1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
CD1:
◈Ludwig van Beethoven: Piano Sonata No.1 in F minor, op.2-1
◈Ludwig van Beethoven: Piano Sonata No.2 in A major, op.2-2
◈Ludwig van Beethoven: Piano Sonata No.3 in C major, op.2-3
Artur Schnabel (Pf)
(Rec. 1934)
CD2:
◈Ludwig van Beethoven: Piano Sonata No.4 in E flat major, op.7
◈Ludwig van Beethoven: Piano Sonata No.5 in C minor, op.10-1
Artur Schnabel (Pf)
(Rec. 1935)
◈Ludwig van Beethoven: Piano Sonata No.6 in F major, op.10-2Artur Schnabel (Pf)
(Rec. 1933)
CD3:
◈Ludwig van Beethoven: Piano Sonata No.7 in D major, op.10-3
Artur Schnabel (Pf)
(Rec. 1935)
◈Ludwig van Beethoven: Piano Sonata No.8 in C minor, op.13 "Pathétique"Artur Schnabel (Pf)
(Rec. 1934)
◈Ludwig van Beethoven: Piano Sonata No.9 in E major, op.14-1Artur Schnabel (Pf)
(Rec. 1932)
◈Ludwig van Beethoven: Piano Sonata No.10 in G major, op.14-2Artur Schnabel (Pf)
(Rec. 1934)
CD4:
◈Ludwig van Beethoven: Piano Sonata No.11 in B flat major, op.22
Artur Schnabel (Pf)
(Rec. 1933)
◈Ludwig van Beethoven: Piano Sonata No.12 in A flat major, op.26Artur Schnabel (Pf)
(Rec. 1934)
◈Ludwig van Beethoven: Piano Sonata No.13 in E flat major, op.27-1Artur Schnabel (Pf)
(Rec. 1932)
CD5:
◈Ludwig van Beethoven: Piano Sonata No.14 in C sharp minor, op.27-2
Artur Schnabel (Pf)
(Rec. 1934)
◈Ludwig van Beethoven: Piano Sonata No.15 in D major, op.28 "Pastorale"Artur Schnabel (Pf)
(Rec. 1933)
◈Ludwig van Beethoven: Piano Sonata No.16 in G major, op.31-1Artur Schnabel (Pf)
(Rec. 1935)
CD6:
◈Ludwig van Beethoven: Piano Sonata No.17 in D minor, op.31-2
Artur Schnabel (Pf)
(Rec. 1934)
◈Ludwig van Beethoven: Piano Sonata No.18 in E flat major, op.31-3◈Ludwig van Beethoven: Piano Sonata No.19 in G minor, op.49-1
Artur Schnabel (Pf)
(Rec. 1932)
◈Ludwig van Beethoven: Piano Sonata No.20 in G major, op.49-2Artur Schnabel (Pf)
(Rec. 1933)
CD7:
◈Ludwig van Beethoven: Piano Sonata No.21 in C major, op.53 "Waldstein"
Artur Schnabel (Pf)
(Rec. 1934)
◈Ludwig van Beethoven: Piano Sonata No.22 in F major, op.54◈Ludwig van Beethoven: Piano Sonata No.23 in F minor, op.57 "Appasionata"
Artur Schnabel (Pf)
(Rec. 1933)
◈Ludwig van Beethoven: Piano Sonata No.24 in F sharp major, op.78Artur Schnabel (Pf)
(Rec. 1932)
CD8:
◈Ludwig van Beethoven: Piano Sonata No.25 in G major, op.79
Artur Schnabel (Pf)
(Rec. 1935)
◈Ludwig van Beethoven: Piano Sonata No.26 in E flat major, op.81a "Les adieux"Artur Schnabel (Pf)
(Rec. 1933)
◈Ludwig van Beethoven: Piano Sonata No.27 in E minor, op.90Artur Schnabel (Pf)
(Rec. 1932)
◈Ludwig van Beethoven: Piano Sonata No.28 in A major, op.101Artur Schnabel (Pf)
(Rec. 1934)
CD9:
◈Ludwig van Beethoven: Piano Sonata No.29 in B major, op.106 "Hammerklavier"
Artur Schnabel (Pf)
(Rec. 1935)
◈Ludwig van Beethoven: Piano Sonata No.30 in E major, op.109Artur Schnabel (Pf)
(Rec. 1932)
CD10:
◈Ludwig van Beethoven: Piano Sonata No.31 in A flat major, op.110
◈Ludwig van Beethoven: Piano Sonata No.32 in C minor, op.111
Artur Schnabel (Pf)
(Rec. 1932)
◈Ludwig van Beethoven: Fantasy in G minor, op.77 Artur Schnabel (Pf)
(Rec. 1937)
◈Ludwig van Beethoven: Bagatelle for Piano in A minor, WoO59 "Für Elise"Artur Schnabel (Pf)
(Rec. 1935)
クラシック音楽の録音史に明るい人であれば、ウォルター・レッグ(Walter Legge, 1906-1979)の名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。レッグは、ソプラノ歌手であるエリザベート・シュヴァルツコップの夫君であり、「協会レコード」という予約頒布の販売方式でクラシック音楽の名曲レコードを数多く手がけた敏腕音楽プロデューサーです。
レッグは、レコードを作るにあたって、予約者を募り、予約者から徴収した前金で製作費用を捻出し、予約者に頒布する形で販売を行いました。この方法で、エレナ・ゲルハルトによるフーゴー・ヴォルフの歌曲集や、パブロ・カザルスによるヨハン・ゼバスティアン・バッハの無伴奏チェロ組曲といった、名レコードを世に送り出しました。
そんなレッグの「協会レコード」の中でも、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(Ludwig van Beethoven, 1770-1827) のピアノ・ソナタ全集は、特筆される仕事といえるでしょう。
このレコードが発売されるまでは、有名なソナタが数曲入手できれば御の字で、32曲全曲をレコードで聴くことは、なかなかできることではありませんでした。
本録音の登場により、ベートーヴェンのピアノ・ソナタに網羅的にアクセスすることが出来るようになり、ベートーヴェンの音楽の大事なリファレンスとして広く知られるようになりました。
この録音で起用されたピアニストは、オーストリア生まれのアルトゥル・シュナーベル(Artur Schnabel, 1882-1951)です。
シュナーベルは、少年時代にブラームスから激賞され、テオドール・レシェティツキの元で研鑽を積んだ人です。1897年ごろから活動拠点をベルリンに移し、室内楽や歌曲伴奏のピアニストとして活躍していましたが、1927年にベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲を弾く連続演奏会を成功させ、ベートーヴェン演奏に一家言を持つ人物として、好楽家から一目置かれる存在になりました。
レッグは、その実績に着目して、シュナーベルを、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲録音企画のピアニストに抜擢し、1932年からおよそ3年かけて全曲録音を完成させました。その結果、シュナーベルはベートーヴェン演奏の大家と見做されるようになりました。
さて、その演奏ですが、今日の演奏水準と照らし合わせると、かなりアバウトな演奏です。
初期のソナタでは、装飾音をグジャグジャッと誤魔化すように弾いていますし、リズムも前倒しになりがちです。お偉い批評家先生方は、大局的な見地から安定と秩序をもたらす演奏だとか気品あふれる演奏だとかとおっしゃっておられますが、私には秩序も安定感もヘッタクレもなく、ずいぶん好き勝手にやってしまっている演奏のように聴こえます。
右手が左手を出し抜いてしまいそうになったり、フーガみたいな部分でただの音の羅列みたいになったりと、なかなか不思議なピアノ演奏になっていますが、逆に演奏が破綻するかしないかわからないスリルがあります。
レッグは、レコードを作るにあたって、予約者を募り、予約者から徴収した前金で製作費用を捻出し、予約者に頒布する形で販売を行いました。この方法で、エレナ・ゲルハルトによるフーゴー・ヴォルフの歌曲集や、パブロ・カザルスによるヨハン・ゼバスティアン・バッハの無伴奏チェロ組曲といった、名レコードを世に送り出しました。
そんなレッグの「協会レコード」の中でも、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(Ludwig van Beethoven, 1770-1827) のピアノ・ソナタ全集は、特筆される仕事といえるでしょう。
このレコードが発売されるまでは、有名なソナタが数曲入手できれば御の字で、32曲全曲をレコードで聴くことは、なかなかできることではありませんでした。
本録音の登場により、ベートーヴェンのピアノ・ソナタに網羅的にアクセスすることが出来るようになり、ベートーヴェンの音楽の大事なリファレンスとして広く知られるようになりました。
この録音で起用されたピアニストは、オーストリア生まれのアルトゥル・シュナーベル(Artur Schnabel, 1882-1951)です。
シュナーベルは、少年時代にブラームスから激賞され、テオドール・レシェティツキの元で研鑽を積んだ人です。1897年ごろから活動拠点をベルリンに移し、室内楽や歌曲伴奏のピアニストとして活躍していましたが、1927年にベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲を弾く連続演奏会を成功させ、ベートーヴェン演奏に一家言を持つ人物として、好楽家から一目置かれる存在になりました。
レッグは、その実績に着目して、シュナーベルを、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲録音企画のピアニストに抜擢し、1932年からおよそ3年かけて全曲録音を完成させました。その結果、シュナーベルはベートーヴェン演奏の大家と見做されるようになりました。
さて、その演奏ですが、今日の演奏水準と照らし合わせると、かなりアバウトな演奏です。
初期のソナタでは、装飾音をグジャグジャッと誤魔化すように弾いていますし、リズムも前倒しになりがちです。お偉い批評家先生方は、大局的な見地から安定と秩序をもたらす演奏だとか気品あふれる演奏だとかとおっしゃっておられますが、私には秩序も安定感もヘッタクレもなく、ずいぶん好き勝手にやってしまっている演奏のように聴こえます。
右手が左手を出し抜いてしまいそうになったり、フーガみたいな部分でただの音の羅列みたいになったりと、なかなか不思議なピアノ演奏になっていますが、逆に演奏が破綻するかしないかわからないスリルがあります。
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