1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
◈Johannes Brahms: String Quartet No.1 in C minor, op.51-1
Végh Quartet
{Sándor Végh (1st Vn), Sándor Zöldy (2nd Vn),
Georges Janzer (Vla), Paul Szabó (Vc)}
Georges Janzer (Vla), Paul Szabó (Vc)}
(Rec. 28 May 1949, Genève) Live Recording without Applause
◈Johannes Brahms: Clarinet Quintet in B minor, op.115Antoine-Pierre de Bavier (Cl)
Végh Quartet
Végh Quartet
{Sándor Végh (1st Vn), Sándor Zöldy (2nd Vn),
Georges Janzer (Vla), Paul Szabó (Vc)}
Georges Janzer (Vla), Paul Szabó (Vc)}
(Rec. 23 November 1949, Genève) Live Recording without Applause
ヨハネス・ブラームス(Johannes Brahms, 1833-1897)の弦楽四重奏曲第1番(ハ短調 op.51-1)とクラリネット五重奏曲(ロ短調 op.115)のカップリング。
演奏は、シャンドール・ヴェーグ(Sándor Végh, 1912-1997)率いるヴェーグ四重奏団。
この四重奏団は、ヴェーグがハンガリー弦楽四重奏団から1940年に独立して作った弦楽四重奏団で、シャーンドル・ツェルディ(Sándor Zöldy)、ジェルジ・ヤンツェル(Georges Janzer, 1914-1991)、パウル・サボー(Paul Szabó, 1920-?)がメンバーとして活躍していました。クラリネット五重奏曲では、スイス人クラリネッティストのアントワーヌ=ピエール・ド・バヴィエ(Antoine-Pierre de Bavier, 1919-)が共演しています。バヴィエは、ヴィルヘルム・フルトヴェングラーの薫陶を受け、指揮者としても活動していたことが知られていますが、クラリネットは、ミラノのルイージ・アモディオに師事しています。
ブラームスは、1873年に、この弦楽四重奏曲の第1番を、第2番と一対にして発表しましたが、この作品を書くまでに、ブラームスは20回ほど弦楽四重奏曲を書いては破棄し、書いては破棄し・・・といったことを繰り返していました。
彼の交響曲同様、ベートーヴェンの作品を凌ぐ作品を書くことが、ブラームスの目標だったため、結局op.51の2曲と、1875年発表の第3番くらいしか弦楽四重奏曲を残すことが出来ませんでした。
クラリネット五重奏曲は、1891年の作品。リヒャルト・ミュールフェルトというクラリネット奏者の演奏にインスパイアされた作品の一つです。
ブラームス晩年の寂寥感とクラリネットと弦楽四重奏の響きの重なり合いが、大変美しい作品で、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの作品と並び称される名曲とされています。
ヴェーグ四重奏団の演奏は、第1ヴァイオリンがリーダーシップをとってグイグイっと他の3人を引っ張るのではなく、4人それぞれが拮抗しながらより高次元の音楽を作ろうとする気概が感じられます。
ブラームスの弦楽四重奏曲第1番の緩慢徐行楽章では、4人ともそれぞれのパートをしっかりと歌わせながら、それぞれの持ち味を壊すことのない、絶妙なアンサンブルの妙を聴かせてくれます。
バヴィエのクラリネットを加えた演奏は、ヴェーグの峻厳なアンサンブルこそ気難しそうなブラームス像を投射していますが、ふんわりとしたバヴィエのクラリネットが、幾分ひょうきんな味わいを加えています。第1楽章では、暢気なバヴィエのクラリネットと、バヴィエを自分たちの色に染めようとするヴェーグのぶつかり合いが緊張感のある音楽を作り上げています。バヴィエの牧歌的な色合いが効果的に働いているのは、特に第3楽章で、出だしの主題など、春の日差しの柔らかさを感じさせます。細かい音符の連なる中間部では、ヴェーグたちがガッチリ脇を固めますが、おっとりとしたバヴィエのクラリネットのおかげで、どこかコミカルな味わいで楽しむことが出来ます。寂寥感の表出という点では、より優れた演奏がありそうですが、冗談好きだったとも言われるブラームスのキャラクターに光を当てた面白い演奏です。
演奏は、シャンドール・ヴェーグ(Sándor Végh, 1912-1997)率いるヴェーグ四重奏団。
この四重奏団は、ヴェーグがハンガリー弦楽四重奏団から1940年に独立して作った弦楽四重奏団で、シャーンドル・ツェルディ(Sándor Zöldy)、ジェルジ・ヤンツェル(Georges Janzer, 1914-1991)、パウル・サボー(Paul Szabó, 1920-?)がメンバーとして活躍していました。クラリネット五重奏曲では、スイス人クラリネッティストのアントワーヌ=ピエール・ド・バヴィエ(Antoine-Pierre de Bavier, 1919-)が共演しています。バヴィエは、ヴィルヘルム・フルトヴェングラーの薫陶を受け、指揮者としても活動していたことが知られていますが、クラリネットは、ミラノのルイージ・アモディオに師事しています。
ブラームスは、1873年に、この弦楽四重奏曲の第1番を、第2番と一対にして発表しましたが、この作品を書くまでに、ブラームスは20回ほど弦楽四重奏曲を書いては破棄し、書いては破棄し・・・といったことを繰り返していました。
彼の交響曲同様、ベートーヴェンの作品を凌ぐ作品を書くことが、ブラームスの目標だったため、結局op.51の2曲と、1875年発表の第3番くらいしか弦楽四重奏曲を残すことが出来ませんでした。
クラリネット五重奏曲は、1891年の作品。リヒャルト・ミュールフェルトというクラリネット奏者の演奏にインスパイアされた作品の一つです。
ブラームス晩年の寂寥感とクラリネットと弦楽四重奏の響きの重なり合いが、大変美しい作品で、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの作品と並び称される名曲とされています。
ヴェーグ四重奏団の演奏は、第1ヴァイオリンがリーダーシップをとってグイグイっと他の3人を引っ張るのではなく、4人それぞれが拮抗しながらより高次元の音楽を作ろうとする気概が感じられます。
ブラームスの弦楽四重奏曲第1番の緩慢徐行楽章では、4人ともそれぞれのパートをしっかりと歌わせながら、それぞれの持ち味を壊すことのない、絶妙なアンサンブルの妙を聴かせてくれます。
バヴィエのクラリネットを加えた演奏は、ヴェーグの峻厳なアンサンブルこそ気難しそうなブラームス像を投射していますが、ふんわりとしたバヴィエのクラリネットが、幾分ひょうきんな味わいを加えています。第1楽章では、暢気なバヴィエのクラリネットと、バヴィエを自分たちの色に染めようとするヴェーグのぶつかり合いが緊張感のある音楽を作り上げています。バヴィエの牧歌的な色合いが効果的に働いているのは、特に第3楽章で、出だしの主題など、春の日差しの柔らかさを感じさせます。細かい音符の連なる中間部では、ヴェーグたちがガッチリ脇を固めますが、おっとりとしたバヴィエのクラリネットのおかげで、どこかコミカルな味わいで楽しむことが出来ます。寂寥感の表出という点では、より優れた演奏がありそうですが、冗談好きだったとも言われるブラームスのキャラクターに光を当てた面白い演奏です。
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