[Dreyer・Gaido] Rudolf Hindemith Edition Vol.2 【CD21018】

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◈Rudolf Hindemith: Sieben Präludien und Fugen
◈Rudolf Hindemith: Sonatina Nr.1
◈Rudolf Hindemith: Sonatina Nr.2
◈Rudolf Hindemith: Sonatina Nr.4
◈Rudolf Hindemith: Sonatina Nr.5
◈Rudolf Hindemith: Sonatina Nr.6

Mariangela Granata (Pf)

◈Rudolf Hindemith: Walzer (aus der Oper "Des Kaisers Neue Kleider")

Ludger Maxsein (Pf)

◈Rudolf Hindemith: Sextett (Serenade) für Klarinette, Streichquartett und Kontrabass

Eduald Brunner (Cl)
Alfred Schopper (1st Vn)
二宮美和子 (2nd Vn)
Rhoda Lee Rhea (Vla)
Rudolf Hindemith (Vc)
Rudolf Knerer (Cb)

(Rec. Unknown)

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ルドルフ・ヒンデミット(Rudolf Hindemith, 1900-1974)は、かのパウル・ヒンデミットの弟として知られているドイツの作曲家です。作曲家としての筆名は、ハンス・ロファー(Hans Lofer)を使っていたようです。
生前はチェロ奏者兼指揮者として活躍していたようで、本作品でもチェリストとして参加しています。

７つの前奏曲とフーガおよびソナチネ数曲は、イタリア人ピアニストのマリアンジェラ・グラナタ(Mariangela Granata)が演奏しています。
《皇帝の新しい着物》というオペラのワルツをピアノで演奏しているルドガー・マクスザイン(Ludger Maxsein, 1942-)は、ドイツのピアニストです。
ルドルフ・ヒンデミットの作品は、ところどころジャズのリズムを混ぜており、兄の作品より響きが鋭角的です。
７つの前奏曲とフーガは、本来36の作品を書くはずでしたが、結局７曲書き上げておしまいにしてしまった作品です。何か板敷きにした作品をパロディにしたようなシニカルな前奏曲と、調性の定まらないフーガの連作は、この曲を書き上げた1930年代の世相の反映でしょうか。
ソナチネ数曲では、ルドルフ・ヒンデミットの筆は、兄の作品よりも奔放な筆遣いで自由に音を並べていますが、どこか形式感めいたものを覗かせるあたり、兄弟の血を感じさせます。
《皇帝の新しい着物》のワルツは、グラナタの弾いたピアノ曲よりも見かけとっつきやすいですが、どこか調性音楽に対して斜めに構えたところがあり、そこが面白い味わいを醸しだしています。

クラリネット、弦楽四重奏とコントラバスのためのセレナーデでは、クラリネットのパートをエドゥアルド・ブルンナー(Eduard Brunner, 1939-)に迎え、チェロのパートを作曲者本人が担当しています。
ヴァイオリンのパートを弾いているアルフレード・ショッパー(Alfred Schopper)や二宮美和子(Miwako Ninomiya)、ヴィオラのパートを演奏しているローダ・リー・レア(Rhoda Lee Rhea)、コントラバスのルドルフ・ネレル(Rudolf Knerer)とのアンサンブルも良く練れていて、常設のアンサンブルであるかのような演奏を聞かせています。
ルドルフ・ヒンデミットは、兄同様パロディ音楽も愛好しており、この作品では、その茶目っ気が顔を覗かせています。
最初と最後に出てくるマーチは、ウィーンのシュランメルン楽団の演奏のパロディで、アントニーン・ドヴォルジャークの〈家路〉の変奏曲を盛り込み、ちょっと毒気のある音楽を展開しています。
このＣＤに収録されている作品の中では、おそらく最もとっつきやすい作品であり、コンサートのちょっとした余興としてプログラムに組み込めば、面白いかもしれません。

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