1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
◈Johann Sebastian Bach: Sonata No.1 in G major, BWV1027
Leonard Rose (Vc)
Glenn Gould (Pf)
Glenn Gould (Pf)
(Rec. 28 & 29 May 1974, Eaton's Auditorium, Toront)
◈Johann Sebastian Bach: Sonata No.2 in D major, BWV1028◈Johann Sebastian Bach: Sonata No.3 in G minor, BWV1029
Leonard Rose (Vc)
Glenn Gould (Pf)
Glenn Gould (Pf)
(Rec. 16-19 December 1973, Eaton's Auditorium, Toront)
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(Johann Sebastian Bach, 1685-1750)は、ヴィオラ・ダ・ガンバ(viola da gamba)のために3曲のソナタを残しています。
第1番にあたるト長調の作品は1742年ごろに作られたと見られていますが、2本のフルートと通奏低音のために書かれたソナタの異稿が存在し、ともすると、他の2曲も元々他に存在した曲を再構成したのではないかと考えられています。
従って、作品としていつごろ成立したかというのは、実際のところよくわかっていません。
ヴィオラ・ダ・ガンバというのは、着席して脚で楽器を固定し、弓で弦をこすって音を出す弦楽器です。
基本的に弦は6本張られ、フレットもつけられていることから、4本弦のチェロの直接の先祖とはみなされていません。
15世紀ごろにスペインで使われだしたヴィオラ・ダ・ガンバは、16世紀以降、ヨーロッパでもポピュラーな楽器になり、様々なサイズの楽器が作られました。この中でも一番大きなサイズの「ヴィオローネ」は、現代では「コントラバス」として転生しました。
ヴィオラ・ダ・ガンバ自体は、その後の弦楽器の規格統一が為される中で次第に居場所をチェロに取られるようになり、18世紀末には、ほぼ駆逐されてしまいました。
チェロは、ちゃっかりヴィオラ・ダ・ガンバの後釜に座り、バッハのソナタもチェロでの演奏が一般化しました。
今日では、時代考証が行われる中で、絶滅した楽器の復元が行われるようになり、ヴィオラ・ダ・ガンバでの演奏も当たり前のようになりましたが、本CDでの演奏は、チェロとピアノによる演奏であり、チェリストにとっても、この作品は重要なレパートリーに位置付けられています。
本CDでは、レナード・ローズ(Leonard Rose, 1918-1984)とグレン・グールド(Glenn Gould, 1932-1982)が演奏しています。
ローズは、ヴァルター・グロスマンやフランク・ミラーらに師事し、カーティス音楽院でフェリックス・ザルモンドの薫陶を受けたチェロの名手です。20代でNBC交響楽団やクリーヴランド管弦楽団、ニューヨーク・フィルハーモニックの首席奏者として渡り歩き、30代でソリストとして独立し、アメリカ中の名指揮者たちと共演を重ねました。今日では、ヨーヨー・マの師として知られているかもしれません。
グールドは、カナダのピアニストで、1964年にコンサート活動を一切止めて録音とラジオ放送での演奏にのみ専心した奇才です。
このCDに収録されているソナタ集のように、右手でチェロと対話しながら、左手で通奏低音を担当するような、多忙を極める伴奏は、グールドにとってはやりがいのある仕事だったのかもしれません。
ローズは室内楽の名手でもあり、相手の流儀に即応する柔軟性を持ったチェリストだったようですが、その資質は、このグールドとの共演でも見事に生かされています。
相手への順応という点では器用とはいえなかったグールドは、この作品でも我流を通し、鼻歌交じりにJ.S.バッハのポリフォニックな世界の解体作業に没頭していますが、ローズは、グールドの構築しようとしている音楽世界を理解し、情を削ぎ落したスマートなスタイルでグールドと対話を繰り広げています。
第1番にあたるト長調の作品は1742年ごろに作られたと見られていますが、2本のフルートと通奏低音のために書かれたソナタの異稿が存在し、ともすると、他の2曲も元々他に存在した曲を再構成したのではないかと考えられています。
従って、作品としていつごろ成立したかというのは、実際のところよくわかっていません。
ヴィオラ・ダ・ガンバというのは、着席して脚で楽器を固定し、弓で弦をこすって音を出す弦楽器です。
基本的に弦は6本張られ、フレットもつけられていることから、4本弦のチェロの直接の先祖とはみなされていません。
15世紀ごろにスペインで使われだしたヴィオラ・ダ・ガンバは、16世紀以降、ヨーロッパでもポピュラーな楽器になり、様々なサイズの楽器が作られました。この中でも一番大きなサイズの「ヴィオローネ」は、現代では「コントラバス」として転生しました。
ヴィオラ・ダ・ガンバ自体は、その後の弦楽器の規格統一が為される中で次第に居場所をチェロに取られるようになり、18世紀末には、ほぼ駆逐されてしまいました。
チェロは、ちゃっかりヴィオラ・ダ・ガンバの後釜に座り、バッハのソナタもチェロでの演奏が一般化しました。
今日では、時代考証が行われる中で、絶滅した楽器の復元が行われるようになり、ヴィオラ・ダ・ガンバでの演奏も当たり前のようになりましたが、本CDでの演奏は、チェロとピアノによる演奏であり、チェリストにとっても、この作品は重要なレパートリーに位置付けられています。
本CDでは、レナード・ローズ(Leonard Rose, 1918-1984)とグレン・グールド(Glenn Gould, 1932-1982)が演奏しています。
ローズは、ヴァルター・グロスマンやフランク・ミラーらに師事し、カーティス音楽院でフェリックス・ザルモンドの薫陶を受けたチェロの名手です。20代でNBC交響楽団やクリーヴランド管弦楽団、ニューヨーク・フィルハーモニックの首席奏者として渡り歩き、30代でソリストとして独立し、アメリカ中の名指揮者たちと共演を重ねました。今日では、ヨーヨー・マの師として知られているかもしれません。
グールドは、カナダのピアニストで、1964年にコンサート活動を一切止めて録音とラジオ放送での演奏にのみ専心した奇才です。
このCDに収録されているソナタ集のように、右手でチェロと対話しながら、左手で通奏低音を担当するような、多忙を極める伴奏は、グールドにとってはやりがいのある仕事だったのかもしれません。
ローズは室内楽の名手でもあり、相手の流儀に即応する柔軟性を持ったチェリストだったようですが、その資質は、このグールドとの共演でも見事に生かされています。
相手への順応という点では器用とはいえなかったグールドは、この作品でも我流を通し、鼻歌交じりにJ.S.バッハのポリフォニックな世界の解体作業に没頭していますが、ローズは、グールドの構築しようとしている音楽世界を理解し、情を削ぎ落したスマートなスタイルでグールドと対話を繰り広げています。
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