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1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
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CD1:
◈Anton Bruckner: Symphony No.7 in E major
Concertgebouw Orchestra of Amsterdam / Eugen Jochum
(Rec. 17 September 1986, 昭和女子大学 人見記念講堂) Live Recording with Applause

CD2:
◈Wolfgang Amadeus Mozart: Symphony No.33 in B flat major, K319
Concertgebouw Orchestra of Amsterdam / Eugen Jochum
(Rec. 17 September 1986, 昭和女子大学 人見記念講堂) Live Recording with Applause



アントン・ブルックナー(Anton Bruckner, 1824-1896)の交響曲第7番と、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart, 1756-1791)の交響曲第33番(K319)のカップリングです。といっても、メインはブルックナーのほうで、モーツァルトの交響曲はボーナスCDの扱いです。
演奏するのは、オイゲン・ヨッフム(Eugen Jochum, 1902-1987)指揮するアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団です。このオーケストラについては、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団(Royal Concertgebouw Orchestra, Amsterdam)という表記が使われていますが、「ロイヤル」の称号をオランダ王室から下賜されたのは1988年のことです。本CDは、1986年の来日時の演奏記録であり、まだ正式に「ロイヤル」の称号を頂いていなかった時期のものなので、「アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団」と表記したほうがいいかもしれません。
ブルックナーの交響曲第7番は、1881年から1884年にかけて作られた作品で、ブルックナーの作品の中でも成功した部類に入る作品です。
1884年の12月30日にライプツィヒでアルトゥール・ニキシュが初演し、大変好評だったようです。
この作品を作っている最中に、ブルックナーの敬愛するリヒャルト・ヴァーグナーが亡くなり、第2楽章をヴァーグナーの追悼曲としたことが知られています。
簡潔で美しいメロディと、ブルックナーならではのオルガンを思わせる響きが見事に結びついた作品で、ブルックナーの交響曲の中では特に聴きやすいものとして知られています。

モーツァルトの交響曲第33番は、1779年に作られた交響曲で、この曲を作曲したときには、まだザルツブルグで宮廷楽士をしていました。
1881年には、ザルツブルグから離れ、ウィーンで暮らすことになったモーツァルトですが、この第33番のメヌエット楽章は、1882年に追加されたものです。
第39番以降の交響曲に比べると、知名度の点では劣りますが、第4楽章に第41番の第4楽章の主題が顔を出すところが聴きもののひとつです。この楽章で用いた主題は、モーツァルトが交響曲第1番を作ったときにも顔を出していたモチーフであり、モーツァルト自身、このモチーフを結構気に入っていたことが伺えます。

本演奏は、前述のように、ヨッフム指揮するアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団によるものです。
ヨッフムは、1961年から1964年にかけて、このオーケストラの、オランダ人以外では初となる首席指揮者の任につき、当時若手だったベルナルト・ハイティンクの後見役を務めていたことが知られています。ヨッフムとこのオーケストラの信頼関係は厚く、ハイティンクが独り立ちして単独で首席指揮者の任を全うするようになってからも、度々客演していたようです。
ヨッフムは、ブルックナー作品の演奏の一大権威として広く知られた人で、その生涯に2度ほどブルックナーの交響曲全集を録音したことがあります。大編成のアンサンブルでも悠然とコントロールし、どっしりとした手応えのある演奏をこなすヨッフムにとって、ブルックナーの音楽は、願ったりかなったりの音楽だったのでしょう。
ブルックナーの第7番の交響曲の第2楽章など、森の空気を吸っているかのような清清しさと落ち着きがあり、天上の音楽を思わせる美しさがあります。

ヨッフムは、19世紀ドイツ音楽だけでなく、18世紀の古典派の作品にも定評がありました。ここでのモーツァルトの作品は、かなりロマンティックに読み替え、メヌエットではネットリとメロディを歌わせています。第1楽章から、フル・オーケストラの贅の限りを尽くし、音色の強弱やリズムの緩急を自在につけて、感情のふり幅の大きな演奏を実現しています。曲をロマンティックに色揚げすることで、曲の形式美よりも、一つ一つのメロディやモチーフの美しさを丁寧に拾い上げて楽しんでいます。時代考証の縛りがゆるかった時代ならではの演奏だといえます。

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