1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
◈Nicolò Paganini: The 24 Caprices, op.1
Paul Zukofsky (Vn)
(Rec. around 1969)
ニコロ・パガニーニ(Nicolò Paganini, 1782-1840)は、イタリアのヴァイオリニストです。
当時の演奏家は、自分で演奏する曲は自分で書いており、パガニーニもその例外ではありませんでした。
1820年に発表された24のカプリース集は、パガニーニが生前に発表した唯一の作品集です。
彼は相当数の作品を書いていたようですが、その作品のどれもがパガニーニ自身によって秘匿され、その遺産を受け継いだ子孫達は紙クズと間違えて処分してしまい、その作品の全貌がわからなくなってしまっています。
なにはともあれ、現在発見された作品などをかき集めれば、作曲家として、また演奏家としてのパガニーニの高い技量が、ある程度まではわかります。
そして、その作品の難易度は、数多くのヴァイオリニストたちを虜にしてきましたし、これからもヴァイオリニストたちの腕試しとして活用されていくのではないでしょうか。
本CDで演奏しているポール・ズーコフスキー(Paul Zukofsky, 1943-)は、イヴァン・ガラミアン門下のアメリカ人ヴァイオリニストです。彼は、パガニーニのこの曲を超絶技巧曲としてトライするスタンスを超えて、本作品の音楽的価値を再考するところにまでアプローチを深化させています。
第1番のカプリースから分かるように、ズーコフスキーのテクニックは、並居るヴァイオリニストを寒からしめるほどにクールです。
ズーコフスキーほどの腕前ならば、パガニーニを得意とするヴァイオリニストがよくやるような早弾きでCD1枚分の録音が出来たはずですが、ズーコフスキーはまずパガニーニの手稿を丹念にチェックしています。
そうしたチェックを通して、従来の演奏とは違う、「ノーカット」の演奏を実現しています。
第2番のカプリースなど、冴え渡ったボウイングで弾き飛ばすようなことは一切せず、一音一音正確な音程で弾き抜くことにより、パガニーニの広域音程の跳躍から紡ぎだされる音楽の立体的構造に光を当てています。
ただ演奏家への挑戦状としてではない、ヴァイオリン音楽のメルクマールとしての再評価の糸口が、この演奏では示されているように思います。
学究的にパガニーニを再評価するスタンスの録音なので、これ見よがしなヴィブラートはありません。
ひたすらドライ&クールな演奏であり、アクロバティックでなければパガニーニではないという声を黙らせてしまうほどの禁欲への気迫が漲っています。
ヘタなヴァイオリニストがズーコフスキーと同じテンポで弾いてしまえば、おそらく音楽がただの音の連なりになってしまうことでしょう。
当時の演奏家は、自分で演奏する曲は自分で書いており、パガニーニもその例外ではありませんでした。
1820年に発表された24のカプリース集は、パガニーニが生前に発表した唯一の作品集です。
彼は相当数の作品を書いていたようですが、その作品のどれもがパガニーニ自身によって秘匿され、その遺産を受け継いだ子孫達は紙クズと間違えて処分してしまい、その作品の全貌がわからなくなってしまっています。
なにはともあれ、現在発見された作品などをかき集めれば、作曲家として、また演奏家としてのパガニーニの高い技量が、ある程度まではわかります。
そして、その作品の難易度は、数多くのヴァイオリニストたちを虜にしてきましたし、これからもヴァイオリニストたちの腕試しとして活用されていくのではないでしょうか。
本CDで演奏しているポール・ズーコフスキー(Paul Zukofsky, 1943-)は、イヴァン・ガラミアン門下のアメリカ人ヴァイオリニストです。彼は、パガニーニのこの曲を超絶技巧曲としてトライするスタンスを超えて、本作品の音楽的価値を再考するところにまでアプローチを深化させています。
第1番のカプリースから分かるように、ズーコフスキーのテクニックは、並居るヴァイオリニストを寒からしめるほどにクールです。
ズーコフスキーほどの腕前ならば、パガニーニを得意とするヴァイオリニストがよくやるような早弾きでCD1枚分の録音が出来たはずですが、ズーコフスキーはまずパガニーニの手稿を丹念にチェックしています。
そうしたチェックを通して、従来の演奏とは違う、「ノーカット」の演奏を実現しています。
第2番のカプリースなど、冴え渡ったボウイングで弾き飛ばすようなことは一切せず、一音一音正確な音程で弾き抜くことにより、パガニーニの広域音程の跳躍から紡ぎだされる音楽の立体的構造に光を当てています。
ただ演奏家への挑戦状としてではない、ヴァイオリン音楽のメルクマールとしての再評価の糸口が、この演奏では示されているように思います。
学究的にパガニーニを再評価するスタンスの録音なので、これ見よがしなヴィブラートはありません。
ひたすらドライ&クールな演奏であり、アクロバティックでなければパガニーニではないという声を黙らせてしまうほどの禁欲への気迫が漲っています。
ヘタなヴァイオリニストがズーコフスキーと同じテンポで弾いてしまえば、おそらく音楽がただの音の連なりになってしまうことでしょう。
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