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1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
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◈Georges Bizet: Carmen Suite No.1
◈Georges Bizet: Carmen Suite No.2
◈Georges Bizet: L'Arlésienne Suite No.1
◈Georges Bizet (arr. Ernest Guiraud): L'Arlésienne Suite No.2
Orchestre des Concerts Lamoureux / Igor Markevitch
(Rec. December 1959, Paris)
◈Maurice Ravel: Boléro
Symphony Orchestra of the Spanisvh Radio and Television/ Igor Markevitch
(Rec. October 1966, Spain)



イーゴリ・マルケヴィチ(Igor Markevitch, 1912-1983)は、ウクライナ出身の指揮者です。
2歳でスイスに移住し、14歳でアルフレッド・コルトーに認められてパリ音楽院に入学し、ナディア・ブーランジェの薫陶を受けています。
作曲家としてキャリアをスタートさせたマルケヴィチは、ロシア・バレエ団のセルゲイ・ディアギレフと親交を持ち、天才作曲家として知られるようになっていました。
18歳の時には、アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団に客演して指揮者デビューを果たし、1944年にはフィレンツェ五月音楽祭の音楽監督を務めるなど、着実に指揮者としてキャリア・アップしていきました。
1957年には、コンセール・ラムルー管弦楽団の首席指揮者になり、このオーケストラの黄金時代を築いています。

本CDでは、そのコンセール・ラムルー管弦楽団との演奏で、フランス人作曲家のジョルジュ・ビゼー(Georges Bizet, 1838-1875)の《カルメン》(1874年作)の組曲と《アルルの女》(1872年作)の組曲を収録しています。ビゼーの《カルメン》は、ビゼーが仕上げた最後の歌劇ですが、初演当初はさほど評判がよくありませんでした。しかし、ビゼーの死後、上演を重ねるうちに、次第に人気が出始め、コンサート用に適宜音楽が抜き取られて組曲が形成されるようになりました。
《アルルの女》は、アルフォンス・ドーデの戯曲のための音楽として、低予算のオーケストレーションで作られましたが、作品に自信を持ったビゼーは、自分の好きな自作を混ぜて組曲を作りました。この組曲の成功で、ビゼーは作曲家として注目を集めるようになりましたが、《カルメン》を書き上げたあと、ほどなくして急逝してしまいました。そこで、友人のエルネスト・ギロー(Ernest Guiraud, 1837-1892)が組曲の続編を編纂し、今日ではギローの作った組曲のほうが広く演奏されています。特にギローの作った組曲の〈ファランドール〉は、ビゼーの代表作と言われています。
マルケヴィチの演奏は、金管のカラッと明るい音色を軸に据え、歯切れのよいリズムでテンポよく演奏しています。
《カルメン》組曲の〈前奏曲〉の威勢の良さや、《アルルの女》第1組曲の〈前奏曲〉の凛々しさや〈メヌエット〉のたおやかさなど、大変聴き所の多い録音です。

ビゼーは、晩年の《カルメン》でスペインのエキゾチズムを盛り込みましたが、フランスの文化は、隣国スペインの文化に刺激をいつも受けています。
モーリス・ラヴェル(Maurice Ravel, 1875-1937)が、舞踏家のイダ・ルービンシュタインから依頼を受けて作った《ボレロ》もまた、スペイン情緒を織り込んでいます。
主題展開をしないで、オーケストラの音色の配合を変えることである種の興奮を作り上げるという、ラヴェルならではの工夫が実を結んだ作品です。本来のボレロは、結構テンポの速い作品ですが、ラヴェルは、あくまでスローなテンポでんp録音を望み、かのアルトゥーロ・トスカニーニが速いテンポで演奏したのを聴いた時には猛然と抗議したそうです。
このボレロでは、スペイン放送交響楽団が演奏していますが、このオーケストラは、1965年にマルケヴィチがスペイン放送局のために創設したオーケストラです。
まだ個々のプレイヤーが独自の味を出すところにまでは至っていませんが、マルケヴィチの棒の下でよくまとまっており、なかなか誠実な演奏に仕上がっています。

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