1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
CD1:
◈Ludwig van Beethoven: Piano Sonata No.29 in B flat major, op.106 "Hammerklavier"
Ernst Levy (Pf)
(Rec. 1958)
◈Ludwig van Beethoven: Piano Sonata No.32 in C minor, op.111Eenst Levy (Pf)
(Rec. 1956)
CD2:
◈Franz Liszt: Piano Sonata in B minor
◈Franz Liszt: Bénédiction de Dieu dans la solitude, Harmonie Poétiques et Religieuses No.3
Ernst Levy (Pf)
(Rec. 1956)
◈Franz Liszt: Sposalizio, Années de Pèlerinage, Seconde Année - Italie No.1Ernst Levy (Pf)
(Rec. 1929)
◈Franz Liszt: Hungarian Rhapsody No.12 in C sharp minorErnst Levy (Pf)
(Rec. 14 November 1954) Live Recording with Applause
◈Ernst Levy: Piano Piece No.6◈Ernst Levy: Piano Piece No.7
◈Ernst Levy: Piano Piece No.8
◈Ernst Levy: Piano Piece No.9
◈Ernst Levy: Piano Piece No.18
Ernst Levy (Pf)
(Rec. 18 March 1954)
エルンスト・レヴィ(Ernst Levy, 1895-1981)は、スイス出身の、ハンス・フーバー門下の作曲家兼音楽理論家で、アメリカのマサチューセッツ工科大学やシカゴ大学、ニュー・イングランド音楽院などで音楽学の講義を持っていました。
彼は、ピアニストとしても知られており、エゴン・ペトリやラウル・プーニョの薫陶を受けていました。
本CDは、ピアニストとしてのレヴィの非凡さを確認するのを主目的としています。
本CDでは、1枚目にルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(Ludwig van Beethoven, 1770-1827)のピアノ・ソナタ第29番《ハンマークラヴィーア》と第32番を収録し、2枚目にフランツ・リスト(Franz Liszt, 1811-1886)のピアノ・ソナタ、《詩的で宗教的な調べ》から第3曲〈孤独の中の神の祝福〉、《巡礼の年》第2年から〈婚礼〉、ハンガリー狂詩曲第12番が収録されています。
余白には、レヴィ自身のピアノ曲が数曲収録されています。
ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第29番はKappというマイナー・レーベルに残した希少な録音で、第32番のソナタとリストのソナタ及び〈孤独の中の神の祝福〉は、ベーラ・バルトークの息子ピーターの録音とのことです。
《ハンマークラヴィーア》のソナタは、今日のピアニストでも、録音を後回しにしたがるほどに難攻不落の難易度を誇りますが、レヴィは何程のこともなく、余裕綽々と弾いています。第1楽章や第2楽章は、怒涛の迫力と瞬発力でドラマティックに弾ききっていますが、第3楽章では、その運動量で切れた息を整えるのではなく、音の一つ一つを磨きぬいて居合い斬りでもするかのような緊張感を生み出しています。終楽章に至っては、まるで二人のピアニストがそれぞれに手分けして弾いているかのような強靭なタッチで弾き進めますが、ガンガン弾き進めているにもかかわらず、強引さがまるでなく、むしろエレガントさすら感じさせます。どんなに音が集積しても、音楽の流れが全く滞らず、苦労の痕跡が全く残らないのは驚異的なことです。
第32番のソナタは、ピーター・バルトークの録音ということで、音の明瞭さが一段上がります。
ところどころでリタルダンドをかけてクライマックスを強調する、ロマンティックな解釈ですが、本来であればわざとらしく聴こえるところも、腹に響く低音を繰り出してくるため、全く気になりません。細かいパッセージも音の粒をそろえており、《ハンマークラヴィーア》と変わらぬ腕の冴えを聴かせます。
変奏曲形式の第2楽章も、主題提示から全く音楽が緩まず、張り詰めたオーラを発散して聴き手を惹きつけています。
リストの作品におけるレヴィの演奏は、豪快の一言に尽きます。
一音一音相当な重みを持っているにもかかわらず、有数のヴィルトゥオーゾ・ピアニストが束になってかかっていっても全く歯が立たないくらいに隙のないテクニックで弾いているので、重戦車が猛烈なスピードで動いているような感覚にとらわれます。テンポも自在に伸縮しますが、技術を持てあましてテンポが速くなったり遅くなったりしているわけではないので、どれだけ自由に弾いても、帳尻を合わせられます。
〈孤独の中の神の祝福〉など、大げさな身振り手振りのような演奏でいて、その身ぶり手ぶりが大げさに感じられなくなるという、不思議な演奏になっております。ソナタのほう、何の苦労もなく弾ききっており、この曲にわけのわからなさを感じている人にとっても、腑に落ちる演奏ではないかと思います。
若いころの〈婚礼〉の演奏は、時代が時代だけに、録音されたダイナミズムは幾分抑えられていますが、理にかなったテンポの伸縮で、説得力のある演奏をしています。
おそらく、レヴィの大胆なピアニズムがスタジオ録音ならではの芸だという批判を封じるためでしょうか、コンサートでの録音が1曲混じっていますが、一連のスタジオ録音に輪をかけて凄まじい演奏に仕上がっています。それは、まるでピアノでオーケストラを鳴らしているかのようであり、その表現の引き出しの多さに、ピアノ音楽を聴いていることを一瞬忘れさせられます。
作曲家としてのレヴィの作品は、セルゲイ・プロコフィエフとアルノルト・シェーンベルクを足して二で割ったような感じですが、どの作品もどこかシニカルな味わいがあります。
作曲者本人のピアノで聴くと、そのタッチの強靭さゆえに、工業製品の制作過程を音楽化したような錯覚を覚えます。1950年代の作品としては、程よくモダンではありますが、何か新機軸を打ち出しうる作風ではありません。また、レヴィ自身も、新機軸を打ち出すつもりは更々無かったのでしょう。
彼は、ピアニストとしても知られており、エゴン・ペトリやラウル・プーニョの薫陶を受けていました。
本CDは、ピアニストとしてのレヴィの非凡さを確認するのを主目的としています。
本CDでは、1枚目にルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(Ludwig van Beethoven, 1770-1827)のピアノ・ソナタ第29番《ハンマークラヴィーア》と第32番を収録し、2枚目にフランツ・リスト(Franz Liszt, 1811-1886)のピアノ・ソナタ、《詩的で宗教的な調べ》から第3曲〈孤独の中の神の祝福〉、《巡礼の年》第2年から〈婚礼〉、ハンガリー狂詩曲第12番が収録されています。
余白には、レヴィ自身のピアノ曲が数曲収録されています。
ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第29番はKappというマイナー・レーベルに残した希少な録音で、第32番のソナタとリストのソナタ及び〈孤独の中の神の祝福〉は、ベーラ・バルトークの息子ピーターの録音とのことです。
《ハンマークラヴィーア》のソナタは、今日のピアニストでも、録音を後回しにしたがるほどに難攻不落の難易度を誇りますが、レヴィは何程のこともなく、余裕綽々と弾いています。第1楽章や第2楽章は、怒涛の迫力と瞬発力でドラマティックに弾ききっていますが、第3楽章では、その運動量で切れた息を整えるのではなく、音の一つ一つを磨きぬいて居合い斬りでもするかのような緊張感を生み出しています。終楽章に至っては、まるで二人のピアニストがそれぞれに手分けして弾いているかのような強靭なタッチで弾き進めますが、ガンガン弾き進めているにもかかわらず、強引さがまるでなく、むしろエレガントさすら感じさせます。どんなに音が集積しても、音楽の流れが全く滞らず、苦労の痕跡が全く残らないのは驚異的なことです。
第32番のソナタは、ピーター・バルトークの録音ということで、音の明瞭さが一段上がります。
ところどころでリタルダンドをかけてクライマックスを強調する、ロマンティックな解釈ですが、本来であればわざとらしく聴こえるところも、腹に響く低音を繰り出してくるため、全く気になりません。細かいパッセージも音の粒をそろえており、《ハンマークラヴィーア》と変わらぬ腕の冴えを聴かせます。
変奏曲形式の第2楽章も、主題提示から全く音楽が緩まず、張り詰めたオーラを発散して聴き手を惹きつけています。
リストの作品におけるレヴィの演奏は、豪快の一言に尽きます。
一音一音相当な重みを持っているにもかかわらず、有数のヴィルトゥオーゾ・ピアニストが束になってかかっていっても全く歯が立たないくらいに隙のないテクニックで弾いているので、重戦車が猛烈なスピードで動いているような感覚にとらわれます。テンポも自在に伸縮しますが、技術を持てあましてテンポが速くなったり遅くなったりしているわけではないので、どれだけ自由に弾いても、帳尻を合わせられます。
〈孤独の中の神の祝福〉など、大げさな身振り手振りのような演奏でいて、その身ぶり手ぶりが大げさに感じられなくなるという、不思議な演奏になっております。ソナタのほう、何の苦労もなく弾ききっており、この曲にわけのわからなさを感じている人にとっても、腑に落ちる演奏ではないかと思います。
若いころの〈婚礼〉の演奏は、時代が時代だけに、録音されたダイナミズムは幾分抑えられていますが、理にかなったテンポの伸縮で、説得力のある演奏をしています。
おそらく、レヴィの大胆なピアニズムがスタジオ録音ならではの芸だという批判を封じるためでしょうか、コンサートでの録音が1曲混じっていますが、一連のスタジオ録音に輪をかけて凄まじい演奏に仕上がっています。それは、まるでピアノでオーケストラを鳴らしているかのようであり、その表現の引き出しの多さに、ピアノ音楽を聴いていることを一瞬忘れさせられます。
作曲家としてのレヴィの作品は、セルゲイ・プロコフィエフとアルノルト・シェーンベルクを足して二で割ったような感じですが、どの作品もどこかシニカルな味わいがあります。
作曲者本人のピアノで聴くと、そのタッチの強靭さゆえに、工業製品の制作過程を音楽化したような錯覚を覚えます。1950年代の作品としては、程よくモダンではありますが、何か新機軸を打ち出しうる作風ではありません。また、レヴィ自身も、新機軸を打ち出すつもりは更々無かったのでしょう。
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