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1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
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CD1:
◈Ludwig van Beethoven: Symphony No.2 in D major, op.36
Concertgebouw Orchestra of Amsterdam / Willem Mengelberg
(Rec. 14 May 1936, Concertgebouw) Live Recording with Applause
◈Ludwig van Beethoven: Symphony No.6 in F major, op.68 "Pastorale"
Concertgebouw Orchestra of Amsterdam / Willem Mengelberg
(Rec. 22 May 1938, Concertgebouw) Live Recording with Applause

CD2:
◈Ludwig van Beethoven: Symphony No.7 in A major, op.92
Concertgebouw Orchestra of Amsterdam / Willem Mengelberg
(Rec. 21 May 1936, Concertgebouw) Live Recording with Applause
◈Ludwig van Beethoven: Violin Concerto in D major, 61
Louis Zimmermann (Vn)
Concertgebouw Orchestra of Amsterdam / Willem Mengelberg
(Rec. 18 April 1940, Concertgebouw) Live Recording with Applause



ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(Ludwig van Beethoven, 1770-1827)の交響曲第2番(1802年作)、第6番(1807-1808年作)、第7番(1811-1812年作)の演奏にヴァイオリン協奏曲(1806年作)をおまけにつけた2枚組CDです。
演奏は、全てウィレム・メンゲルベルク(Willem Mengelberg, 1871-1951)指揮するアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団(現:ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団)で、ヴァイオリン協奏曲は、当楽団のコンサート・マスターだったルイス・ツィンマーマン(Louis Zimmermann, 1873-1954)が演奏しています。

メンゲルベルクは、1895年から50年間に渡ってアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団の首席指揮者を務めた人で、20世紀前半におけるオランダの大指揮者と見做されている人です。
彼の師匠だったフランツ・ヴェルナーは、コール・ユーブンゲンの作者であり、ベートーヴェンの側近だったアントン・シンドラーの弟子です。また、リヒャルト・ヴァーグナーからの受けはよくありませんでしたが、ヴァーグナーの《ラインの黄金》を初演した指揮者としても知られています。そんなヴェルナーの弟子であったメンゲルベルクは、ドイツ音楽の、とりわけベートーヴェン作品の演奏解釈のスペシャリストと見做されていました。
メンゲルベルクの演奏スタイルは、テンポを恣意的に動かすスタイルですが、メンゲルベルクの使っていた楽譜には、そうした細かいテンポ設定が克明に書き込まれており、その場その場の激情に任せたものではなかったことが知られています。
交響曲第2番の演奏でも、整然と演奏しているようでいて、意外と曲想に合わせてテンポを伸び縮みさせており、第4楽章では急ブレーキをかけたりオーケストラを煽り立てたりと、卓抜したタクト捌きを披露しています。
《田園》のニックネームを授かっている第6番の交響曲も、田園風景をただ眺めている演奏ではなく、農作業の場面を映し出しているかのような力強さがあります。第2楽章などは、細かく表情をつけすぎて、美しいメロディが気忙しく感じられますが、嵐の場面など大山鳴動の迫力があり、メンゲルベルクの桁外れな統率力をまざまざと見せ付けられます。
交響曲第7番は、やりたい放題の演奏。第3楽章など、音楽が止まりそうになる程のテンポの落差をつけて大見得を切っています。優等生的標準仕様(?)の演奏からは期待できない、徹底したディフォルメが非常に面白い演奏だと思います。

おまけとして入っているヴァイオリン協奏曲は、ティンパニの最初の拍を録音時に収録し損ねたのか、欠落してしまっているという小さな傷がありますが、こうしたヒストリカル音源に手を出す人は、おそらくたいした傷とは思わないでしょう。
メンゲルベルクのパリパリするくらいにメリハリを利かせた伴奏と、その伴奏を出し抜こうとする曲者なソロが非常に面白い演奏です。特にこのソロは、ちょっと他では聞くことのできない独特のイントネーションを持っていて、変な演奏が好きな人にはクセになると思います。
使ってるカデンツァは、おそらくツィンマーマンの自作だと思いますが、実際どうなんでしょう?

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