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1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
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◈Alfredo Casella: Italia
◈Gioachino Rossini (arr. Ottorino Respighi): La Boutique Fantasque
Moldavian National Symphony Orchestra / Silvano Frontalini
(Rec. 15 & 18 December 1993, Chisinau CSI)



アルフレード・カゼッラ(Alfredo Casella, 1883-1948)は、イタリアのピアニスト兼作曲家です。
同僚のオットリーノ・レスピーギ(Ottorino Respighi, 1879-1936)らと結託してイタリアの古い音楽を発掘に精を出したことでも知られ、イタリアにおけるアントニオ・ヴィヴァルティの再評価に先鞭をつけたのは、このカゼッラの尽力によるところが大きいと言われています。
作曲家としてのカゼッラは、ガブリエル・フォーレの薫陶を受ける一方で、グスタフ・マーラーに心酔したり、イーゴリ・ストラヴィンスキーに私淑したりと、19世紀末から20世紀初頭までの音楽シーンを貪欲に吸収した人です。
その作品はごった煮のような作風を示していますが、どこか強靭な意志を感じさせるところに、カゼッラの魅力があります。

カゼッラの狂詩曲《イタリア》は、パリに留学していた1909年の作品で、自分の祖国のポピュラー・ソングなどをかき集めてパッチワークにした作品です。ただのメドレー的音楽ではなく、チャールダーシュのような構成をとり、カゼッラならではの屈折したハーモニーで彩っています。《フニクリ・フニクラ》のメロディで乱痴気騒ぎをするあたりに、イタリア人の気質と根性が込められているのかもしれません。

レスピーギの《風変わりな店》は、ジョアキーノ・ロッシーニ(Gioachino Rossini, 1792-1868)の《老いの過ち》から適宜セレクトしたもの。華麗で効果的なオーケストレーションゆえに、オーケストラのコンサートでも取り上げられる作品ですが、元々バレエ音楽として作られたものです。1919年にロシア・バレエ団のレオニード・マシーンの振り付けでロンドンで初演され、ストラヴィンスキーが《プルチネルラ》を書くひとつのきっかけになりました。

演奏は、シルヴァーノ・フロンタリーニ(Silvano Frontalini)指揮するモルドバ国立交響楽団です。 モルドバは、ルーマニアに程近い共和国で、旧ソ連の属国のひとつでした。フロンタリーニは、ロシアのオーケストラとの仕事が多い指揮者ですが、自分の故国の作曲家の作品を乗りに乗って演奏しています。カゼッラの作品では、前半の複雑さを揉み解し、しっとりとメロディを歌わせる美しい演奏で、特にコーラングレやファゴットら木管セクションが出色の出来栄えを示しています。弦楽セクションも質が高く、高い機動力で後半部分を見事に盛り上げています。
レスピーギの作品でも、多彩な響きをしっかり鳴らしきっていますが、やや表情付けが優等生過ぎる気がしないでもありません。

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