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1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
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◈Dmitri Shostakovich: Symphony No.7 in C major, op.60
Buffalo Philharmonic Orchestra / William Steinberg
(Rec. December 1946)



交響曲第7番《レニングラード》は、ドミトリー・ショスタコーヴィチ(Dmitri Shostakovich, 1906-1975)が1941年に作った交響曲です。
この作品は、ソロモン・ヴォルコフの『ショスタコーヴィチの証言』において、スターリンによって破壊され、ヒトラーに蹂躙されたレニングラードを表現したものだとされ、今尚ショスタコーヴィチの問題作とされています。
ウィリアム・スタインバーグ(William Steinberg, 1899-1978)率いるバッファロー・フィルハーモニー管弦楽団が演奏した頃は、反ファシズムを表明した交響曲として高く評価され、アメリカでは初演権を巡って争奪戦が繰り広げられるほどの人気を博していました。

1938年にアメリカに渡り、1945年にバッファロー・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者のポストを射止めたスタインバーグは、当時の戦勝ムードに乗じ、この曲を録音することで、このオーケストラに活気を与えようとしたのでしょう。ただ、バッファロー・フィルハーモニー管弦楽団は、水準以下の賃金しか貰えず、音楽家の労働組合ともめたという話も伝わっています。
しかし、そうした話を差し引いても、第一楽章の悠然たる人間の主題や、軍隊行進曲を思わせる戦争の主題の迫力など、音質を除けば今時の演奏と比較しても位負けしません。数分刻みのセッションとは思えないほど切迫したエネルギーが充満しています。
第二楽章のシニカルなスケルツォでは、さすがにショスタコーヴィチならではの弾力的なリズム感が十分に引き出せていないもどかしさを感じますが、アンサンブルは思った以上によく整っています。
第三楽章のアダージョでは弦楽器を中心に濃厚な表現を聴かせます。ショスタコーヴィチのこの手の楽章では比較的穏当といわれていますが、スタインバーグの手にかかると、オーケストラの一生懸命な演奏とオーバーラップして、聴き手の内面を抉るような味わいが随所で味わえます。
第四楽章になると、オーケストラも乗り乗りになり、モールス信号の動機を軸にして爆発度の高い演奏を聴かせてくれます。
この時期の演奏は、捻じ曲がった表現は見られず、曲想から湧き上がる感情をストレートに表出していく傾向が強く、この作曲家の皮肉っぽさが苦手な人にも受け入れられる演奏ではないかとおもいます。

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