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1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
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◈Johann Sebastian Bach: Die Kunst der Fuge
Cluj Philharmonic Orchestra / Erich Bergel
(Rec. 1991, Hungarian Radio in the Synagogue of Dohány utca, Budapest) Live Recording with Applause



ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(Johann Sebastian Bach, 1685-1750)の《フーガの技法》の管弦楽編曲は、ハンガリーの音楽家であるエーリヒ・ベルゲル(Erich Bergel, 1930-1998)の代表的な仕事のひとつです。
ベルゲルは、未完に終わった最後のフーガも補作し、完結した形にして演奏しています。

バッハの絶筆である《フーガの技法》は、楽器指定の一切ない、いわゆるオープン・スコアの作品です。
最後の未完成のフーガは、自分の名前であるB-A-C-Hを音名に読み替えたものを織り込んだところで筆が止まっており、息子のカール・フィリップ・エマヌエル・バッハによって未完であるというサインが書き付けられていますが、晩年視力が低下していたバッハは、それでも作曲の意欲を示していたそうなので、ひょっとすると完成原稿があったのかもしれません。
ただ、おそらく完成したであろう原稿は見つかっていないため、未完成作品と見做されています。
バッハの晩年の頃は、フーガというポリフォニー技法そのものが難解なものとされ、伴奏と主旋律を分離させるホモフォニー音楽が幅を利かせていた時代でした。
反骨家のバッハは、そうした時勢において、敢えてフーガの存在意義と素晴らしさをこの世に残そうと、フーガの集大成のような音楽を書こうとしたのでした。
しかし、バッハは1750年に亡くなり、息子たちは、その遺稿を出版することで、バッハの業績を世に問おうとしました。
しかし、バッハのこの作品は、出版したところ、結局30部程しか売れず、しばらく好楽家のみぞ知る作品という扱いを受けることになりました。
この曲集が一般的に再評価されるようになるのは、19世紀後半になってからのことです。

前述のように、この曲は楽器指定は一切なく、チェンバロだろうがピアノだろうが、どんな形で演奏しても演奏効果が上がれば問題はありません。
このベルゲルのようにオーケストレーションを施しても、バッハの冒涜には当たりません。
このベルゲルの編曲は、弦の音に管楽器の音(主に木管)の音を乗せることで、各パートの音色の個性化を図っており、耳が洗われる様な清純な響きでバッハのポリフォニー音楽を描き出してくれます。
ベルゲル率いるクルジュ・フィルハーモニー管弦楽団の演奏は、響きを一切濁さず、ひたすら明晰に各パートを紡ぎ上げていきます。

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