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1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
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◈Gioachino Rossini: L'Italiana in Algeri
Marilyn Horne (Ms: Isabella)
Luigi Alva (T: Lindoro)
Paolo Montarsolo (Bs: Mustafà)
Enzo Dara (Bs: Taddeo)
Margherita Guglielmi (S: Elvira)
Laura Zannini (Ms: Zulma)
Alberto Rinaldi (Bs: Haly)
La Scala Orchestra & Chorus / Claudio Abbado
(Rec. 15 May 1975, Milan) Live Recording with Applause



ジョアキーノ・ロッシーニ(Gioachino Rossini, 1792-1868)の《アルジェのイタリア女》は、クラウディオ・アバド(Claudio Abbado, 1933-)の十八番として知られたレパートリーです。本CDは1975年のミラノ・スカラ座のプロダクションで、配役は以下のとおりです。
・マリリン・ホーン (イザベラ役)
・ルイジ・アルヴァ (リンドーロ役)
・エンツォ・ダーラ (タッデオ役)
・マルゲリータ・グリエルミ (エルヴィーラ役)
・ラウラ・ザンニーニ (ズルマ役)
・アルベルト・リナルディ (ハリー役)

ロッシーニ歌手として名声を博したホーン(Marilyn Horne, 1934-)やアルヴァ(Luigi Alva, 1927-)といったスター歌手から、モンタルソロ(Paolo Montarsolo, 1925-2006)やグリエルミ(Margherita Guglielmi, 1938-)、ザンニーニ(Laura Zannini, 1937-)、リナルディ(Alberto Rinaldi, 1939-)といったスカラ座の名脇役たちまで揃え、申し分のない演奏を展開しています。

《アルジェのイタリア女》は、1813年の5月22日にヴェネツィアの聖ベネデット劇場で封切られたオペラで、スカラ座の座付き作家だったアンジェロ・アネッリの台本が使われています。元々アネッリの台本は、ルイージ・モスカという作曲家の作った同名歌劇のためのものでしたが、急遽作曲依頼の舞い込んだロッシーニは、この既存の台本に多少手を加えて、一ヶ月未満の期間で作曲を行ったとのことです。
話のあらすじは以下のとおりです。

とある時代のアルジェリア。
太守のムスタファーは、奥方のエルヴィーラと折り合いが悪くなり、奴隷のリンドーロにエルヴィーラを払い下げて、新しく妻を迎えようと考えています。ムスタファーは、リンドーロに奥方をくれてやろうと言いますが、リンドーロはしぶっていました。イタリア出身のリンドーロは、イタリアにいるとき、イザベラと婚約していましたが、海賊に捕まって奴隷にされてしまったのでした。
ちょうどそのころ、アルジェリアの海岸でイタリア船が難破し、海賊に襲われていました。ムスタファーは海賊のハリーを呼び寄せ、若いイタリア人女性を連れてくるように指図するのでした。そこでハリーはイタリア人女性を、老人タッデオと一緒に捕まえ、ムスタファーのところに連れて行きました。
ハリーが連れてきたイタリア人女性を、ムスタファーは大変気に入り、自分の新しい妻にしようと心に決めます。
そこで、リンドーロとエルヴィーラを呼び寄せ、エルヴィーラは今の妻だけれど、このたびリンドーロに払い下げることにしたので、新しい奥さんになってほしいと、イタリア人女性に求婚するのでした。リンドーロは、そこにいるイタリア人女性が婚約者のイザベラであることを知り、イザベラもリンドーロの窮状をしることになりました。
イザベラは、奥方の座の代わりに、奴隷のリンドーロが欲しいと言い出し、その場を騒然とさせました。

リンドーロとイザベラは、ともかくアルジェリアから逃げ出す算段を考えます。ムスタファーは、イザベラがなかなか靡かないので、イザベラと一緒に助けたタッデオを侍従に任命し、イザベラとの仲を取り持つよう指図します。
イザベラはムスタファーの茶会に招待されますが、ムスタファーの妻のエルヴィーラも同席させ、ムスタファーと二人きりになる隙を与えませんでした。
イザベラは、次に「パッパターチ」(「黙って食え」の意)という会食の方法をでっち上げ、ムスタファーに、黙ってひたすら飲食をする会を開かせます。ムスタファーや家来たちが酒と食事で出来上がってしまったころには、イザベラはリンドーロを含むイタリア人たちと一緒にアルジェリアから逃亡してしまいました。
地団太を踏んだムスタファーでしたが、イタリア女はもうこりごりだと、エルヴィーラとよりを戻すことにしました。
このオペラの成功で、ロッシーニは瞬く間に名を上げ、イタリアにこの人ありといわれるほどの人気作曲家になりました。アバドの指揮によるきびきびとした音楽運びなどを聴くにつけ、その生気あふれる音楽に、イタリアの聴衆が夢中になったのもうなずける話です。
また、初演当時のイタリアは、ナポレオン統治下におかれており、利発なイタリア人女性が外国の太守を出し抜くという筋書きは、フラストレーションのたまったイタリア人の聴衆には一服の清涼剤のようなものだったのかもしれません。

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