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1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
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◈Robert Schumann (arr. Robert Schollum): Die Beiden Grenadiere, op.49-1
◈Johannes Brahms (arr. Robert Schollum): Sandmännchen
◈Franz Liszt (arr. Robert Schollum): Libestraum
◈Max Reger (arr. Robert Schollum): Maria Wiegenlied, op.76-52
◈Franz Schubert (arr. Robert Schollum): An die Musik
◈Ludwig van Beethoven (arr. Robert Schollum): Die Ehre Gottes aus der Natur, op.48-4
◈Friedrich Silcher (arr. Robert Schollum): Die Loreley
◈Franz Liszt (arr. Robert Schollum): Die Loreley
◈Wolfgang Amadeus Mozart (arr. Robert Schollum): Das Veilchen, K476
◈Ludwig van Beethoven (arr. Robert Schollum): Ich Liebe Dich
◈Hugo Wolf (arr. Robert Schollum): Epiphanias
◈Hugo Wolf (arr. Robert Schollum): Schlafendes jesukind
◈Johannes Brahms (arr. Robert Schollum): Ständchen, op.106-1
◈Franz Schubert (arr. Robert Schollum): An Silvia, op.106-4
Erich Kunz (Br)
Vienna State Opera Orchestra / Anton Paulik
(Rec. 1955)



本CDは、ロベルト・ショルム(Robert Schollum, 1913-1984)の編曲で、 ドイツの愛唱歌集を録音したアルバムです。
歌っているのは、ウィーン国立歌劇場の名バリトン、エーリヒ・クンツ(Erich Kunz, 1909-1995)です。
伴奏は、アントン・パウリク(Anton Paulik, 1901-1975)指揮するウィーン国立歌劇場管弦楽団が担当しています。
クンツは、バイロイト音楽祭でリヒャルト・ヴァーグナーの《ニュルンベルクのマイスタージンガー》でベックメッサー役を当たり役にしていたように、特徴的な性格の役柄を得意とする歌手でした。そうした特性は、リート歌唱でも大いに生かされ、オーストリアが誇る名歌手として広く知られていました。
伴奏をするパウリクは、プレスブルク(現:スロヴァキア領ブラティスラヴァ)に生まれたオーストリアの指揮者で、ウィーン・フォルクスオーパーの指揮者として活躍した人でした。オーケストラは、ウィーン国立歌劇場のオーケストラという名義になっていますが、実際のところは、ウィーンにある歌劇場の団員の混成オーケストラのようです。
ショルムの編曲はやや大げさですが、パウリクの指揮するオーケストラの鳴りっぷりには寛いだ雰囲気があり、味わい深さがあります。
クンツの張りのある歌声と性格役者っぷりも、これらの歌曲集を楽しく聴かせるのにはうってつけです。

演目は以下の通りです。

ロベルト・シューマン:二人の擲弾兵
ヨハネス・ブラームス:眠りの精
フランツ・シューベルト:笑いと涙
フランツ・リスト:愛の夢
マックス・レーガー:マリアの子守歌
フランツ・シューベルト:楽に寄す
ロベルト・シューマン:くるみの木
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン:自然における神の栄光
フリードリヒ・ジルヒャー:ローレライ
フランツ・リスト:ローレライ
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト:すみれ
フーゴー・ヴォルフ:主顕祭
フーゴー・ヴォルフ:眠れる幼子イエス
ヨハネス・ブラームス:セレナーデ
フランツ・シューベルト:シルヴィアに寄す
シューマン(Robert Schumann, 1810-1856)の〈二人の擲弾兵〉は1840年に作曲されたバラード集の一曲で、ハインリヒ・ハイネ(Heinrich Heine, 1797-1856)の詩に曲をつけたもの。最後にラ・マルセイエーズが大々的に引用されています。

ブラームス(Johannes Brahms, 1833-1897)の〈眠りの精〉は、1858年に編纂された《子どものための民謡集》の中に含まれている作品。ドイツでは、眠くなるのは小人が目に砂を撒くからだという言い伝えがあります。

シューベルト(Franz Schubert, 1797-1828)の〈笑いと涙〉は、1823年に作られた歌曲集の一曲で、歌詞はフリードリヒ・リュッケルト(Friedrich Rückert 1788-1866)によるものです。長調と短調の使い分けに特徴のある作品です。

フランツ・リストの《愛の夢》は、「愛しうる限り愛せ」というフェルディナント・フライリヒラート(Ferdinand Freiligrath 1810-1876)の詩による歌曲です。この曲をピアノ用に編曲しなおしたものがよく知られていますが、元々歌曲だったことが蔑にされて、エルヴィス・プレスリーなんかが勝手に歌詞をつけて歌っています。

レーガー(Max Reger 1873-1916)の〈マリアの子守歌〉は《素朴な歌》という60曲からなる曲集に収録されている作品。歌詞はマルティン・ベーリッツ(Martin Boelitz, 1874-1918)の詩を使っていますが、作者不明の古詩を当てはめたバージョンもあり、ここではベーリッツのものが歌われています。

シューベルトの《楽に寄す》は、1817年に作曲された作品。歌詞は、シューベルトの友人のフランツ・リッター・フォン・ショーバー(Franz Ritter von Shober, 1796-1882)が書いたものです。音楽への感謝を純粋な気持ちで歌いあげる名品で、シューベルトの歌曲の中でもとりわけ名高いもののひとつです。

シューマンの〈くるみの木〉は、奥さんになるクララ・ヴィークのために書いた《ミルテの花》という歌曲集の第3曲目。歌詞はユリウス・モーゼン(Julius Mosen, 1803-1867)のものを用いています。くるみの木の枝に包まれながら幸福感に浸る少女の姿が歌われています。

ベートーヴェン(Ludwig van Beethoven, 1770-1827)の〈自然における神の栄光〉は、《ゲレルトによる6つの歌》という曲集に収録されている曲。歌詞は曲集の名前にもあるようにクリスティアン・フュルヒテゴット・ゲレルト(Christian Fürchtegott Gellert, 1715-1769)の詩を用いたもの。本来は一節だけに曲がつけられているものを、クンツはゲレルトの歌詞の二節目まで歌っています。

ハイネの詩に曲をつけた《ローレライ》は、1838年に作曲されたジルヒャー(Friedrich Silcher, 1789-1860)のものと、1841年に作曲されたリストのものが収録されています。ジルヒャーの素朴で美しいメロディは、特にドイツの学生の間で無伴奏合唱曲として歌い継がれてきました。リストの作品の方は、ジルヒャーの作品に比べてドラマチックに仕上がっています。

モーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart, 1756-1791)の《すみれ》は1785年の作。ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ(Johann Wolfgang von Goethe, 1749-1832)の詩に付曲したものですが、モーツァルト自身はゲーテの詩だとは知らずに曲をつけたのだとか。結局この作品が、モーツァルトがゲーテの詩に曲をつけた最初で最後の曲になりました。

ベートーヴェンの《君を愛す》は、カール・フリードリヒ・ヴィルヘルム・ヘルロゼー(Karl Friedrich Wilhelm Herrosee, 1754-1821)の詩に曲をつけたもので、1797年頃の作品。慎ましい愛を歌った、ベートーヴェンの抒情歌曲の代表作です。

ヴォルフ(Hugo Wolf, 1860-1903)の歌曲は、ここでは、ゲーテの詩による歌曲集から〈主顕祭〉、エドゥアルド・メーリケの詩による歌曲集(Eduard Mörike, 1804-1875)から〈眠れる幼子イエス〉が選ばれています。
「主顕祭」とは、キリスト降誕の知らせを受けた東方の三博士がキリストに初めて会った1月6日を記念する祭りです。この作品は、この祭りの様子を描写したもので、三博士に扮装した若者たちの性格描写が聴きものです。〈眠れる幼子イエス〉は、メーリケがフランチェスコ・アルバーニの絵から着想を得て書いた詩であり、ヴォルフは、コラール風の伴奏で、詩の敬虔さを生かしています。

ブラームスの〈セレナーデ〉は、1886年の作。フランツ・テオドール・クーグラー(Franz Theodor Kugler, 1808-1858)の詩に曲をつけたもの。クーグラーの詩は、夜に男が恋人に歌うセレナードそのものではなく、その歌われる情景を描写したものです。

シューベルトの《シルヴィアに寄す》は、1828年に(William Shakespeare, 1564-1616)の詩に曲をつけた3作品のうちのひとつです。ただし、英語の歌詞にそのままつけたのではなく、エドゥアルド・フォン・バウエンフェルト(Eduard von Bauernfeld, 1802-1890)がドイツ語に訳したものを用いています。のびやかで美しいメロディでシルヴィアという心優しき村娘を讃える名品です。

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