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1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
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◈Ernest Chausson: Poème, op.25
◈Maurice Ravel: Tzigane
Christian Ferras (Vn)
L'Orchestra National de Belgique / Georges Sébastian
(Rec. January 1953, Brussels)
◈Arthur Honegger: Sonata for unaccompanied Violin
Christian Ferras (Vn)
(Rec. January 1953, Brussels)
◈Claude Debussy: Sonata in G minor, for Violin and Piano
◈Gabriel Fauré: Sonata No.2 in E minor for Violin and Piano, op.108
Christian Ferras (Vn)
Pierre Barbizet (Pf)
(Rec. October 1953, Decca Studio,West Hampstead)



クリスチャン・フェラス(Christian Ferras, 1933-1982)は、フランスを代表する名手として嘱望されたヴァイオリニストです。正しく彼の名前を発音すると、「フェラ」に近い発音になりますが、日本では慣例上「フェラス」と表記されます。
日本では、ヘルベルト・フォン・カラヤンの協奏曲録音のパートナーの一人としてよく知られています。カラヤンにたいそう気に入られたフェラスでしたが、この巨匠との競演はフェラスにとって大きなプレッシャーだったようで、1970年代半ばにパリ音楽院の教授に就任するも、かねてからの飲酒癖がひどくなり、公式の活動から遠ざかってしまいました。
1982年に、このCDで共演しているピエール・バルビゼ(Pierre Barbizet, 1922-1990)と復帰リサイタルを行い、演奏活動への復帰を印象付けますが、その年のうちにパリで自殺してしまいました。

このCDに収録されているのは、そんなフェラスの20歳の頃の演奏です。
この頃のフェラスは、フランス期待の新星として飛ぶ鳥を落とす勢いがありました。
ベルギーのブリュッセルで録音されたエルネスト・ショーソン(Ernest Chausson, 1855-1899)の詩曲と、モーリス・ラヴェル(Maurice Ravel, 1875-1937)のツィガーヌは、ハンガリー人のジョルジュ・セバスティアン(Georges Sébastian, 1903-1989)指揮するベルギー国立管弦楽団との演奏です。セバスティアンは、ブルーノ・ヴァルター門下の指揮者で、オペラの演奏に長けた人であり、フェラスの演奏の呼吸を汲み取った献身的な伴奏でしっかりとフェラスの演奏を支えています。

ブリュッセルでのセッションでは、アルテュール・オネゲル(Arthur Honegger, 1892-1955)の無伴奏ヴァイオリン・ソナタが演奏されています。かの名手ジネット・ヌヴーのチェックを受けたこの作品は、フェラスがスヘーフェニンゲン国際コンクールで優勝した1948年に初演しました。フェラスは、この曲の演奏の第一人者であり、初演者の貫禄で見事な演奏を展開しています。

クロード・ドビュッシー(Claude Debussy, 1862-1918)のヴァイオリン・ソナタとガブリエル・フォーレ(Gabriel Fauré, 1845-1924)のヴァイオリン・ソナタ第2番は、バルビゼとの共演です。
フェラスとバルビゼは、1948年のスヘーフェニンゲン、1949年のロン=ティボー国際コンクールの会場で出会い、意気投合して以来の仲です。ちなみに、スヘーフェニンゲンでは、フェラスもバルビゼも、自分の出場した部門で優勝を飾り、ロン=ティボーのコンクールでは、フェラスが2位、バルビゼが5位という結果に終わっています。コンクール会場で意気投合して以降、フェラスが室内楽を録音するときには、ピアノ伴奏は、大体バルビゼが担当するようになりました。
意気投合した2人の演奏は、細い糸で繊細に織り上げられた上質な布を思わせます。特に、ドビュッシーのソナタでは、かゆいところに手の届く、詩的抒情のある素晴らしい演奏に仕上がっています。
フォーレのソナタ第2番は、フォーレの第1番のソナタと比べられて、しばしばつまらないといわれますが、演奏次第によっては、聴き手をうっとりさせることのできる音楽だということを、しっかりと実証してくれます。

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