1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!			
						◈Ambroise Thomas: Quartet in E minor
◈Charles Gounod: Quartet in A minor
◈Édouard Lalo: Quartet in E flat major, op.45
The Daniel String Quartet
{Benzion Shamir (1st Vn), Misha Furman (2nd Vn),
Itamar Shimon (Vla), Zvi Maschkowski (Vc)}
Itamar Shimon (Vla), Zvi Maschkowski (Vc)}
(Rec. 1991, Belgium)
						19世紀のフランス人作曲家3人の弦楽四重奏曲をカップリングしたCDです。
その3人とは、アンブロワーズ・トマ(Ambroise Thomas, 1811-1896)、シャルル・グノー(Charles Gounod, 1818-1893)、エドゥアール・ラロ(Édouard Lalo, 1823-1892)です。
トマは、今日では歌劇《ミニョン》が代表作に数えられる程度の人ですが、この3人の作曲家のうち、生前もっとも人気と権威のあった作曲家でした。歌劇作家として名声を博し、パリ音楽院の院長も歴任しています。
アカデミックな権威も持っていた人だけに、歌劇だけでなく器楽音楽も手掛けていますが、今日ではあまり顧みられていません。
このトマの弦楽四重奏曲は、パリ音楽院在学中だった彼の、作曲修行の一環として書かれた作品らしく、1830年にリショー(Richault)という出版社からop.1として出版されています。
19世紀フランスにおける作曲家としての成功は、歌劇作家として名が売れることを意味していましたが、トマの作品においても、弦楽四重奏とは言いながら、その4声部の絡ませ方は、対位法的というよりは、イタリア・オペラを彷彿とさせるものがあります。また、第1ヴァイオリンはかなり技巧的に書かれていて、これは当時世間を席巻していたニコロ・パガニーニの影響を指摘することが出来るでしょう。
グノーは、歌劇《ファウスト》で知られる作曲家。ヨハン・ゼバスティアン・バッハの平均律クラヴィーア曲集第1巻の第1番のプレリュードで《アヴェ・マリア》を作ったことでも知られています。オペラ作曲家としてだけでなく、宗教音楽の作曲家としても活動し、器楽曲も相当数手掛けました。
グノーは、生涯に5曲ほど弦楽四重奏曲を書きましたが、1895年ごろに遺作として出版されたイ短調の作品が収録されています。
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの弦楽四重奏曲を下敷きにしたような重厚な作品で、その声部処理は、ベートーヴェンもかくやと思わせるほどのしなやかな美しさを誇ります。
ラロも《イスの王様》のような歌劇を書き上げていますが、今日ではスペイン交響曲というヴァイオリン協奏曲の作者として広く知られています。
ラロはヴァイオリンとヴィオラを堪能にし、室内楽奏者として長らく活動していた人でしたが、弦楽四重奏曲は、結局1曲しか書いていません。元々op.19として書き上げた本作品は、その出来栄えに満足できず、op.45として再出版しています。
室内楽奏者としての経験から、それぞれのパートが緊密に結びつき、精緻な音楽が出来上がっています。
必ずしも第1ヴァイオリンが優先的に主導するのではなく、第2楽章などヴィオラがイニシアチブをとるところもあります。
第3楽章では、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲の影響も感じ取れるでしょう。
演奏しているダニエル弦楽四重奏団は、1974年に結成された四重奏団です。アレクサンダー・シュナイダーやシャンドール・ヴェーグといった室内楽の名人たちの薫陶を受けた四重奏団だけあって、どの曲でも隙のないアンサンブルをきかせてくれます。
特にトマの作品では第4楽章に於いて第1ヴァイオリンのベンジオン・シャミール(Benzion Shamir)の腕の冴えが素晴らしく、しっかりとメンバーをリードしています。
																				その3人とは、アンブロワーズ・トマ(Ambroise Thomas, 1811-1896)、シャルル・グノー(Charles Gounod, 1818-1893)、エドゥアール・ラロ(Édouard Lalo, 1823-1892)です。
トマは、今日では歌劇《ミニョン》が代表作に数えられる程度の人ですが、この3人の作曲家のうち、生前もっとも人気と権威のあった作曲家でした。歌劇作家として名声を博し、パリ音楽院の院長も歴任しています。
アカデミックな権威も持っていた人だけに、歌劇だけでなく器楽音楽も手掛けていますが、今日ではあまり顧みられていません。
このトマの弦楽四重奏曲は、パリ音楽院在学中だった彼の、作曲修行の一環として書かれた作品らしく、1830年にリショー(Richault)という出版社からop.1として出版されています。
19世紀フランスにおける作曲家としての成功は、歌劇作家として名が売れることを意味していましたが、トマの作品においても、弦楽四重奏とは言いながら、その4声部の絡ませ方は、対位法的というよりは、イタリア・オペラを彷彿とさせるものがあります。また、第1ヴァイオリンはかなり技巧的に書かれていて、これは当時世間を席巻していたニコロ・パガニーニの影響を指摘することが出来るでしょう。
グノーは、歌劇《ファウスト》で知られる作曲家。ヨハン・ゼバスティアン・バッハの平均律クラヴィーア曲集第1巻の第1番のプレリュードで《アヴェ・マリア》を作ったことでも知られています。オペラ作曲家としてだけでなく、宗教音楽の作曲家としても活動し、器楽曲も相当数手掛けました。
グノーは、生涯に5曲ほど弦楽四重奏曲を書きましたが、1895年ごろに遺作として出版されたイ短調の作品が収録されています。
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの弦楽四重奏曲を下敷きにしたような重厚な作品で、その声部処理は、ベートーヴェンもかくやと思わせるほどのしなやかな美しさを誇ります。
ラロも《イスの王様》のような歌劇を書き上げていますが、今日ではスペイン交響曲というヴァイオリン協奏曲の作者として広く知られています。
ラロはヴァイオリンとヴィオラを堪能にし、室内楽奏者として長らく活動していた人でしたが、弦楽四重奏曲は、結局1曲しか書いていません。元々op.19として書き上げた本作品は、その出来栄えに満足できず、op.45として再出版しています。
室内楽奏者としての経験から、それぞれのパートが緊密に結びつき、精緻な音楽が出来上がっています。
必ずしも第1ヴァイオリンが優先的に主導するのではなく、第2楽章などヴィオラがイニシアチブをとるところもあります。
第3楽章では、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲の影響も感じ取れるでしょう。
演奏しているダニエル弦楽四重奏団は、1974年に結成された四重奏団です。アレクサンダー・シュナイダーやシャンドール・ヴェーグといった室内楽の名人たちの薫陶を受けた四重奏団だけあって、どの曲でも隙のないアンサンブルをきかせてくれます。
特にトマの作品では第4楽章に於いて第1ヴァイオリンのベンジオン・シャミール(Benzion Shamir)の腕の冴えが素晴らしく、しっかりとメンバーをリードしています。
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