1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
CD1:
◈Johann Sebastian Bach: The Art of Fugue, BWV1080 (Beginning)
Helmut Winschermann (Ob)
Henning Troog (Fg),
Ingo Goritzki (Ob-d'amour)
Agbert Gutsch (Ehr),
Robert Veyron-Lacroix (Cemb)
Hugette Dreyfus (Cemb)
Orchestre de Chambre de la Raddiodiffusion Sarroise / Karl Ristenpart
Henning Troog (Fg),
Ingo Goritzki (Ob-d'amour)
Agbert Gutsch (Ehr),
Robert Veyron-Lacroix (Cemb)
Hugette Dreyfus (Cemb)
Orchestre de Chambre de la Raddiodiffusion Sarroise / Karl Ristenpart
(Rec. c.1963)
CD2:
◈Johann Sebastian Bach: The Art of Fugue, BWV1080 (Conclusion)
Helmut Winschermann (Ob)
Henning Troog (Fg)
Ingo Goritzki (Ob-d'amour)
Agbert Gutsch (Ehr),
Robert Veyron-Lacroix (Cemb)
Hugette Dreyfus (Cemb)
Orchestre de Chambre de la Raddiodiffusion Sarroise / Karl Ristenpart
Henning Troog (Fg)
Ingo Goritzki (Ob-d'amour)
Agbert Gutsch (Ehr),
Robert Veyron-Lacroix (Cemb)
Hugette Dreyfus (Cemb)
Orchestre de Chambre de la Raddiodiffusion Sarroise / Karl Ristenpart
(Rec. c.1963)
◈Johann Sebastian Bach: Trio Sonata in G major, BWV1038Maxence Larrieu (Fl)
Georg Friedrich-Hendel (Vn)
Betti Hinderichs (Vc)
Ruth Christensen (Cemb)
Georg Friedrich-Hendel (Vn)
Betti Hinderichs (Vc)
Ruth Christensen (Cemb)
(Rec. c.1963)
◈Johann Sebastian Bach: Trio Sonata in C major, BWV1037Georg Friedrich-Hendel (Vn)
Klaus Schlupp (Vn)
Betti Hinderichs (Vc)
Ruth Christensen (Cemb)
Klaus Schlupp (Vn)
Betti Hinderichs (Vc)
Ruth Christensen (Cemb)
(Rec. c.1963)
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(Johann Sebastian Bach, 1685-1750)は、ドイツの作曲家です。 J.S.バッハは、生涯に1000曲を超える作品を生み出してきましたが、その最後の作品となったのが、この《フーガの技法》です。
この作品は未完成作品であり、最後のフーガの途中でバッハが作曲を中断したことになっています。バッハの自筆譜には息子のカール・フィリップ・エマヌエル・バッハが「作曲者は、"BACH"の名に基く新たな主題をこのフーガに挿入したところで亡くなった」と書き添えています。
J.S.バッハは、晩年になって、弟子のヨハン・アドルフ・シャイベから、彼の使う対位法が複雑で、来るべき時代の簡潔な美しさと相容れない作風だと非難されるようになっていました。簡潔なメロディと伴奏による音楽の台頭は、J.S.バッハの対位法的な作品を脅かし、フーガを駆使した作品で、J.S.バッハは、対位法的な作曲の復権をしようとしたのだと思われます。
J.S.バッハは、この作品を書くにあたって、《音楽の捧げもの》のように、敢えて楽器の指定をせず、どんな楽器で演奏しても違和感なく音楽を聴くことが出来るようにしました。
本CDでは、ヘルムート・ヴィンシャーマン(Helmut Winschermann, 1920-)が編曲したバージョンが収録されています。ヴィンシャーマンは、ドイツを代表するオーボエ奏者兼指揮者であり、J.S.バッハの作品演奏の大家として、今でも尊敬を集めている人です。
このヴィンシャーマンの編曲版で演奏しているキャストは、以下のとおりです。
ヘルムート・ヴィンシャーマン (オーボエ)
ヘンニンク・トゥルーク (ファゴット)
インゴ・ゴリツキ (オーボエ・ダモーレ)
エグベルト・グッチョ (イングリッシュ・ホルン)
ロベール・ヴェイロン=ラクロワ (チェンバロ)
ユゲット・ドレフュス (チェンバロ)
ザール放送室内管弦楽団/カール・リステンパルト
リステンパルト(Karl Ristenpart, 1900-1967)は、ヘルマン・シェルヘン門下のドイツ人指揮者です。1953年にザール放送室内管弦楽団を組織してバロック音楽から同時代の音楽まで幅広く取り上げ、世界的名声を確立しました。
録音は、バロック時代の作品からモーツァルトの時代の音楽が多く、そのため、今日では、それらの時代のスペシャリストと見做されています。
ヴィンシャーマンの編曲は、弦楽セクションと、ヴィンシャーマンらの管楽器セクション、そしてヴェイロン=ラクロワ(Robert Veyron-Lacroix, 1922-1991)らのチェンバロ2台のセクションとに分けています。ヴィンシャーマンは、第18曲目のフーガは第13曲目のフーガのアレンジに過ぎないと見做して演奏プログラムから外し、未完成のフーガは、音楽の完結性を保つために切り捨てました。
また、分けた3つのセクションには、それぞれに役割を与え、対位法の処理の仕方がカノンだったり鏡像フーガ(フーガの主題を反転させて重ねる対位法)だったりした場合にはチェンバロ2台に演奏をゆだね、フーガの主題がオーソドックスな形で現れる場合は弦楽器のセクションで演奏しています。本来のフーガの主題の転回形(主題の上下の音程関係を逆さまにした形)でフーガを作った曲の場合は、管楽器のセクションで演奏することになりますが、本来のフーガの主題と転回形が混在する場合には、弦楽セクションと管楽器セクションが混在するようになります。
こうした厳格なルールに基づいて編曲された音楽を、リステンパルトらの面々は、遊び心をほとんど加えず、ひたすら厳格に演奏していきます。
ただ弦楽器セクションを主に担当するザール放送室内管弦楽団の音色については、今日の時代楽器による演奏と比べて豊か過ぎると感じる向きもあるかと思います。
J.S.バッハの2曲のトリオ・ソナタも、マクサンス・ラリュー(Maxence Larrieu, 1934-)のフルート、ゲオルク・=フリードリヒ・ヘンデル(Georg-Friedrich Hendel, 1930-)とクラウス・シュルップ(Klaus Schlupp)のヴァイオリン、ベッティ・ヒンドリクス(Betti Hinderichs)のチェロとルート・クリステンセン(Ruth Christensen)のチェンバロで演奏されています。
この2曲のトリオ・ソナタは、自筆譜が発見されておらず、J.S.バッハの作品だとする確証に乏しいため、J.S.バッハの作品かどうかが疑われている作品ですが、ポリフォニックな掛け合いを優雅にこなすため、演奏効果が非常に高く、J.S.バッハの室内楽の名作として広く愛されてきた作品でもあります。
フルートとヴァイオリンの掛け合いとなるBWV1038のトリオ・ソナタは、ラリューの長閑なフルートの音色にしっとりとしたヘンデルのヴァイオリンが絡み合い、それをチェロとチェンバロによる通奏低音がしっかりと支えています。
ヘンデルとシュルップのヴァイオリンの掛け合いによるBWV1037は、フルートとヴァイオリンの掛け合いよりも引き締まった音楽で、弁証法的に練り上げていくような感触があります。ヘンデルとシュルップのアンサンブルは間然たるところがありません。
この作品は未完成作品であり、最後のフーガの途中でバッハが作曲を中断したことになっています。バッハの自筆譜には息子のカール・フィリップ・エマヌエル・バッハが「作曲者は、"BACH"の名に基く新たな主題をこのフーガに挿入したところで亡くなった」と書き添えています。
J.S.バッハは、晩年になって、弟子のヨハン・アドルフ・シャイベから、彼の使う対位法が複雑で、来るべき時代の簡潔な美しさと相容れない作風だと非難されるようになっていました。簡潔なメロディと伴奏による音楽の台頭は、J.S.バッハの対位法的な作品を脅かし、フーガを駆使した作品で、J.S.バッハは、対位法的な作曲の復権をしようとしたのだと思われます。
J.S.バッハは、この作品を書くにあたって、《音楽の捧げもの》のように、敢えて楽器の指定をせず、どんな楽器で演奏しても違和感なく音楽を聴くことが出来るようにしました。
本CDでは、ヘルムート・ヴィンシャーマン(Helmut Winschermann, 1920-)が編曲したバージョンが収録されています。ヴィンシャーマンは、ドイツを代表するオーボエ奏者兼指揮者であり、J.S.バッハの作品演奏の大家として、今でも尊敬を集めている人です。
このヴィンシャーマンの編曲版で演奏しているキャストは、以下のとおりです。
ヘルムート・ヴィンシャーマン (オーボエ)
ヘンニンク・トゥルーク (ファゴット)
インゴ・ゴリツキ (オーボエ・ダモーレ)
エグベルト・グッチョ (イングリッシュ・ホルン)
ロベール・ヴェイロン=ラクロワ (チェンバロ)
ユゲット・ドレフュス (チェンバロ)
ザール放送室内管弦楽団/カール・リステンパルト
リステンパルト(Karl Ristenpart, 1900-1967)は、ヘルマン・シェルヘン門下のドイツ人指揮者です。1953年にザール放送室内管弦楽団を組織してバロック音楽から同時代の音楽まで幅広く取り上げ、世界的名声を確立しました。
録音は、バロック時代の作品からモーツァルトの時代の音楽が多く、そのため、今日では、それらの時代のスペシャリストと見做されています。
ヴィンシャーマンの編曲は、弦楽セクションと、ヴィンシャーマンらの管楽器セクション、そしてヴェイロン=ラクロワ(Robert Veyron-Lacroix, 1922-1991)らのチェンバロ2台のセクションとに分けています。ヴィンシャーマンは、第18曲目のフーガは第13曲目のフーガのアレンジに過ぎないと見做して演奏プログラムから外し、未完成のフーガは、音楽の完結性を保つために切り捨てました。
また、分けた3つのセクションには、それぞれに役割を与え、対位法の処理の仕方がカノンだったり鏡像フーガ(フーガの主題を反転させて重ねる対位法)だったりした場合にはチェンバロ2台に演奏をゆだね、フーガの主題がオーソドックスな形で現れる場合は弦楽器のセクションで演奏しています。本来のフーガの主題の転回形(主題の上下の音程関係を逆さまにした形)でフーガを作った曲の場合は、管楽器のセクションで演奏することになりますが、本来のフーガの主題と転回形が混在する場合には、弦楽セクションと管楽器セクションが混在するようになります。
こうした厳格なルールに基づいて編曲された音楽を、リステンパルトらの面々は、遊び心をほとんど加えず、ひたすら厳格に演奏していきます。
ただ弦楽器セクションを主に担当するザール放送室内管弦楽団の音色については、今日の時代楽器による演奏と比べて豊か過ぎると感じる向きもあるかと思います。
J.S.バッハの2曲のトリオ・ソナタも、マクサンス・ラリュー(Maxence Larrieu, 1934-)のフルート、ゲオルク・=フリードリヒ・ヘンデル(Georg-Friedrich Hendel, 1930-)とクラウス・シュルップ(Klaus Schlupp)のヴァイオリン、ベッティ・ヒンドリクス(Betti Hinderichs)のチェロとルート・クリステンセン(Ruth Christensen)のチェンバロで演奏されています。
この2曲のトリオ・ソナタは、自筆譜が発見されておらず、J.S.バッハの作品だとする確証に乏しいため、J.S.バッハの作品かどうかが疑われている作品ですが、ポリフォニックな掛け合いを優雅にこなすため、演奏効果が非常に高く、J.S.バッハの室内楽の名作として広く愛されてきた作品でもあります。
フルートとヴァイオリンの掛け合いとなるBWV1038のトリオ・ソナタは、ラリューの長閑なフルートの音色にしっとりとしたヘンデルのヴァイオリンが絡み合い、それをチェロとチェンバロによる通奏低音がしっかりと支えています。
ヘンデルとシュルップのヴァイオリンの掛け合いによるBWV1037は、フルートとヴァイオリンの掛け合いよりも引き締まった音楽で、弁証法的に練り上げていくような感触があります。ヘンデルとシュルップのアンサンブルは間然たるところがありません。
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