1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
◈Antonín Dvořák: Serenade for Strings in E major, op.22
◈Antonín Dvořák: Serenade for Wind Instruments, op.44
The Saint Paul Chamber Orchestra / Hugh Wolff
(Rec. September 1990, Ordway Music Theatre, Saint Paul, Minnesota)
チェコの作曲家、アントニーン・ドヴォルジャーク(Antonín Dvořák, 1841-1908)のセレナード2曲のカップリング。弦楽合奏のためのセレナードは1875年の5月の上旬から中旬にかけて一気呵成に作曲された作品。この時期のドヴォルジャークは、オーストリア政府の奨学金審査に合格して奨学金を得ており、作曲活動も調子付いていました。作品は1876年の12月10日にプラハでアドルフ・チェフの指揮で行われ、好評を博したとのことです。
管楽器のためのセレナーデは、1878年に作曲された作品。オーボエ、ファゴットとクラリネットがそれぞれ2本ずつ、ホルンが3本という管楽器主体の編成で、チェロとコントラバスも参加し、さらに低音の補強に任意でコントラファゴットも加えられます。この作品は、ウィーンに出かけていたドヴォルジャークがヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの作った管楽器のためのセレナードを耳にし、モーツァルトの作品に憧れて書き上げた作品です。作品は、作曲された年の11月17日に、プラハで催された、自作の発表会で作曲者自身の指揮で初演されました。この頃のドヴォルジャークは、ウィーンの奨学金審査の審査員だったヨハネス・ブラームスに才能を激賞されて作曲家としての道が開けており、ジムロック出版社の依頼でスラヴ舞曲集の第1集を作曲していた時期に当たります。
演奏は、ヒュー・ウルフ(Hugh Wolf, 1953-)の指揮するセント・ポール室内管弦楽団です。ウルフは、フランスのパリに生まれたアメリカの指揮者で、ハーヴァード大学を卒業し、ピポーディ音楽院でレオン・フライシャーにピアノを学んだ後、パリ音楽院に行ってオリヴィエ・メシアンから作曲を、シャルル・ブリュックから指揮法を教わった人です。1979年から、ワシントン・ナショナル交響楽団の首席指揮者を務めていたムスティスラフ・ロストロポーヴィチの助手としてキャリアをスタートし、1988年からセント・ポール室内管弦楽団の首席指揮者を務めていました。
ウルフの指揮するセント・ポール室内管弦楽団の演奏は、しっとりとしていながらベトベトしないバランス感覚に優れた演奏です。弦楽セレナードは、第1楽章の冒頭からじっくりと歌い上げていますが、これ見よがしな強調をせずに、人の呼吸の生理に合わせたような自然さで、作品の素晴らしさを心地よく味わわせてくれます。何気ないようでいて、細かく神経の行きとどいた名演奏です。管楽器のためのセレナードは、少々気配りのデリケートさが裏目に出たのか、第2楽章のミヌエットでは音楽が小さくまとまってしまった感があります。アンサンブルに大きな破綻はありませんが、クセのある奏者が顔を出したり引っ込めたりするようなスリルを求める向きには、物足りないと思います。
管楽器のためのセレナーデは、1878年に作曲された作品。オーボエ、ファゴットとクラリネットがそれぞれ2本ずつ、ホルンが3本という管楽器主体の編成で、チェロとコントラバスも参加し、さらに低音の補強に任意でコントラファゴットも加えられます。この作品は、ウィーンに出かけていたドヴォルジャークがヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの作った管楽器のためのセレナードを耳にし、モーツァルトの作品に憧れて書き上げた作品です。作品は、作曲された年の11月17日に、プラハで催された、自作の発表会で作曲者自身の指揮で初演されました。この頃のドヴォルジャークは、ウィーンの奨学金審査の審査員だったヨハネス・ブラームスに才能を激賞されて作曲家としての道が開けており、ジムロック出版社の依頼でスラヴ舞曲集の第1集を作曲していた時期に当たります。
演奏は、ヒュー・ウルフ(Hugh Wolf, 1953-)の指揮するセント・ポール室内管弦楽団です。ウルフは、フランスのパリに生まれたアメリカの指揮者で、ハーヴァード大学を卒業し、ピポーディ音楽院でレオン・フライシャーにピアノを学んだ後、パリ音楽院に行ってオリヴィエ・メシアンから作曲を、シャルル・ブリュックから指揮法を教わった人です。1979年から、ワシントン・ナショナル交響楽団の首席指揮者を務めていたムスティスラフ・ロストロポーヴィチの助手としてキャリアをスタートし、1988年からセント・ポール室内管弦楽団の首席指揮者を務めていました。
ウルフの指揮するセント・ポール室内管弦楽団の演奏は、しっとりとしていながらベトベトしないバランス感覚に優れた演奏です。弦楽セレナードは、第1楽章の冒頭からじっくりと歌い上げていますが、これ見よがしな強調をせずに、人の呼吸の生理に合わせたような自然さで、作品の素晴らしさを心地よく味わわせてくれます。何気ないようでいて、細かく神経の行きとどいた名演奏です。管楽器のためのセレナードは、少々気配りのデリケートさが裏目に出たのか、第2楽章のミヌエットでは音楽が小さくまとまってしまった感があります。アンサンブルに大きな破綻はありませんが、クセのある奏者が顔を出したり引っ込めたりするようなスリルを求める向きには、物足りないと思います。
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