.31
・クロード・ドビュッシー:レントより遅く
・クロード・ドビュッシー:《版画》より〈雨の庭〉
・クロード・ドビュッシー:アラベスク第1番
・クロード・ドビュッシー:アラベスク第2番
・ヴァンサン・ダンディ:フランス山人の歌による交響曲, op.25 [ コンセール・コロンヌ管弦楽団/ポール・パレー ]
・モーリス・ラヴェル:ピアノ協奏曲 [ 管弦楽団/ペドロ・フレイタス=ブランコ (作曲者の監修による) ]
・ダリウス・ミヨー:ピアノ協奏曲 第1番 [ フランス国立放送管弦楽団/ダリウス・ミヨー ]
・ダリウス・ミヨー:ブラジルの郷愁 第12番 〈パイサンドゥ〉, op.67-12
・ダリウス・ミヨー:秋 第2番 〈アルファマ〉, op.115-2
・エルネスト・アルフテル:ポルトガル狂詩曲 [ パリ音楽院管弦楽団/シャルル・ミュンシュ ]
・ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第3番, op.37 [ パリ音楽院管弦楽団/フェリックス・ヴァインガルトナー ]
・ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第5番 《皇帝》, op.73 [ パリ音楽院管弦楽団/シャルル・ミュンシュ ]

無論、これがロンの全録音の記録というわけではありませんが、録音に残された彼女の芸風を大雑把につかむことはできることでしょう。
こうして、彼女の録音したレパートリーを眺めてみると、モーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart, 1756-1791)からE.アルフテル(Ernesto Halffter, 1905-1989)の当時の新作まで、時代的にはかなり幅広くカバーしていたことが伺えます。また、ベートーヴェン(Ludwig van Beethoven, 1770-1827)の協奏曲の録音など、ドイツ音楽に全く無関心ではなかったことも確認できます。

フォーレ(Gabriel Fauré, 1845-1924)の作品も、ロンお得意のレパートリーですが、フォーレとロンは、意外と浅からぬ関係があります。
ロンは、1906年に音楽学者のジョセフ・ド・マリアーヴと結婚し、パリ音楽院の講師になりましたが、当時のパリ音楽院の院長はフォーレでした。また、夫のマリアーヴもフォーレの大ファンだったため、必然的にフォーレの作品と接することが多くなったものとおもわれます。ただ、フォーレとの友情は、1907年ごろから暗雲が立ち込めます。パリ音楽院の院長だったフォーレは、アルフレッド・コルトーを音楽院の教授に昇格させ、ロンに次回教授に空席ができたときに教授に推挙するという約束をしました。この約束で、ロンは一旦引き下がりますが、1913年に教授職の空席ができたとき、フォーレはロンを推挙しませんでした。これにはマリアーヴとロンが激怒し、フォーレと仲違いをすることになりました。
ただ、フォーレとは仲違いはしたものの、フォーレの作品を高く評価していたロンは、以後も作品は取り上げ続け、1935年には、ガブリエル・フォーレ協会の設立の助力をしています。
フォーレのピアノ四重奏曲第2番は、すでにエントリー済みのEMIからのリリースと同じ演奏です。本CD収録のものは、バッサリとノイズをカットして余韻を台無しにするようなことがなく、大変良心的な復刻になっています。
ロンの演奏は、門下生のジャン・ドワイアンの演奏とは違って、かなり自由で大胆です。フォーレ自身も、かなりゴツい弾き方をしていたという同時代者の証言もあるくらいですから、ロンの情感たっぷりな演奏も味わいのある演奏として楽しまれるべきなのかもしれません。ゴーベール(Philippe Gaubert, 1879-1941)指揮するパリ音楽院管弦楽団と競演したバラードは、オーケストラの各パートにも独特な表情がつけられていて、妙にエロティックです。
2曲の即興曲では、ロンの芸達者さが前面に出ていますが、どんなに早弾きしてもフレーズが荒くならないあたり、ロンがどれだけ作品を自家薬籠中にしているかがよくわかろうというものです。そしてゆったりとしたノクターンがなんとも色っぽく、嵌ると危険な香りが漂っています。

モーツァルトのピアノ協奏曲第23番は、ゴーベール指揮する覆面オーケストラが伴奏を務めています。この覆面オーケストラの正体は、かのピエール・モントゥーが首席指揮者をやっていたというパリ交響楽団なんだそうですが、底流にドロドロしたものが溜まってそうな、個性的な伴奏です。ロンのピアノは、なんら特別な細工はしてなさそうでいて、フランス語の独特なイントネーションとリズムがエコーとして響いてくるような演奏です。
第2楽章では、微妙に音をタメたり、ここはためるのではないかと思えるような箇所をそっけなく素通りしてみたりと、聴き手の心理の裏をかいてきます。しかし、その裏のかきかたが明け透けではなく、嫌味にならないところがセンスなのでしょう。
戦前のモーツァルトの協奏曲は、ソリストがオーケストラを引っ張りまわし、オーケストラがソリストを必死に追いかけてついていこうとするスタイルが多いのですが、この演奏は、ソリストがオーケストラに仕掛けたり、オーケストラがソリストに仕掛けたりという駆け引きを、いたるところで小ネタ的にやっています。なお、この録音では、カデンツァにガブリエル・ピエルネが作ったものを使っているとのこと。

ショパンの作品演奏は独特の風合いを持った稀有な演奏。
強弱の差が思ったほどついておらず、ずいぶんとのっぺりした演奏ですが、こののっぺりした感じは、どうやら録音当時の録音機器の制約ではなさそうです。幻想曲やマズルカなどでは、曲想の持つ暗さをあまり強調しようとはせず、冷静沈着に弾いています。なんとも淡白な演奏ですが、適当にやっつけ仕事で弾いているわけではなく、よく聴くと、テンポを絶妙に伸縮させており、レオナルド・ダ・ヴィンチのモナリザのような深遠さを感じさせます。
2曲のワルツも、小粋な語り口でウットリとさせてくれます。
ドビュッシー(Claude Debussy, 1862-1918)は、ロンに自作の演奏解釈を教えたことがあります。《レントより遅く》は、無関心を装いながら、微笑を浮かべるような奏楽であり、「艶めく」という言葉の意味を音で教えてくれます。一方で《版画》の〈雨の庭〉では、スピーディーな指回りであっさりと弾いていますが、そのあっさりとした味わいがかえってクセになります。
2曲のアラベスクでは、高音域に持続ノイズが散見されますが、何気なく振舞いながら、そこに自然と軽妙さと艶やかさが加わっています。

ダンディ(Vincent d'Indy, 1851-1931)の《フランス山人の歌による交響曲》(1886年作)は、交響曲とは言うものの、急-緩-急の協奏曲みたいな3楽章形式です。そのわりには、ピアノがスタンド・プレイをするわけでもなく、オーケストラの一部として溶け込んでいます。しかし、そのピアノ・パートの難易度たるや、ソリスト級の腕前が必要なのだとか。セヴァンヌ地方の民謡を主題に採用しているということで、「セヴァンヌ交響曲」と呼ぶ人もいるのだとか。牧歌的なメロディを様々に味付けしていくダンディの手腕の確かさと、その確かな手腕が生み出す美しい世界は、聴く人を虜にし、ダンディの代表作たらしめています。
パレー(Paul Paray, 1886-1979)指揮するコンセール・コロンヌ管弦楽団は、豪快な伴奏で、ともするとムードに流されてしまいそうなこの曲に強靭さを加えています。ロンも、攻めのパレーの伴奏に怖気づくくとなく、ハッキリとした打鍵で力強い演奏を披露。どこか大味になってしまったきらいもなくはありませんが、豪放な鳴りっぷりの楽しい演奏ではあります。

ラヴェル(Maurice Ravel, 1875-1937)のピアノ協奏曲は、かつてはラヴェル本人がタクトを取った録音とされてきていましたが、ロンの自叙伝が伝えるところによると、ポルトガル人指揮者のフレイタス=ブランコ(Pedro de Freitas-Branco, 1896-1963)がタクトをとり、ラヴェルはその録音を監修したというのが正しいそうです。録音のサウンドは、おそらくラヴェルが注文をつけたものでしょう。当時の協奏曲録音において、ソリストをマイクに近づけてクローズアップする手法がとられるのが一般的でしたが、この録音ではピアノだけをクローズアップさせるようなことはせず、オーケストラの音もくまなくマイクで拾おうという志向性が感じられます。惜しむらくは、トランペットやクラリネットらの奏者の技量がやや落ちることです。また、ロンのピアノも、その弾き方にはあまり含みがなく、どこか危なっかしいところがあります。ロンの述懐によれば、ラヴェルは、自分が納得するまで何度も取り直しをさせたそうです。ロンがいうには、「殺されるんじゃないかと思った」そうですから、相当過酷な録音だったのでしょう。なお、カスカヴェル・レーベルの本復刻では、この録音の復刻がいまいち出来が悪いので、この録音を目当てに買うのであれば、他のレーベルからの復刻に期待したほうがいいでしょう。

ミヨー(Darius Mihaud, 1892-1974)は、フランシス・プーランク、アルテュール・オネゲル、ジョルジュ・オーリック、ジェルメーヌ・タイユフュール、ルイ・デュレらとともに、「フランス六人組」と言われた作曲家の一人です。若い頃に外交官で詩人のポール・クローデルについていき、南米のブラジルで生活して、ラテン気質の音楽語法を体得しました。
ピアノ協奏曲第1番は、1933年に作られた、当時の新作のピアノ協奏曲。ミヨー自身がタクトを振り、フランス国立放送管弦楽団の伴奏で録音したロンの演奏は、ラヴェルの協奏曲の演奏と違い、自由闊達で楽しげです。ミヨーの伴奏も大雑把なようでいて、ユーモアとウィットを兼ね揃えた見事な伴奏です。
ピアノ曲2曲では、ミヨーお得意の多調音楽が使われていますが、ロンは複雑に絡まった音楽を解きほぐすのを楽しんでいるかのようです。

E.アルフテルの作品は、1940年に発表されたばかりの、録音当時の新作。1937年に亡くなったラヴェルへのオマージュとして作られた作品とのこと。形式的に自由な作品で、オーケストラが広げるエキゾチックな絨毯の上をピアノが縦横無尽に踊りまくるという趣向です。E.アルフテルは、兄のロドルフォ・アルフテルらと「スペイン8人組」を結成して「フランス六人組」に対抗した作曲家として知られています。この作品にも聴かれるとおり、スペイン人としての自分の出自を明確に打ち出した、いわばスペインの国民楽派ともいえる作風を示しています。ミュンシュ(Charles Munch, 1891-1968)指揮するパリ音楽院管弦楽団の妖艶なノリにロンが高雅なソロの組み合わせは、かなりスペイン色(ポルトガル色?)が強いものの、ラヴェルの音楽世界に内包されるエキゾチズムを想起させます。情熱的でありながら、どこか高雅な雰囲気も漂わせるところに、フランスの演奏家ならではの味つけがあるのかもしれません。

ベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番は、ヴァインガルトナー(Félix Weingartner, 1863-1942)指揮するパリ音楽院管弦楽団との共演。ヴァインガルトナーは、当時ベートーヴェンの音楽の権威として広く知られていたオーストリアの指揮者で、日本では特に「ワインガルトナー」というカナ表記で親しまれてきました。オーストリアのベートーヴェン研究の権威とパリ音楽院の大先生という夢のカードの共演ですが、お互い遠慮してしまったようで、火花が散るようなすさまじい演奏にはなりませんでした。
ヴァインガルトナーはヴァインガルトナーで、自分の領域の仕事をし、ロンのピアノには干渉しません。ロンはロンでヴァインガルトナーに何か仕掛けをするわけでもなく、淡々と仕事をこなしています。初対面のよそよそしさばかりが耳につき、全体的な印象がぼやけてしまっています。
ピアノ協奏曲第5番はミュンシュ指揮するパリ音楽院管弦楽団との共演。皇帝の威容を知るというよりも、皇帝の裏事情を知る演奏というかんじです。スケールという大風呂敷を広げるのではなく、丸っこいピアノの音を数珠のようにつないで、可愛く仕上げています。これに対し、ミュンシュは豪放磊落にオーケストラを鳴らして、この曲の男性的側面をサポートしています。全体的印象としては、なんだかエロティックです。

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