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1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
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◈Karol Szymanowski: Violin Concerto No.1, op.35
◈Karol Szymanowski: Violin Concerto No.2, op.61
Alena Baeva (Vn)
Opole Philharmonic Symphony Orchestra / Bogusław Dawidow
(Rec. March 2007, Opole Philharmonic Concert Hall)



ロシアの俊英、アリョーナ・バーエワ(Alena Baeva, 1985-)が弾くカロル・シマノフスキ(Karol Szymanowski, 1882-1937)のヴァイオリン協奏曲2曲。伴奏は、ボグスワフ・ダヴィドフ(Bogusław Dawidow, 1953-)指揮するオポーレ・フィルハーモニー交響楽団。
オポーレ・フィルハーモニー交響楽団は1945年に設立されたポーランドのオーケストラです。

「若きポーランド」の主幹であるシマノフスキは、生涯に2曲のヴァイオリン協奏曲を書きましたが、どちらも盟友のパヴェウ・コハンスキのために作った作品です。
第1番のほうは、1916年の作品。この頃のシマノフスキは、古代ギリシャやイスラム文化の見聞と研究に熱中しており、そうした研究の成果は、テノール独唱と合唱をつけた交響曲第3番に結実しています。さらに、その余力で完成させたのが、この第1番のヴァイオリン協奏曲で、旅行先のパリで知ったクロード・ドビュッシーのサウンドとオリエンタルな情緒がブレンドされています。単一楽章構成ながら、ヴィヴァーチェ・アッサイの部分と、アンダンティーノの部分と、ヴィヴァーチェの3つの部分からなり、三楽章構成を意識した作りになっています。

第2番は、1932年から翌年にかけて作られた作品で、コハンスキの独奏と、グジェゴシュ・フィテルベルクの指揮するワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団の伴奏で1933年に初演されています。このとき、コハンスキはすでに癌を患っており、立って弾くことが出来ず、座って初演のソロを弾いたそうです。作品は、依頼主のコハンスキに捧げられましたが、初演後ほどなくしてコハンスキは亡くなり、シマノフスキはコハンスキの寿命を縮めたとして、相当憎まれていたようです。
この曲も単一楽章ですが、中間部にコハンスキの書いたカデンツァが挿入され、このカデンツァを境にして2つの楽章がドッキングしていると考えることもできます。前半部分は、ソナタ形式の流儀に基づいており、後半部分は、前半部分で培われた主題とポーランドの民謡が組み合わされてクライマックスを作っています。

さて、本CDでヴァイオリンを弾くバーエワは、カザフスタンに生まれ、モスクワ音楽院でエドゥアルド・グラチに師事したヴァイオリニストです。2001年のヴィエニャフスキ国際ヴァイオリン・コンクールで優勝し、さらにシュロモ・ミンツの薫陶も受けています。2004年にはモスクワでのパガニーニ・コンクールで優勝を果たし、日本では、2007年の仙台国際音楽祭コンクールのヴァイオリン部門で優勝したことで一躍知られるようになりました。

第1番の協奏曲は、バーエワのソロは技術的に充実のパフォーマンスです。ただキコキコと楽譜の音をさらっているのではなく、しっかりと曲のイントネーションを踏まえて豪華絢爛に鳴り響くオーケストラと丁々発止と渡り合っています。しかし、バーエワのソロには、いわゆる曲の醸し出す官能性は漂ってこず、オーケストラが、そこの足りない部分をあの手この手で補っているかのようです。
第2番の協奏曲も同じことが言えます。技術面での破綻は全くなく、鮮やかな演奏です。しかし、作品の持つ草木が芽吹いて伸びゆくような躍動感が今一つ感じられないもどかしさがあります。オーケストラの方は、そうした躍動感を十分に感じ取っていて、壮大さと荒々しさでもって作品世界を描き出しています。しかし、バーエワのヴァイオリンは、それに拮抗するだけの存在感が弱いように思えます。ただ、勇猛果敢に曲に立ち向かおうとする気概が感じられ、小さくまとまるのを良しとしない志が感じられます。
大人の色香の代わりに初々しさの残る演奏で、テクニックの鮮やかさを印象付けた録音ですが、今後成熟していくに従って、どのような個性を身につけるのかが楽しみです。くれぐれも、ひねくれてしまわないことを祈るばかりです。

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