1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
◈Gustav Mahler: Symphony No.5 in C sharp minor
名古屋フィルハーモニー交響楽団 / 外山 雄三
(Rec. 18 November 1983, 名古屋市民会館大ホール) Live Recording with Applause
オーストリアの作曲家、グスタフ・マーラー(Gustav Mahler, 1860-1911)の交響曲第5番です。
1902年に作ったこの曲は、マーラーの交響曲作曲の中間地点に位置する音楽です。
第1番以来の純粋な器楽合奏のための交響曲であり、これまで生きることを肯定的に描いてきたマーラーが、「死」の影を曲の中に明確に示し始めた作品でもあります。
全部で5つの楽章からなりますが、トランペットを先頭に立てた葬送行進曲仕立ての第1楽章は、第2楽章以下のプロローグと見立てることができます。マーラー自身は、第1楽章と第2楽章を第一部と考え、第3楽章を第二部とし、残りの第4楽章と第5楽章を第三部と見做していました。
特に第4楽章は、ルキノ・ヴィスコンティ監督の映画『ヴェニスに死す』に使われ、マーラーの音楽の再評価の先駆けとなったことで知られています。
マーラーの交響曲は、前作の交響曲とのつながりや、自作歌曲とのつながりが意識されていることでも有名で、たとえば、第1楽章の葬送行進曲のテーマは、彼の自作の交響曲第4番の第1楽章と関連しているという指摘もあれば、《少年の魔法の角笛》の〈少年鼓手〉をモチーフにしているという指摘もあります。また、第4楽章の主題の中にも《リュッケルトの詩による5つの歌曲》の〈私はこの世に忘れられ〉のメロディが織り込まれています。
このように、自作の引用がそこかしこにちりばめられているので、マーラーの歌曲に慣れ親しみながら、これらの交響曲を聴くと、不思議な既視感を得ることができます。
本CDは、外山雄三(Yuzo Toyama, 1931-)の指揮する名古屋フィルハーモニー交響楽団による演奏が収録されています。
名古屋フィルハーモニー交響楽団は、欧米向けの表記では”Nagoya Philharmonic Orchestra”と表記されており、名古屋フィルハーモニー管弦楽団と表記するのが妥当かと思われますが、公式ホームページで「名古屋フィルハーモニー交響楽団」を名乗っています。
通算100回目の定期演奏会の記録ということですが、演奏は努力賞ものです。
金管楽器がどうしても突出傾向になってしまうのと、木管楽器と弦楽器のブレンド具合がよくないのとで、必ずしも万全な演奏ではありませんが、演奏の集中力は最後まで持続しており、崩壊しそうで崩壊しないスリリングな演奏になっています。
第5楽章では、弦楽パートと管楽セクションの分離具合が功を奏し、なかなか立体的な演奏になっているのが面白いところです。
全体的に名演奏とまではいかないものの、大きな破綻もなく、ライヴ録音だということを考慮しても、大変健闘した演奏だといえるでしょう。
1902年に作ったこの曲は、マーラーの交響曲作曲の中間地点に位置する音楽です。
第1番以来の純粋な器楽合奏のための交響曲であり、これまで生きることを肯定的に描いてきたマーラーが、「死」の影を曲の中に明確に示し始めた作品でもあります。
全部で5つの楽章からなりますが、トランペットを先頭に立てた葬送行進曲仕立ての第1楽章は、第2楽章以下のプロローグと見立てることができます。マーラー自身は、第1楽章と第2楽章を第一部と考え、第3楽章を第二部とし、残りの第4楽章と第5楽章を第三部と見做していました。
特に第4楽章は、ルキノ・ヴィスコンティ監督の映画『ヴェニスに死す』に使われ、マーラーの音楽の再評価の先駆けとなったことで知られています。
マーラーの交響曲は、前作の交響曲とのつながりや、自作歌曲とのつながりが意識されていることでも有名で、たとえば、第1楽章の葬送行進曲のテーマは、彼の自作の交響曲第4番の第1楽章と関連しているという指摘もあれば、《少年の魔法の角笛》の〈少年鼓手〉をモチーフにしているという指摘もあります。また、第4楽章の主題の中にも《リュッケルトの詩による5つの歌曲》の〈私はこの世に忘れられ〉のメロディが織り込まれています。
このように、自作の引用がそこかしこにちりばめられているので、マーラーの歌曲に慣れ親しみながら、これらの交響曲を聴くと、不思議な既視感を得ることができます。
本CDは、外山雄三(Yuzo Toyama, 1931-)の指揮する名古屋フィルハーモニー交響楽団による演奏が収録されています。
名古屋フィルハーモニー交響楽団は、欧米向けの表記では”Nagoya Philharmonic Orchestra”と表記されており、名古屋フィルハーモニー管弦楽団と表記するのが妥当かと思われますが、公式ホームページで「名古屋フィルハーモニー交響楽団」を名乗っています。
通算100回目の定期演奏会の記録ということですが、演奏は努力賞ものです。
金管楽器がどうしても突出傾向になってしまうのと、木管楽器と弦楽器のブレンド具合がよくないのとで、必ずしも万全な演奏ではありませんが、演奏の集中力は最後まで持続しており、崩壊しそうで崩壊しないスリリングな演奏になっています。
第5楽章では、弦楽パートと管楽セクションの分離具合が功を奏し、なかなか立体的な演奏になっているのが面白いところです。
全体的に名演奏とまではいかないものの、大きな破綻もなく、ライヴ録音だということを考慮しても、大変健闘した演奏だといえるでしょう。
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