1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
◈John Rutter: Gloria I
◈John Rutter: Gloria II
◈John Rutter: Gloria III
◈John Rutter: Come down, O love divine
◈John Rutter: Lord, make me an instrument of Thy peace
◈John Rutter: To everything there is a season
◈John Rutter: I my Best Beloved's am
◈John Rutter: Praise the Lord, O my soul
◈John Rutter: I will lift up mine eyes
◈John Rutter: As the bridegroom to his chosen
◈John Rutter: A Clare Benediction
◈John Rutter: The Lord is my light and my salvation
◈John Rutter: Go forth into the world
◈John Rutter: Thy perfect love
◈John Rutter: Te Deum
Polyphony
The City of London Sinfonia
The Wallace Collection / Stephen Layton
Andrew Lumsden (Org)
The City of London Sinfonia
The Wallace Collection / Stephen Layton
Andrew Lumsden (Org)
(Rec. 2 January 2001, Winchester Cathedral & 3-6 January 2001, All Saint Church, Tooting, London)
ジョン・ラター(John Rutter, 1945-)は、イギリスの作曲家で、合唱指揮の分野でも広く知られた人です。
ケンブリッジ大学のクレア校で音楽を学び、1975年から1979年まで母校の音楽科の主任教授を務めていました。
1981年には教え子たちとケンブリッジ・シンガーズを結成し、自作の演奏を中心に活動しています。
ラターの合唱曲は、前衛的手法は用いられておらず、平明で聴きやすいメロディに特徴があります。作風の保守性ゆえにアマチュアの合唱団の受けがよく、合唱関係者の間ではラターの作品は大変有名です。
しかし、その作品の仕上がりがわかり安すぎると感じる人にとっては、ラターとラターの作品は取るに足りないものと扱われているようです。ラターは毀誉褒貶のある作曲家ですが、美しいメロディとハーモニーを愛する人にとっては、その作品は手近なところに置いておきたい作品だといえるでしょう。本CDで収録されている作品は、
・グローリア
・おお愛する神よ、降りて来たもう
・主よ、私をあなたの平和の道具となされよ
・何事にも時期がある
・私は私を最も愛する主をたたえよ
・私は目を上げ
・選ばれた花婿
・クレアの祝祷
・主は私の光、そして私の救済者となるもの
・世界に向かって旅立つ
・汝の完璧なる愛
・テ・デウム
の12曲です。
演奏は、「ポリフォニー」という合唱団と、シティ・オヴ・ロンドン・シンフォニア&ウォーレス・コレクションが行っています。
「ポリフォニー」は、本CDでも指揮するスティーヴン・レイトン(Stephen Layton, 1966-)が1986年に結成した合唱団で、精鋭ぞろいの名合唱団として知られています。「多声部」を意味する楽語を団体名に使うだけあって、声のアンサンブルは大変精緻です。シティ・オヴ・ロンドン・シンフォニアは、1971年にリチャード・ヒコックスによって組織されたオーケストラで、こちらもヒコックスの薫陶を受け、名門オーケストラが跋扈するロンドンにおいても独自のポジションを確保しているオーケストラです。ウォーレス・コレクションは、トランペッターのジョン・ウォーレスを中心に結成されたブラス・アンサンブルとのこと。ブラス・アンサンブルでの伴奏曲は、このウォーレス・コレクションが伴奏を担当しています。また、オルガンのパートはアンドリュー・ラムスデン(Andrew Lumsden, 1962-)が務めています。
3楽章からなるグローリアと本CDの最後に収録されている《テ・デウム》は、ウォーレス・コレクションとオルガンの伴奏でカール・オルフ風の音楽が奏でられます。金管の音に合唱が位負けしてしまう箇所はあるものの、合唱と器楽伴奏ともどもリズムのキレがよく、ノリのいい音楽を楽しむことが出来ます。
《おお愛する神よ、降りて来たもう》と《私は私を最も愛する主をたたえよ》は無伴奏合唱で、「ポリフォニー」の個々のメンバーの力量の高さが際立ちます。北欧の合唱団のような清澄さはないものの、複雑な声部の掛け合いを難なくこなしているあたりに、合唱団としての類稀な力量を感じます。
《主よ、私をあなたの平和の道具となされよ》と《選ばれた花婿》はハープと弦楽合奏を主体とした伴奏の美しい合唱曲で、フォーレのレクイエムの世界を思わせる清らかさがあります。特に《選ばれた花婿》は、ミュージカルにバラードとして使われても違和感のない音楽です。
《何事にも時期がある》は、弦楽器と木管楽器のやわらかな掛け合いを導入とする合唱曲で、森林の空気のイオンを吸い込むようなすがすがしさがあります。
《私は私を最も愛する主をたたえよ》もグローリアと同じく金管合奏とオルガンが伴奏につきますが、こちらでは合唱とオルガンに重きが置かれており、グローリアのように金管楽器に位負けするようなことはありません。
ハープと木管楽器の掛け合いを冒頭に据えた《私は目を上げ》は、ジョセフ・カントルーブの《オーヴェルニュの歌》をふと想起させるしっとりとした情緒が美しい音楽です。そっと支える弦楽器の上をオーボエやフルートが合唱の彩となる書法は、木漏れ日を浴びているような感覚になります。
《クレアの祝祷》は無伴奏合唱ですが、まるで弦楽器の伴奏がついているような錯覚に陥るやわらかなハーモニーが聴き所です。ラターの筆致にもいい意味で力の抜けた親しみ安さが感じられ、なるほどラターが合唱音楽の世界でも広く知られている人というのも頷けます。
《主は私の光、そして私の救済者となるもの》は、弦楽器とクラリネットが効果的に伴奏に使われた音楽で、ドラマティックな合唱のメロディにすっとぼけた味わいを加えるクラリネットの働きが聴きどころです。
弦楽器の伴奏で伸びやかに歌われる《世界に向かって旅立つ》と《汝の完璧なる愛》も、そのサウンドとメロディ・ラインのまろやかさが素晴らしく、心が洗われるような心地に浸ることができるでしょう。
本CDに収録された音楽は、「現代の作曲家の作品はワケのワカラン曲ばっかりだ!」という意見の反証にはピッタリな音楽だといえるでしょう。
ケンブリッジ大学のクレア校で音楽を学び、1975年から1979年まで母校の音楽科の主任教授を務めていました。
1981年には教え子たちとケンブリッジ・シンガーズを結成し、自作の演奏を中心に活動しています。
ラターの合唱曲は、前衛的手法は用いられておらず、平明で聴きやすいメロディに特徴があります。作風の保守性ゆえにアマチュアの合唱団の受けがよく、合唱関係者の間ではラターの作品は大変有名です。
しかし、その作品の仕上がりがわかり安すぎると感じる人にとっては、ラターとラターの作品は取るに足りないものと扱われているようです。ラターは毀誉褒貶のある作曲家ですが、美しいメロディとハーモニーを愛する人にとっては、その作品は手近なところに置いておきたい作品だといえるでしょう。本CDで収録されている作品は、
・グローリア
・おお愛する神よ、降りて来たもう
・主よ、私をあなたの平和の道具となされよ
・何事にも時期がある
・私は私を最も愛する主をたたえよ
・私は目を上げ
・選ばれた花婿
・クレアの祝祷
・主は私の光、そして私の救済者となるもの
・世界に向かって旅立つ
・汝の完璧なる愛
・テ・デウム
の12曲です。
演奏は、「ポリフォニー」という合唱団と、シティ・オヴ・ロンドン・シンフォニア&ウォーレス・コレクションが行っています。
「ポリフォニー」は、本CDでも指揮するスティーヴン・レイトン(Stephen Layton, 1966-)が1986年に結成した合唱団で、精鋭ぞろいの名合唱団として知られています。「多声部」を意味する楽語を団体名に使うだけあって、声のアンサンブルは大変精緻です。シティ・オヴ・ロンドン・シンフォニアは、1971年にリチャード・ヒコックスによって組織されたオーケストラで、こちらもヒコックスの薫陶を受け、名門オーケストラが跋扈するロンドンにおいても独自のポジションを確保しているオーケストラです。ウォーレス・コレクションは、トランペッターのジョン・ウォーレスを中心に結成されたブラス・アンサンブルとのこと。ブラス・アンサンブルでの伴奏曲は、このウォーレス・コレクションが伴奏を担当しています。また、オルガンのパートはアンドリュー・ラムスデン(Andrew Lumsden, 1962-)が務めています。
3楽章からなるグローリアと本CDの最後に収録されている《テ・デウム》は、ウォーレス・コレクションとオルガンの伴奏でカール・オルフ風の音楽が奏でられます。金管の音に合唱が位負けしてしまう箇所はあるものの、合唱と器楽伴奏ともどもリズムのキレがよく、ノリのいい音楽を楽しむことが出来ます。
《おお愛する神よ、降りて来たもう》と《私は私を最も愛する主をたたえよ》は無伴奏合唱で、「ポリフォニー」の個々のメンバーの力量の高さが際立ちます。北欧の合唱団のような清澄さはないものの、複雑な声部の掛け合いを難なくこなしているあたりに、合唱団としての類稀な力量を感じます。
《主よ、私をあなたの平和の道具となされよ》と《選ばれた花婿》はハープと弦楽合奏を主体とした伴奏の美しい合唱曲で、フォーレのレクイエムの世界を思わせる清らかさがあります。特に《選ばれた花婿》は、ミュージカルにバラードとして使われても違和感のない音楽です。
《何事にも時期がある》は、弦楽器と木管楽器のやわらかな掛け合いを導入とする合唱曲で、森林の空気のイオンを吸い込むようなすがすがしさがあります。
《私は私を最も愛する主をたたえよ》もグローリアと同じく金管合奏とオルガンが伴奏につきますが、こちらでは合唱とオルガンに重きが置かれており、グローリアのように金管楽器に位負けするようなことはありません。
ハープと木管楽器の掛け合いを冒頭に据えた《私は目を上げ》は、ジョセフ・カントルーブの《オーヴェルニュの歌》をふと想起させるしっとりとした情緒が美しい音楽です。そっと支える弦楽器の上をオーボエやフルートが合唱の彩となる書法は、木漏れ日を浴びているような感覚になります。
《クレアの祝祷》は無伴奏合唱ですが、まるで弦楽器の伴奏がついているような錯覚に陥るやわらかなハーモニーが聴き所です。ラターの筆致にもいい意味で力の抜けた親しみ安さが感じられ、なるほどラターが合唱音楽の世界でも広く知られている人というのも頷けます。
《主は私の光、そして私の救済者となるもの》は、弦楽器とクラリネットが効果的に伴奏に使われた音楽で、ドラマティックな合唱のメロディにすっとぼけた味わいを加えるクラリネットの働きが聴きどころです。
弦楽器の伴奏で伸びやかに歌われる《世界に向かって旅立つ》と《汝の完璧なる愛》も、そのサウンドとメロディ・ラインのまろやかさが素晴らしく、心が洗われるような心地に浸ることができるでしょう。
本CDに収録された音楽は、「現代の作曲家の作品はワケのワカラン曲ばっかりだ!」という意見の反証にはピッタリな音楽だといえるでしょう。
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