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1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
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◈Johannes Brahms: Cello Sonata No.1 in E minor, op.38
◈Johannes Brahms: Cello Sonata No.2 in F major, op.99
János Starker (Vc)
György Sebők (Pf)
(Rec. December 1959, Salle Adyar)



ヨハネス・ブラームス(Johannes Brahms, 1833-1897)は、生涯に2曲のチェロ・ソナタを遺しています。
18歳のときに一応チェロ・ソナタを一曲仕上げていましたが、自己批判精神の厳しいブラームスは、後にこれを破棄し、なかったことにしています。
第1番のソナタは、1862年ごろからボチボチ作られていた作品で、4楽章構成で作曲が進められましたが、緩徐楽章を取り外し、3楽章の作品として1865年に発表され、ヨーゼフ・ゲンスバッハーに献呈されました。
この取りjはずした緩徐楽章がチェロ・ソナタ第2番に転用されたといわれています。
その第2番のチェロ・ソナタは、1886年に作曲された作品で、ロベルト・ハウスマンのチェロと作曲者自身のピアノで初演されています。

ヤーノシュ・シュタルケル(János Starker, 1924-)はハンガリーのチェリストで、1948年に録音したゾルターン・コダーイの無伴奏チェロ・ソナタがフランスのディスク大賞を受賞して超絶技巧のチェリストとして一躍注目を集めた人です。
超絶技巧を得意とする演奏家は、大概「客受けの効果ばかり狙って感動がない」などと陰口をたたかれることがありますが、少なくともシュタルケルには、そうした陰口が通用しないことを、このCDは実証してくれます。
シュタルケルがチェリストとしてキャリアを始めた頃からのパートナーであるジェルジー・シェベック(György Sebők)のピアノともども、息の合ったアンサンブルを聴かせてくれますが、これ見よがしな激情に身を任せることなく、淡々とした演奏でいぶし銀の味わいを聴かせてくれます。
力任せに音を奏でている箇所は一つもなく、曲の表情の繊細さを一つ一つ掘り下げています。こうした周到で綿密な解釈があればこそ、聴き手はソナタ第1番から晩秋の寂寥感を漂わせることが出来、また第2番から晴れた冬の日の仄かな日差しの温かさを感じ取ることが出来るのでしょう。
超絶技巧を有しながらも、それを振りかざすことなく、一曲一曲じっくり弾いて味わおうとする真摯なスタイルがあればこそ、シュタルケルはチェロの名手として君臨することが出来たのだと思います。

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