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1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
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◈Louis Marchand: Piece de Clavecin Livre Premier
◈Louis Marchand: Piece de Clavecin Livre Deuxième
Blandine Verlet (Chemb)
(Rec. September 1978, Lyon)



ブランディーヌ・ヴェルレ(Blandine Verlet, 1942-)は、フランスのチェンバロ奏者です。
彼女は、パリ音楽院でマルセル・ボーフィスから美学を、ノーベル・デュフルクから音楽史を、マルセル・ド・ラクールからハープシコードを学び、さらにルッジェーロ・ジェルリンやラルフ・カークパトリック、グスタフ・レオンハルト、ユゲット・ドレフュスらの薫陶を受けています。1963年にミュンヘン国際音楽コンクールに出場してハープシコードの部門で優勝を飾ったほどの腕前を誇り、フランスを代表するチェンバリストとして広く知られています。

そんなヴェルレが本CDで演奏しているのは、フランスの宮廷チェンバロ奏者として名を馳せたルイ・マルシャン(Louis Marchand, 1669-1732)の小品集です。この作品については、既にアリーヌ・ダンブリクーの演奏したCDを紹介しております。
マルシャンについては、ドメスティック・バイオレンスで奥さんを追い出したらしく、それを咎めた国王に喧嘩を売るなど、なかなか不敵なエピソードが伝えられています。しかし、マルシャンのエピソードでもっとも有名なのは、ヨハン・ゼバスティアン・バッハとドレスデンで演奏対決を行おうとした際、J.S.バッハの技量の高さを前に恐れをなし、対決の当日に逃亡してしまったという不名誉な話が流布しています。

マルシャンの作品は、対位法的な声部の絡みよりも、メロディ・ラインを華麗な装飾音で彩るほうにウェイトを置いており、第1巻の組曲に収録されているシャコンヌでも、バス声部に音を随時重ねていって重厚な音楽を作り上げるのではなく、上声部で示されるシンプルかつインパクトのあるメロディに華麗な装飾音を加えていくやり方を好んで用いています。
こうしたマルシャンのスタイルは、華やかな発音を持つチェンバロでこそ効果が発揮されます。装飾音の多用は、ピアノよりも音の減衰が激しいチェンバロの音色を豊かに保つための秘策であり、シンプルな曲を飽きさせずに聴かせる工夫でもありました。
ヴェルレの演奏は、ダンブリクーのと比べると、アゴーギクの控えめな、とても折り目正しい演奏で、装飾音も、ただゴテゴテとつけるているのではないことがわかります。

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