1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
◈Nikolai Rimsky-Korsakov: Scheherazade, op.35
London Symphony Orchestra / Pierre Monteux
(Rec. 1957, Kingsway Hall, London)
◈Nikolai Rimsky-Korsakov: Sadoko, op.5Orchetre de la Suisse Romande / Ernest Ansermet
(Rec. April 1957, Victoria Hall Genève)
◈Nikolai Rimsky-Korsakov: May Night - OvertureOrchetre de la Suisse Romande / Ernest Ansermet
(Rec. November 1956, Victoria Hall, Genève)
ロシアの作曲家、ニコライ・リムスキー=コルサコフ(Nikolai Rimsky-Korsakov, 1844-1908)の交響組曲《シェエラザード》と《サトコ》、《五月の夜》序曲をカップリングしたアルバム。
《シェエラザード》のみ(Pierre Monteux, 1875-1964)の指揮するロンドン交響楽団の演奏で、その他は、エルネスト・アンセルメ(Ernest Ansermet, 1883-1969)の指揮するスイス・ロマンド管弦楽団の演奏です。
アンセルメは、リムスキー=コルサコフのオーケストラ曲も、それなりにまとめて録音しているので、そうした録音から音源をチョイスして詰め込んでいるものと思われます。
モントゥーの《シェエラザード》は、ヴァイオリン独奏のクレジットはないものの、当団のコンサート・マスターであったヒュー・マグワイア(Hugh Maguire, 1927-)が務めています。個々の場面を入念に描き出すような手法は取らず、サクサクと音楽を進めながら、後腐れのないダイナミックさでオーケストラを鳴らす演奏スタイルを取っています。下手をしたら雑だと言われかねないテンポですが、その鳴りっぷりの良さと勢いで一気呵成に聴かせます。
第3楽章の〈若い王子と王女〉の部分は、ややロマンス的な抒情に不足しますが、終楽章では喧しいぐらいに盛り上がるので、なによりもオーケストラの咆哮が好きな人には、そのガチャガチャっぷりが爽快だと思います。
《サトコ》は、1867年に書き上げ、再三改訂が施された作品です。口承叙事詩を元に作曲され、1869年の改訂の時に「音画」という管弦楽曲のジャンルに位置付けられました。音画というのは、音楽で情景描写をしようとした音楽を指し、この名称を使ったところにも、リムスキー=コルサコフのオーケストレーションへの自信と自負が感じられます。後年、この音画のメロディを借用しながら、オペラを書きあげています。
《五月の夜》は1878年に作曲されたオペラですが、ここでは、その序曲が演奏されています。
アンセルメの指揮するスイス・ロマンド管弦楽団の演奏は、癖のある管楽セクションと、やや薄めの弦楽セクションを絶妙に溶かし合わせた、面白い演奏に仕上がっています。《サトコ》では、強奏になると、ややアンサンブルが怪しくなりますが、《5月の夜》の序曲は、響きがこなれていて、《サトコ》よりも安定感のある演奏に仕上がっています。ロシアのオーケストラのような重量感のあるダイナミズムはありませんが、あっけらかんとした響きによって、見通しの良い音楽になっているように感じられます。
《シェエラザード》のみ(Pierre Monteux, 1875-1964)の指揮するロンドン交響楽団の演奏で、その他は、エルネスト・アンセルメ(Ernest Ansermet, 1883-1969)の指揮するスイス・ロマンド管弦楽団の演奏です。
アンセルメは、リムスキー=コルサコフのオーケストラ曲も、それなりにまとめて録音しているので、そうした録音から音源をチョイスして詰め込んでいるものと思われます。
モントゥーの《シェエラザード》は、ヴァイオリン独奏のクレジットはないものの、当団のコンサート・マスターであったヒュー・マグワイア(Hugh Maguire, 1927-)が務めています。個々の場面を入念に描き出すような手法は取らず、サクサクと音楽を進めながら、後腐れのないダイナミックさでオーケストラを鳴らす演奏スタイルを取っています。下手をしたら雑だと言われかねないテンポですが、その鳴りっぷりの良さと勢いで一気呵成に聴かせます。
第3楽章の〈若い王子と王女〉の部分は、ややロマンス的な抒情に不足しますが、終楽章では喧しいぐらいに盛り上がるので、なによりもオーケストラの咆哮が好きな人には、そのガチャガチャっぷりが爽快だと思います。
《サトコ》は、1867年に書き上げ、再三改訂が施された作品です。口承叙事詩を元に作曲され、1869年の改訂の時に「音画」という管弦楽曲のジャンルに位置付けられました。音画というのは、音楽で情景描写をしようとした音楽を指し、この名称を使ったところにも、リムスキー=コルサコフのオーケストレーションへの自信と自負が感じられます。後年、この音画のメロディを借用しながら、オペラを書きあげています。
《五月の夜》は1878年に作曲されたオペラですが、ここでは、その序曲が演奏されています。
アンセルメの指揮するスイス・ロマンド管弦楽団の演奏は、癖のある管楽セクションと、やや薄めの弦楽セクションを絶妙に溶かし合わせた、面白い演奏に仕上がっています。《サトコ》では、強奏になると、ややアンサンブルが怪しくなりますが、《5月の夜》の序曲は、響きがこなれていて、《サトコ》よりも安定感のある演奏に仕上がっています。ロシアのオーケストラのような重量感のあるダイナミズムはありませんが、あっけらかんとした響きによって、見通しの良い音楽になっているように感じられます。
PR
Comment
コメントの修正にはpasswordが必要です。任意の英数字を入力して下さい。
Clock
ブログ内検索
カウンター
カレンダー
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
プロフィール
HN:
(´π`)
性別:
男性
自己紹介:
・・・。
カテゴリー
最新CM
[06/29 (^▽^)]
[06/16 ある晩のヴぇる君。]
[06/07 はじめまして]
[05/30 ある晩のヴぇる君。]
[05/29 ある晩のヴぇる君。]
最新TB
最新記事
(12/22)
(12/20)
(12/13)
(12/12)
(12/11)
アーカイブ
最古記事
(03/17)
(03/18)
(03/19)
(03/20)
(03/21)
地球儀もどき