1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
◈Iosif Ivanovici: Danube Waves Waltz
◈Franz Lehár: Gold and Silver Waltz
◈Franz Lehár: Merry Widow Waltz
◈Franz Lehár: Eva Waltz
Wiener Symphoniker / Paul Walter
(Rec. March 1959)
◈Émile Waldteufel: The Skaters◈Émile Waldteufel: Estudiantina
◈Émile Waldteufel: España
◈Émile Waldteufel: Trè Jolie
Wiener Symphoniker / Wilhelm Loibner
(Rec. July 1960)
本CDに収録されているのは、ヨシフ・イヴァノヴィチ(Iosif Ivanovici, 1845-1902)の《ドナウ河のさざ波》、フランツ・レハール(Franz Lehár, 1870-1948)の《金と銀》、オペレッタ《メリー・ヴィドウ》のワルツと同じくオペレッタ《エヴァ》のワルツ、エミール・ワルトトイフェル(Émile Waldteufel, 18837-1915)の《スケートをする人々》、《女学生》、《スペイン》と《トレ・ジョリ》のワルツです。
イヴァノヴィチの名前について、イオン(Ion)と綴ることもあれば、ヨーゼフ(Josef)と綴ることもあります。ブカレストの軍楽隊の隊長を務めながら作曲活動を展開し、300を超える作品を書いたと言われています。ただし、今日では、主に1880年に作曲された《ドナウ河のさざ波》ばかりが目立って有名です。本作品は、明治時代には、既に日本に紹介されていて、勝手に歌詞をつけて学生たちの愛唱歌になっていたほど、日本で愛された作品です。
レハールは、ハンガリー出身の作曲家で、ウィーンでオペレッタの作曲家として大成功した人でした。悲劇的なオペレッタを書くようになってからは、ドイツの方へ活動拠点を移していきましたが、ここで演奏されている3曲は、ウィーンで成功を収めた時代の作品です。
ワルトトイフェルは、「フランスのワルツ王」とあだ名されるフランスの作曲家です。パリ音楽院に学んだ彼の同窓生に、《タイス》で知られるジュール・マスネがいます。ナポレオン三世の妃ウージェニーの専属ピアニストとなったワルトトイフェルは、フランスの宮廷のために数多くのワルツを書き、それがイギリス国王エドワード七世に気に入られたことから、世界的に有名なワルツの作曲家になりました。
「女学生」という訳語で知られているワルツについて、本来の"Estudiantina"という言葉自体の意味は「学生の楽団」という意味であり、女学生とはなんの関係もありません。また、この作品は、ポール・ラーコム(Paul Lacome, 1838-1920)の作ったメロディを拝借しているそうです。また、《スペイン》についても、エマニュエル・シャブリエ(Emmanuel Chabrier, 1841-1894)の同名の作品からメロディを拝借しています。
演奏しているのは、ウィーン交響楽団で、イヴァノヴィチとレハールの作品を、オーストリア人指揮者のパウル・ワルター(Paul Walter, 1906-?)が指揮し、ワルトトイフェルの作品を、同じくオーストリア人のヴィルヘルム・ロイブナー(Wilhelm Loibner, 1909-1971)が指揮しています。ロイブナーは、特にNHK交響楽団の常任指揮者を務めていたことがあり、日本となじみの深い指揮者でした。
どちらの指揮者の演奏も、随分とかしこまった感じの演奏ですが、ワルターの演奏の方は、マスター音源の風化が目立ち、弦の音が硬直気味です。イヴァノヴィチの作品は、随分と強面の演奏で、ウィーン風ワルツのリズム処理を一切せず、厳格に演奏しています。レハールの作品でも、縦割り的なリズム処理で事務的に演奏しており、うっとりさせてくれるような演奏ではありませんでした。
ロイブナーの指揮するワルトトイフェルの4作品は、ワルターの音源より明晰に復刻されています。
ウィンナ・ワルツのノリを控えめに出して、しっかりとオーケストラを統御しているのですが、どこか白々しく感じてしまうのが難点です。
イヴァノヴィチの名前について、イオン(Ion)と綴ることもあれば、ヨーゼフ(Josef)と綴ることもあります。ブカレストの軍楽隊の隊長を務めながら作曲活動を展開し、300を超える作品を書いたと言われています。ただし、今日では、主に1880年に作曲された《ドナウ河のさざ波》ばかりが目立って有名です。本作品は、明治時代には、既に日本に紹介されていて、勝手に歌詞をつけて学生たちの愛唱歌になっていたほど、日本で愛された作品です。
レハールは、ハンガリー出身の作曲家で、ウィーンでオペレッタの作曲家として大成功した人でした。悲劇的なオペレッタを書くようになってからは、ドイツの方へ活動拠点を移していきましたが、ここで演奏されている3曲は、ウィーンで成功を収めた時代の作品です。
ワルトトイフェルは、「フランスのワルツ王」とあだ名されるフランスの作曲家です。パリ音楽院に学んだ彼の同窓生に、《タイス》で知られるジュール・マスネがいます。ナポレオン三世の妃ウージェニーの専属ピアニストとなったワルトトイフェルは、フランスの宮廷のために数多くのワルツを書き、それがイギリス国王エドワード七世に気に入られたことから、世界的に有名なワルツの作曲家になりました。
「女学生」という訳語で知られているワルツについて、本来の"Estudiantina"という言葉自体の意味は「学生の楽団」という意味であり、女学生とはなんの関係もありません。また、この作品は、ポール・ラーコム(Paul Lacome, 1838-1920)の作ったメロディを拝借しているそうです。また、《スペイン》についても、エマニュエル・シャブリエ(Emmanuel Chabrier, 1841-1894)の同名の作品からメロディを拝借しています。
演奏しているのは、ウィーン交響楽団で、イヴァノヴィチとレハールの作品を、オーストリア人指揮者のパウル・ワルター(Paul Walter, 1906-?)が指揮し、ワルトトイフェルの作品を、同じくオーストリア人のヴィルヘルム・ロイブナー(Wilhelm Loibner, 1909-1971)が指揮しています。ロイブナーは、特にNHK交響楽団の常任指揮者を務めていたことがあり、日本となじみの深い指揮者でした。
どちらの指揮者の演奏も、随分とかしこまった感じの演奏ですが、ワルターの演奏の方は、マスター音源の風化が目立ち、弦の音が硬直気味です。イヴァノヴィチの作品は、随分と強面の演奏で、ウィーン風ワルツのリズム処理を一切せず、厳格に演奏しています。レハールの作品でも、縦割り的なリズム処理で事務的に演奏しており、うっとりさせてくれるような演奏ではありませんでした。
ロイブナーの指揮するワルトトイフェルの4作品は、ワルターの音源より明晰に復刻されています。
ウィンナ・ワルツのノリを控えめに出して、しっかりとオーケストラを統御しているのですが、どこか白々しく感じてしまうのが難点です。
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