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1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
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◈Niccolò Paganini: 24 Caprices for Solo Violin, op.1
五嶋 みどり (Vn)
(Rec.19-23 December 1988, Sommer Center Chapel, Concordia College, Bronxville, New York)



ニコロ・パガニーニ(Niccolò Paganini, 1782-1840)がミラノで1820年に出版した24のカプリースは、ヴァイオリン学習者にとっては大きな壁です。
音楽大学の入学試験やコンクールの課題曲になったり、卒業試験に使われたりと、ヴァイオリニストの卵の試金石によくつかわれます。
ヴァイオリン科の学生を苛めるサディスティックな曲集としてよく知られているこの曲ですが、プロのヴァイオリニストでも、全曲を取り上げるのは躊躇する難曲です。1940年にオシー・レナルディがピアノ伴奏付で全曲録音を果たすまでは、いかなるヴァイオリニストといえど、このカプリース集から2~3曲選んで録音するのが関の山でした。
簡単に征服できる曲はどれひとつとしてなく、一曲でも弾ければ超絶技巧の使い手としての保証になったのです。
その後、ルッジェーロ・リッチが本来の無伴奏での全曲録音を達成し、我こそはと思うヴァイオリニストたちが次々とトライアルし、それなりの成果を収めてきましたが、その中でもMidori こと五嶋みどり(Midori Gotō, 1971-)が17歳のときに録音した本CDは、出色の出来栄えとして誉れの高いものです。

17歳といえば、成長し盛りの年齢ですが、10歳頃からステージでプロとして演奏してきた彼女の演奏は、ルーキーの快進撃というよりはベテランの風格。どのカプリースも落ち着き払って演奏しているので、もう少し緊張度の高い演奏を望みたくなりますが、第4番のカプリースから寂寥感を醸し出す表現力の確かさは、ただものではない気配を備えています。
第12番のカプリースでは、さすがに音程が多少ヨレヨレになりますが、すぐに形勢と建て直し、エッチラオッチラと全曲弾ききっております。勢いでごまかさず、しっかり聴かせどころのツボを押さえて弾き込んでいく正攻法の弾き方には潔さすら感じます。

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