1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
◈Ludwig van Beethoven: Bagatelles, op.33
◈Ludwig van Beethoven: Bagatelles, op.119
◈Ludwig van Beethoven: Bagatelles, op.126
Denis Matthews (Pf)
(Rec. 12 & 13 November 1958)
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(Ludwig van Beethoven, 1770-1827)のバガテル集は、3つあります。
一つ目は1801年から翌年にかけて作られたとされるop.33で7曲のセット。
もう一つは1822年に出版されたop.119で11曲のセット。
最後の一つは、1823年から翌年にかけて作曲されたop.126で、6曲のセットです。
バガテルというのは、「とるに足りないもの」を意味する言葉で、ドイツ語でもフランス語でも綴りは同じです。
真珠を意味するラテン語の”bacca”から派生した言葉とも言われており、ヨーロッパで広く使われていた言葉です。
ベートーヴェンのバガテルは、ソナタにするには規模の小さい動機を小品という形でまとめてみた作品集であり、後の人たちは、性格的な小品を作る際にこの名称を用いました。
作品としては、op.33とop.126が十分な推敲がなされた逸品ぞろいですが、op.119のほうは、ピアノ・ソナタで使おうとして使わなかったパッセージを雑多に並べている印象を受けます。また、op.126では、第1曲目に第28番のピアノ・ソナタの面影があり、第3曲目にピアノ・ソナタ第29番《ハンマークラヴィーア》との関連が指摘されています。
本CDは、イギリス人ピアニストのデニス・マシューズ(Denis Matthews, 1919-1988)による演奏が収録されています。
マシューズは、ロンドン王立音楽院でハロルド・クラクストンに師事した人で、第二次世界大戦中はイギリス空軍に所属していましたが、ピアニストとしての腕を買われ、ドイツやアメリカなどに演奏旅行をする傍ら、同じくイギリス空軍の所属だったホルニストのデニス・ブレインと知り合い、ブレインが信頼する伴奏者として活躍しました。
戦後は、グリラー四重奏団やアマデウス弦楽四重奏団らと組んで室内楽の演奏で業績を残しましたが、音楽学者としてスタンリー・サディーとともにヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトのピアノ・ソナタ集の校訂版を作ったり、ベートーヴェンやアルトゥーロ・トスカニーニの評伝を書いたりしています。
ピアノ教育者としても活躍し、ニューカッスル大学の音楽学部の教授やバーミンガム音楽院の教授として活動し、門下生の一人にジョン・オグドンが数えられます。
ベートーヴェンの研究者でもあったマシューズの演奏は、奇を衒ったところがなく、取り留めのない小品のそれぞれのキャラクターを、ごく自然に浮かび上がらせています。
このバガテルの演奏では、32曲のピアノ・ソナタのような張り詰めた緊張感はなく、むしろくつろいだ雰囲気の中で、ふと思い浮かんだメロディを書きとめているような雰囲気すら感じ取れることでしょう。
一つ目は1801年から翌年にかけて作られたとされるop.33で7曲のセット。
もう一つは1822年に出版されたop.119で11曲のセット。
最後の一つは、1823年から翌年にかけて作曲されたop.126で、6曲のセットです。
バガテルというのは、「とるに足りないもの」を意味する言葉で、ドイツ語でもフランス語でも綴りは同じです。
真珠を意味するラテン語の”bacca”から派生した言葉とも言われており、ヨーロッパで広く使われていた言葉です。
ベートーヴェンのバガテルは、ソナタにするには規模の小さい動機を小品という形でまとめてみた作品集であり、後の人たちは、性格的な小品を作る際にこの名称を用いました。
作品としては、op.33とop.126が十分な推敲がなされた逸品ぞろいですが、op.119のほうは、ピアノ・ソナタで使おうとして使わなかったパッセージを雑多に並べている印象を受けます。また、op.126では、第1曲目に第28番のピアノ・ソナタの面影があり、第3曲目にピアノ・ソナタ第29番《ハンマークラヴィーア》との関連が指摘されています。
本CDは、イギリス人ピアニストのデニス・マシューズ(Denis Matthews, 1919-1988)による演奏が収録されています。
マシューズは、ロンドン王立音楽院でハロルド・クラクストンに師事した人で、第二次世界大戦中はイギリス空軍に所属していましたが、ピアニストとしての腕を買われ、ドイツやアメリカなどに演奏旅行をする傍ら、同じくイギリス空軍の所属だったホルニストのデニス・ブレインと知り合い、ブレインが信頼する伴奏者として活躍しました。
戦後は、グリラー四重奏団やアマデウス弦楽四重奏団らと組んで室内楽の演奏で業績を残しましたが、音楽学者としてスタンリー・サディーとともにヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトのピアノ・ソナタ集の校訂版を作ったり、ベートーヴェンやアルトゥーロ・トスカニーニの評伝を書いたりしています。
ピアノ教育者としても活躍し、ニューカッスル大学の音楽学部の教授やバーミンガム音楽院の教授として活動し、門下生の一人にジョン・オグドンが数えられます。
ベートーヴェンの研究者でもあったマシューズの演奏は、奇を衒ったところがなく、取り留めのない小品のそれぞれのキャラクターを、ごく自然に浮かび上がらせています。
このバガテルの演奏では、32曲のピアノ・ソナタのような張り詰めた緊張感はなく、むしろくつろいだ雰囲気の中で、ふと思い浮かんだメロディを書きとめているような雰囲気すら感じ取れることでしょう。
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