1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
CD1:
◈Pablo de Sarasate: Aires Bohemios, op.20
◈Pablo de Sarasate: Der Freischütz, op.14
◈Pablo de Sarasate: Faust, op.13
◈Pablo de Sarasate: Introdución y Tarantela, op.43
◈Pablo de Sarasate: Nocturne Serenade, op.45
◈Pablo de Sarasate: Introduction et Caprice Jota, op.41
◈Pablo de Sarasate: Jota de Pablo, op.52
◈Pablo de Sarasate: Airs Espagnols, op.18
Ángel Jesús García (Vn)
Orchesta Pablo Sarasate / Miquel Ortega
(Rec. Unknown)
CD2:
◈Pablo de Sarasate: La dame blanche de Boildieu, op.3
◈Pablo de Sarasate: El canto del ruiseñor, op.29
◈Pablo de Sarasate: Peteneras, Caprice espagnol, op.35
◈Pablo de Sarasate: ¡Viva Sevilla!, op.38
◈Pablo de Sarasate: Zortziko Miramar, op.42
◈Pablo de Sarasate: Gondoliéra Veneziana, op.46
◈Pablo de Sarasate: L'Esprit Follet, op.48
◈Pablo de Sarasate: Fantasía sobre Romeo y Julieta de Gounod, op.5
Ángel Jesús García (Vn)
Orchesta Pablo Sarasate / Miquel Ortega
(Rec. Unknown)
CD3:
◈Pablo de Sarasate: Fantasía sobre Carmen de Bizet, op.25
◈Pablo de Sarasate: Muñeira, op.32
◈Pablo de Sarasate: Jota de San Fermín, op.36
◈Pablo de Sarasate: La chasse, op.44
◈Pablo de Sarasate: Chansons Russes, op.49
◈Pablo de Sarasate: Jota de Pamplona, op.50
◈Pablo de Sarasate: Fantasía sobre Don Juan de Mozart, op.51
◈Pablo de Sarasate: Fantasía sobre La flauta Mágica de Mozart, op.54
Ángel Jesús García (Vn)
Orchesta Pablo Sarasate / Miquel Ortega
(Rec. Unknown)
◈Pablo de Sarasate: Navarra, op.33Ángel Jesús García (1st Vn)
Santiago de la Riva (2nd Vn)
Santiago de la Riva (2nd Vn)
Orchesta Pablo Sarasate / Miquel Ortega
(Rec. Unknown)
CD4:
◈Pablo de Sarasate: Danza Española No.1 'Malagueña', op.21-1
◈Pablo de Sarasate: Danza Española No.2 'Habanera', op.21-2
◈Pablo de Sarasate: Danza Española No.3 'Romanza andaluza', op.22-1
◈Pablo de Sarasate: Danza Española No.4 'Jota Navarra', op.22-2
◈Pablo de Sarasate: Danza Española No.5 'Playera', op.23-1
◈Pablo de Sarasate: Danza Española No.6 'Zapateado', op.23-2
◈Pablo de Sarasate: Danza Española No.7, op.26-1
◈Pablo de Sarasate: Danza Española No.8, op.26-2
◈Pablo de Sarasate: Rêverie, op.4
◈Pablo de Sarasate: Caprice sur Mireille de Gounod, op.6
◈Pablo de Sarasate: Souvenir de Domont, Vals de Salón, op.8
◈Pablo de Sarasate: Les Adieu, op.9
◈Pablo de Sarasate: Le sommeil, op.11
◈Pablo de Sarasate: Priére et Berceuse, op.17
◈Pablo de Sarasate: Zortzico de Iparraguirre, danse espagnole, op.39
Ángel Jesús García (Vn)
Gerardo López Laguna (Pf)
Gerardo López Laguna (Pf)
(Rec. Unknown)
CD5:
◈Pablo de Sarasate: Fantasía sobre La forza del destino de Verdi, op.1
◈Pablo de Sarasate: Homenaje a Rossini, op.2
◈Pablo de Sarasate: Mosaîque de Zampa de Herold, op.15
◈Pablo de Sarasate: Gavota sobre Mignon de Thomas, op.16
◈Pablo de Sarasate: Fantasía sobre Martha de Flotow, op.19
◈Pablo de Sarasate: Moscoviènne, op.12
◈Pablo de Sarasate: Balada, op.31
Ángel Jesús García (Vn)
Gerardo López Laguna (Pf)
Gerardo López Laguna (Pf)
(Rec. Unknown)
CD6:
◈Pablo de Sarasate: Airs Écossais, op.34
◈Pablo de Sarasate: Melodía Rumana, op.47
◈Pablo de Sarasate: Le Rève, op.53
◈Pablo de Sarasate: Sérénade Andalouse, op.10
◈Pablo de Sarasate: Serenata Andaluza, op.28
◈Pablo de Sarasate: Jota Aragonesa, op.27
◈Pablo de Sarasate: Introduction et Fandango varié, op.40
◈Pablo de Sarasate: Zoltzico Adiós montañas mias, op.37
◈Pablo de Sarasate: Capricho Vasco, op.24
Ángel Jesús García (Vn)
Gerardo López Laguna (Pf)
Gerardo López Laguna (Pf)
(Rec. Unknown)
スペイン人ヴァイオリニストのアンヘル・ヘスス・ガルシア(Ángel Jesús García)が、パブロ・デ・サラサーテ(Pablo de Sarasate, 1844-1908)の作品を網羅的に録音しております。
ガルシアは、1973年のロン=ティボー国際音楽コンクールのヴァイオリン部門で第5位を獲得しています。
バルセロナのリセオ音楽院からパリ音楽院に留学し、クリスティアン・フェラスやルネ・ベネデッティらに師事し、さらにレオニード・コーガンやティボール・ヴァルガといった名ヴァイオリニストの薫陶も受けているとのこと。彼は、バルセロナ交響楽団のコンサート・マスターをしながら、バルセロナで刊行されるサラサーテの作品の楽譜の校訂もやってるんだとか。
キャリアの面から考えれば、サラサーテの作品を網羅的に演奏する企画のソリストとしては順当なところだといえます。
しかし、ちゃんと作品を網羅的に演奏しているのだろうかということで、このCDセットで収録されている作品を、備忘録も兼ねて、作品番号順に並べてみようと思います。
▦ ヴェルディの《運命の力》による幻想曲, op.1 (CD5: Track 01)
▦ ロッシーニへのオマージュ, op.2 (CD5: Track 02)
▦ ボイエルデューの《白衣の貴婦人》, op.3 (CD2: Track 01)
▦ 夢, op.4 (CD4: Track 09)
▦ グノーの《ロメオとジュリエット》による幻想曲, op.5 (CD2: Track 08)
▦ グノーの《ミレイユ》によるカプリース, op.6 (CD4: Track 10)
▦ ドモンの思い出, op.8 (CD4: Track 11)
▦ 別れ, op.9 (CD4: Track 12)
▦ アンダルシアのセレナード, op.10 (CD6: Track 04)
▦ 眠り, op.11 (CD4: Track13)
▦ モスクワの女, op.12 (CD5: Track 06)
▦ ファウスト, op.13 (CD1 Track 03)
▦ 魔弾の射手, op.14 (CD1: Track 02)
▦ エロールの《ザンパ》のモザイク, op.15 (CD5: Track 03)
▦ トマの《ミニョン》によるガヴォット, op.16 (CD5: Track 04)
▦ 祈りと子守歌, op.17 (CD4: Track 14)
▦ スペインの歌, op.18 (CD1 Track 08)
▦ フロトーの《マルタ》による幻想曲, op.19 (CD5: Track05)
▦ ツィゴイネルワイゼン, op.20 (CD1: Track 01)
▦ スペイン舞曲集 - 〈マラゲーニャ〉&〈ハバネラ〉, op.21 (CD4: Track 01-02)
▦ スペイン舞曲集 - 〈アンダルシアのロマンス〉&〈ホタ・ナヴァラ〉, op.22 (CD4: Track 03-04)
▦ スペイン舞曲集 - 〈プレイエラ〉&〈ザパテアード〉, op.23 (CD4: Track 05-06)
▦ バスク奇想曲, op.24 (CD6: Track 09)
▦ ビゼーの《カルメン》による幻想曲, op.25 (CD3: Track 01)
▦ スペイン舞曲集 (2曲), op.26 (CD4: Track 07-08)
▦ ホタ・アラゴネーサ, op.27 (CD6: Track 06)
▦ アンダルシアのセレナータ, op.28 (CD6: Track 05)
▦ 夜啼き鶯の歌, op.29 (CD2: Track 02)
▦ バラード, op.31 (CD5: Track 07)
▦ ムニェイエラ, op.32 (CD3: Track 02)
▦ ナヴァラ, op.33 (CD3 Track 09)
▦ スコットランドの歌, op.34 (CD6: Track 01)
▦ ペテネーラス (スペイン狂詩曲), op.35 (CD2: Track 03)
▦ サン・フェミンのホタ, op.36 (CD3: Track 03)
▦ ソルチーコ《さらば我が山々》, op.37 (CD6: Track 08)
▦ ビバ・セビーリャ!, op.38 (CD2: Track 04)
▦ イパラギーレのソルチコ, op.39 (CD4: Track15)
▦ 序奏とファンタンゴの変奏, op.40 (CD6: Track 07)
▦ 序奏とカプリース・ホタ, op.41 (CD1 Track 06)
▦ ミラマールのソルチーコ, op.42 (CD2 Track 05)
▦ 序奏とタランテラ, op.43 (CD1: Track 04)
▦ 狩り, op.44 (CD3: Track 04)
▦ ノクターン・セレナード, op.45 (CD1: Track 05)
▦ ヴェネツィアのゴンドラ漕ぎ, op.46 (CD2: Track 06)
▦ ルーマニアのメロディ, op.47 (CD6: Track 02)
▦ 悪戯好きの妖精, op.48 (CD2: Track 07)
▦ ロシアの歌, op.49 (CD3: Track 05)
▦ パンプローナのホタ, op.50 (CD3 Track 06)
▦ モーツァルトの《ドン・ジョヴァンニ》による幻想曲, op.51 (CD3: Track 07)
▦ パブロのホタ, op.52 (CD1 Track 07)
▦ 夢, op.53 (CD6: Track 03)
▦ モーツァルトの《魔笛》による幻想曲, op.54 (CD3: Track 08)
こうして並べてみると、op.7の《信頼》(Confidences)とop.30の《ボレロ》が収録されていないことが分かります。また、《ファウストの思い出》とか《ファンタジア・カプリッチョ》とか《ホ長調のマズルカ》とかといった作品番号なしの作品もオミットされています。完全な全集を名乗るには、今一歩といったところでしょうか。
なにはともあれ、断片的にしか聴くことの出来なかったサラサーテの作品を、かなり網羅的に聴くことが出来るという点では、本CDセットは画期的なセットだったと言えます。
伴奏は、3枚目のCDまでがオーケストラ伴奏による録音ということで、ミケル・オルテガ(Miquel Ortega, 1963-)の指揮するパブロ・サラサーテ管弦楽団がガルシアのソロを支えています。パブロ・サラサーテ管弦楽団は、1879年創立の由緒正しいオーケストラで、サラサーテの生まれたスペイン北部のナヴァラ州パンプローナで活動しているオーケストラです。最近はナヴァラ州のオーケストラとして人員が増強され、交響楽団を名乗っているようです。4枚目のCDからは、ピアノ伴奏による作品ということで、スペインのピアニストであるヘラルド・ロペス・ラグーナ(Gerardo López Laguna)が伴奏を務めています。
パンプローナに生まれた、サラサーテを記念するオーケストラということで、ガルシア同様、キャリア的には順当なオーケストラの選択ですが、その実際はというと、これまたガルシア同様に、あまり褒められたものではありません。
録音当時は、まだ由緒正しいとはいえ、地方の小さなオーケストラだったのでしょう。オーケストラの鳴りっぷりについて言えば、湿ってしまったスナック菓子のような歯切れの悪さがあります。
ガルシアのヴァイオリンは、ところどころ音を間引いているだけでなく、音程も上ずったり下がったりを繰り返しており、悪い意味で「弾けていない」と断じざるを得ないひどさです。《ナヴァラ》ではマドリッド生まれのサンティアゴ・デ・ラ・リヴァ(Santiago de la Riva, 1965-)がセカンド・ヴァイオリンのパートを弾いていますが、このセカンドのリヴァのほうがしっかりと演奏しているように聴こえます。
ラグーナのピアノ伴奏で録音した演奏でも、ガルシアの乱調ぶりは変わらず、このCDセットのみに関して言えば、ガルシアにはレッド・カードをつきつけたくなります。
普段なかなか聴くことのできないサラサーテの作品を聴けるという一点のみで、ひたすら調子っぱずれの音を我慢することになりますが、もう少しコンディションのいい演奏で取り直してほしいと思います。
ガルシアは、1973年のロン=ティボー国際音楽コンクールのヴァイオリン部門で第5位を獲得しています。
バルセロナのリセオ音楽院からパリ音楽院に留学し、クリスティアン・フェラスやルネ・ベネデッティらに師事し、さらにレオニード・コーガンやティボール・ヴァルガといった名ヴァイオリニストの薫陶も受けているとのこと。彼は、バルセロナ交響楽団のコンサート・マスターをしながら、バルセロナで刊行されるサラサーテの作品の楽譜の校訂もやってるんだとか。
キャリアの面から考えれば、サラサーテの作品を網羅的に演奏する企画のソリストとしては順当なところだといえます。
しかし、ちゃんと作品を網羅的に演奏しているのだろうかということで、このCDセットで収録されている作品を、備忘録も兼ねて、作品番号順に並べてみようと思います。
▦ ヴェルディの《運命の力》による幻想曲, op.1 (CD5: Track 01)
▦ ロッシーニへのオマージュ, op.2 (CD5: Track 02)
▦ ボイエルデューの《白衣の貴婦人》, op.3 (CD2: Track 01)
▦ 夢, op.4 (CD4: Track 09)
▦ グノーの《ロメオとジュリエット》による幻想曲, op.5 (CD2: Track 08)
▦ グノーの《ミレイユ》によるカプリース, op.6 (CD4: Track 10)
▦ ドモンの思い出, op.8 (CD4: Track 11)
▦ 別れ, op.9 (CD4: Track 12)
▦ アンダルシアのセレナード, op.10 (CD6: Track 04)
▦ 眠り, op.11 (CD4: Track13)
▦ モスクワの女, op.12 (CD5: Track 06)
▦ ファウスト, op.13 (CD1 Track 03)
▦ 魔弾の射手, op.14 (CD1: Track 02)
▦ エロールの《ザンパ》のモザイク, op.15 (CD5: Track 03)
▦ トマの《ミニョン》によるガヴォット, op.16 (CD5: Track 04)
▦ 祈りと子守歌, op.17 (CD4: Track 14)
▦ スペインの歌, op.18 (CD1 Track 08)
▦ フロトーの《マルタ》による幻想曲, op.19 (CD5: Track05)
▦ ツィゴイネルワイゼン, op.20 (CD1: Track 01)
▦ スペイン舞曲集 - 〈マラゲーニャ〉&〈ハバネラ〉, op.21 (CD4: Track 01-02)
▦ スペイン舞曲集 - 〈アンダルシアのロマンス〉&〈ホタ・ナヴァラ〉, op.22 (CD4: Track 03-04)
▦ スペイン舞曲集 - 〈プレイエラ〉&〈ザパテアード〉, op.23 (CD4: Track 05-06)
▦ バスク奇想曲, op.24 (CD6: Track 09)
▦ ビゼーの《カルメン》による幻想曲, op.25 (CD3: Track 01)
▦ スペイン舞曲集 (2曲), op.26 (CD4: Track 07-08)
▦ ホタ・アラゴネーサ, op.27 (CD6: Track 06)
▦ アンダルシアのセレナータ, op.28 (CD6: Track 05)
▦ 夜啼き鶯の歌, op.29 (CD2: Track 02)
▦ バラード, op.31 (CD5: Track 07)
▦ ムニェイエラ, op.32 (CD3: Track 02)
▦ ナヴァラ, op.33 (CD3 Track 09)
▦ スコットランドの歌, op.34 (CD6: Track 01)
▦ ペテネーラス (スペイン狂詩曲), op.35 (CD2: Track 03)
▦ サン・フェミンのホタ, op.36 (CD3: Track 03)
▦ ソルチーコ《さらば我が山々》, op.37 (CD6: Track 08)
▦ ビバ・セビーリャ!, op.38 (CD2: Track 04)
▦ イパラギーレのソルチコ, op.39 (CD4: Track15)
▦ 序奏とファンタンゴの変奏, op.40 (CD6: Track 07)
▦ 序奏とカプリース・ホタ, op.41 (CD1 Track 06)
▦ ミラマールのソルチーコ, op.42 (CD2 Track 05)
▦ 序奏とタランテラ, op.43 (CD1: Track 04)
▦ 狩り, op.44 (CD3: Track 04)
▦ ノクターン・セレナード, op.45 (CD1: Track 05)
▦ ヴェネツィアのゴンドラ漕ぎ, op.46 (CD2: Track 06)
▦ ルーマニアのメロディ, op.47 (CD6: Track 02)
▦ 悪戯好きの妖精, op.48 (CD2: Track 07)
▦ ロシアの歌, op.49 (CD3: Track 05)
▦ パンプローナのホタ, op.50 (CD3 Track 06)
▦ モーツァルトの《ドン・ジョヴァンニ》による幻想曲, op.51 (CD3: Track 07)
▦ パブロのホタ, op.52 (CD1 Track 07)
▦ 夢, op.53 (CD6: Track 03)
▦ モーツァルトの《魔笛》による幻想曲, op.54 (CD3: Track 08)
こうして並べてみると、op.7の《信頼》(Confidences)とop.30の《ボレロ》が収録されていないことが分かります。また、《ファウストの思い出》とか《ファンタジア・カプリッチョ》とか《ホ長調のマズルカ》とかといった作品番号なしの作品もオミットされています。完全な全集を名乗るには、今一歩といったところでしょうか。
なにはともあれ、断片的にしか聴くことの出来なかったサラサーテの作品を、かなり網羅的に聴くことが出来るという点では、本CDセットは画期的なセットだったと言えます。
伴奏は、3枚目のCDまでがオーケストラ伴奏による録音ということで、ミケル・オルテガ(Miquel Ortega, 1963-)の指揮するパブロ・サラサーテ管弦楽団がガルシアのソロを支えています。パブロ・サラサーテ管弦楽団は、1879年創立の由緒正しいオーケストラで、サラサーテの生まれたスペイン北部のナヴァラ州パンプローナで活動しているオーケストラです。最近はナヴァラ州のオーケストラとして人員が増強され、交響楽団を名乗っているようです。4枚目のCDからは、ピアノ伴奏による作品ということで、スペインのピアニストであるヘラルド・ロペス・ラグーナ(Gerardo López Laguna)が伴奏を務めています。
パンプローナに生まれた、サラサーテを記念するオーケストラということで、ガルシア同様、キャリア的には順当なオーケストラの選択ですが、その実際はというと、これまたガルシア同様に、あまり褒められたものではありません。
録音当時は、まだ由緒正しいとはいえ、地方の小さなオーケストラだったのでしょう。オーケストラの鳴りっぷりについて言えば、湿ってしまったスナック菓子のような歯切れの悪さがあります。
ガルシアのヴァイオリンは、ところどころ音を間引いているだけでなく、音程も上ずったり下がったりを繰り返しており、悪い意味で「弾けていない」と断じざるを得ないひどさです。《ナヴァラ》ではマドリッド生まれのサンティアゴ・デ・ラ・リヴァ(Santiago de la Riva, 1965-)がセカンド・ヴァイオリンのパートを弾いていますが、このセカンドのリヴァのほうがしっかりと演奏しているように聴こえます。
ラグーナのピアノ伴奏で録音した演奏でも、ガルシアの乱調ぶりは変わらず、このCDセットのみに関して言えば、ガルシアにはレッド・カードをつきつけたくなります。
普段なかなか聴くことのできないサラサーテの作品を聴けるという一点のみで、ひたすら調子っぱずれの音を我慢することになりますが、もう少しコンディションのいい演奏で取り直してほしいと思います。
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