1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
◈Wolfgang Amadeus Mozart: Violin Sonata No.32 in F major, K376
◈Wolfgang Amadeus Mozart: Violin Sonata No.25 in G major, K301
◈Wolfgang Amadeus Mozart: Violin Sonata No.28 in E minor, K304
◈Wolfgang Amadeus Mozart: Violin Sonata No.24 in C major, K296
Rafael Druian (Vn)
George Szell (Pf)
George Szell (Pf)
(Rec. 2-3 August 1967, Cleveland)
ラファエル・ドルイアン(Rafael Druian, 1922-2002)とジョージ・セル(George Szell, 1897-1970)によるヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart, 1756-1791)のヴァイオリン・ソナタ集で、何気なく1000円ちょっとのお値段で売っていますが、値千金のアルバムです。
モーツァルトのヴァイオリン・ソナタは、ピアノの比重が高く、ヴァイオリンはむしろ助奏的な位置づけになります。
そのため、ピアニストの出来栄え 如何が演奏の出来栄えに深刻な影響を与えます。
ピアノを弾いているセルは、ハンガリー出身の指揮者で、クリーヴランド管弦楽団の首席指揮者として世界にその名を轟かせた人でした。指揮者がピアノを演奏するパターンとしては、ブルーノ・ヴァルターやヴォルフガング・サヴァリッシュといった人たちを思い浮かべますが、セルのピアノ演奏は、そんな彼らを凌駕するほどの透徹した演奏を聴かせてくれます。
ひょっとすると、ピアニストが指揮者をやっているパターンを加味しても、セルのピアノ演奏は抜きん出ているのかもしれません。
元々、セルはリヒャルト・ロベルト門下のピアニストとして、ルドルフ・ゼルキンと机を並べていた人で、党のゼルキンですら、ピアニストとして一目置くような高い技術を持った人だったのです。
録音の関係か、幾分ピアノの音が硬めですが、セルのピアノはしっかりとイニシアチブをとり、確信に満ちた語り口で、がっちりと手応えのある演奏を展開しています。
ドルイアンは、ロシア出身でキューバ育ちのヴァイオリニストで、ダラス交響楽団のコンサート・マスターからミネアポリス交響楽団(現:ミネソタ管弦楽団)のコンサート・マスターになり、1960年からクリーヴランド管弦楽団のコンサート・マスターとして9年間務め上げた人です。その後は、ピエール・ブーレーズの要請でニューヨーク・フィルハーモニックのコンサート・マスターを務めたり、後進の指導と指揮活動に精を出したりしていました。
本CDでセルが共演者に抜擢したところからして、ドルイアンはセルから全幅の信頼を得ていたことが分かります。
アクの少ない、すっきりとしたドルイアンの演奏は、セルのピアノ演奏の引き立て役を見事にこなしており、第32番のソナタなど、純粋に曲の美しさを教えてくれます。変に歌心をつけてピアノの動きを妨げるよりは、シンプルに弾いて曲のフォルムをスマートに描きだすほうが、モーツァルトの音楽の美しさを引き出すことが出来ます。
ソリストとして存在感を示したいという誘惑に駆られないことで、モーツァルトの曲の明朗さを弱めることなく提示しています。
ただ、第28番のソナタは、ドルイアンのヴァイオリンが素直すぎるのと、ピアノの音が硬めに取られているのとで、音楽の彫りの深さがいまいちで、のっぺりした印象に終始しています。
モーツァルトのヴァイオリン・ソナタは、ピアノの比重が高く、ヴァイオリンはむしろ助奏的な位置づけになります。
そのため、ピアニストの出来栄え 如何が演奏の出来栄えに深刻な影響を与えます。
ピアノを弾いているセルは、ハンガリー出身の指揮者で、クリーヴランド管弦楽団の首席指揮者として世界にその名を轟かせた人でした。指揮者がピアノを演奏するパターンとしては、ブルーノ・ヴァルターやヴォルフガング・サヴァリッシュといった人たちを思い浮かべますが、セルのピアノ演奏は、そんな彼らを凌駕するほどの透徹した演奏を聴かせてくれます。
ひょっとすると、ピアニストが指揮者をやっているパターンを加味しても、セルのピアノ演奏は抜きん出ているのかもしれません。
元々、セルはリヒャルト・ロベルト門下のピアニストとして、ルドルフ・ゼルキンと机を並べていた人で、党のゼルキンですら、ピアニストとして一目置くような高い技術を持った人だったのです。
録音の関係か、幾分ピアノの音が硬めですが、セルのピアノはしっかりとイニシアチブをとり、確信に満ちた語り口で、がっちりと手応えのある演奏を展開しています。
ドルイアンは、ロシア出身でキューバ育ちのヴァイオリニストで、ダラス交響楽団のコンサート・マスターからミネアポリス交響楽団(現:ミネソタ管弦楽団)のコンサート・マスターになり、1960年からクリーヴランド管弦楽団のコンサート・マスターとして9年間務め上げた人です。その後は、ピエール・ブーレーズの要請でニューヨーク・フィルハーモニックのコンサート・マスターを務めたり、後進の指導と指揮活動に精を出したりしていました。
本CDでセルが共演者に抜擢したところからして、ドルイアンはセルから全幅の信頼を得ていたことが分かります。
アクの少ない、すっきりとしたドルイアンの演奏は、セルのピアノ演奏の引き立て役を見事にこなしており、第32番のソナタなど、純粋に曲の美しさを教えてくれます。変に歌心をつけてピアノの動きを妨げるよりは、シンプルに弾いて曲のフォルムをスマートに描きだすほうが、モーツァルトの音楽の美しさを引き出すことが出来ます。
ソリストとして存在感を示したいという誘惑に駆られないことで、モーツァルトの曲の明朗さを弱めることなく提示しています。
ただ、第28番のソナタは、ドルイアンのヴァイオリンが素直すぎるのと、ピアノの音が硬めに取られているのとで、音楽の彫りの深さがいまいちで、のっぺりした印象に終始しています。
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