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1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
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◈Johann Sebastian Bach: Goldberg Variation, BWV988
Peter Serkin (Pf)
(Rec. 23-25 & 29 May 1965, Webster Hall, New York)/div>


ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(Johann Sebastian Bach, 1685-1750)が1741年に出版した《二段鍵盤つきチェンバロのためのアリアと様々な変奏》(Clavier Ubung bestehend in einer Aria mit verschiedenen Veraenderungen vors Clavicimbal mit 2 Manualen)は、その名称が長ったらしいので、ゴルトベルク変奏曲と呼ばれています。
ヨハン・ニコラウス・フォルケルの伝えるところによると、この曲はヘルマン・カール・フォン・カイザーリンク伯爵のために作った作品です。不眠症カイザーリンク伯爵は、当時鍵盤楽器奏者として雇っていたヨハン・ゴットリーブ・ゴルトベルクに毎晩この曲の一部を弾かせていたとのこと。この曲をカイザーリンク伯爵のために弾いていたというゴルトベルクにちなんで、ゴルトベルク変奏曲という通称が与えられました。
ただし、曲の難易度と、この曲ができた当時のゴルトベルクの年齢(14歳)がつりあわないということで、最近ではこの逸話は全く信用されていません。

演奏しているピーター・ゼルキン(Peter Serkin, 1947-)は、アメリカのピアニストです。彼の母方の祖父はアドルフ・ブッシュで、父親はピアニストのルドルフ・ゼルキンです。
P.ゼルキンは、都合3度録音していて、この録音が最初の録音であり、彼のデビュー録音となったものです。
録音当時、P.ゼルキンは17歳でしたが、レコード・デビューに選んだ曲は、父親の十八番であり、また、1955年のグレン・グールドのデビュー・レコードで物議をかもしていた曲でした。
父親の真似事でもなく、グールドの二番煎じでもない演奏をしなければならないというプレッシャーの中で生まれたこの演奏は、非常に凝集度の高いものに仕上がっています。
耳を思わず澄まさずにはいられないシンプルな音でアリアを奏で、続く30の変奏では、登攀するときにピッケルでも打ち込むような鋭い音を所々で使いながら、一心不乱に弾ききっています。
耳あたりのよさをあえて退け、自分の感性を頼りに手探りで弾き進めていくP.ゼルキンの「冒険」のはじまりが、この録音には記録されているといえるでしょう。

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