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1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
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◈Henri Duparc: L'Invitation au Voyage
Charles Panzéra (Br)
Magdeleine Panzéra-Baillot (Pf)
(Rec. 1935)
◈Henri Duparc: Sérénade Florentine
◈Henri Duparc: La Vague et la Cloche
◈Henri Duparc: Extase
Charles Panzéra (Br)
Magdeleine Panzéra-Baillot (Pf)
(Rec. 1937)
◈Henri Duparc: Phidylé
Charles Panzéra (Br)
Magdeleine Panzéra-Baillot (Pf)
(Rec. 1931)
◈Henri Duparc: La Manoir de Rosemonde
◈Henri Duparc: Lamento
Charles Panzéra (Br)
Magdeleine Panzéra-Baillot (Pf)
(Rec. 1937)
◈Henri Duparc: Chanson Triste
Charles Panzéra (Br)
Magdeleine Panzéra-Baillot (Pf)
(Rec. 1935)
◈Henri Duparc: Testament
◈Henri Duparc: Élégie
Charles Panzéra (Br)
Magdeleine Panzéra-Baillot (Pf)
(Rec. 1937)
◈Henri Duparc: Soupir
◈Henri Duparc: La Vie Antérieure
Charles Panzéra (Br)
Magdeleine Panzéra-Baillot (Pf)
(Rec. 1935)
◈Robert Schumann: Dichterliebe, op.48
Charles Panzéra (Br)
Alfred Cortot (Pf)
(Rec. 17 & 18 June 1935)



スイス人バリトン歌手のシャルル・パンゼラ(Charles Panzéra, 1896-1976)によるアンリ・デュパルク(Henri Duparc, 1848-1933)の歌曲集とロベルト・シューマン(Robert Schumann, 1810-1856)の《詩人の恋》を収録したアルバム。
デュパルクの歌曲は、パンゼラ夫人のマドレーヌ・バイヨ(Magdeleine Panzéra-Baillot, 1893-?)が伴奏をし、シューマンの歌曲では、アルフレッド・コルトー(Alfred Cortot, 1877-1962)が伴奏をしています。

デュパルクはセザール・フランクに師事したフランスの作曲家でしたが、1885年に神経衰弱の診断を受けて作曲活動の一切から手を引いた人です。自己批判の厳しかったデュパルクは、生前に次から次へと作品を破棄し、結果として17曲の歌曲と、わずかな器楽曲が残されるのみとなりました。ここでは、その中から特に名作の誉れの高い12曲が選ばれています。
収録されているのは、以下の12曲です。
・旅へのいざない(1870年作)
・フローレンスのセレナーデ(1880年作)
・波と鐘(1871年作)
・恍惚(1878年作)
・フィディレ(1882年作)
・ローズモンドの館(1879年作)
・ラメント(1883年作)
・悲しき歌(1868年作)
・遺言(1883年作)
・エレジー(1883年作)
・ため息(1868年作)
・前世(1884年作)
《旅へのいざない》と《前世》はシャルル・ボードレール(Charles Baudelaire, 1821-1867)、《フローレンスのセレナーデ》,《恍惚》,《悲しき歌》の3曲はジャン・ラオール(Jean Lahor)ことアンリ・カザリス(Henri Cazalis, 1840-1909)、《波と鐘》はフランソワ・コッペ(François Coppée, 1843-1908)、《フィデレ》はルコント・ド・リール(Leconte de Lisle, 1818-1894)、《ローズモンドの館》はロベール・ド・ボニエール(Robert de Bonnières, 1850-1905)、《ラメント》はテオフィル・ゴーティエ(Théophile Gautier, 1811-1872)、《遺言》はアルマン・シルヴェストル(Armand Silvestre, 1837-1901)、《エレジー》はトーマス・ムーア(Thomas Moore, 1779-1852)のフランス語訳、《ため息》はシュリ・プリュドム(Sully Prudhomme, 1839-1907)の各詩に付曲したものです。

シューマンの《詩人の恋》(1840年作)はハインリヒ・ハイネ(Heinrich Heine, 1797-1856)の詩に曲をつけた歌曲集。クララ・ヴィークと結婚する時に書いた作品で、ハイネの書いた詩人を自分になぞらえて、クララへの愛を綴った作品です。ただ、ハイネの詩は、恋のドキドキから失恋までを描いており、話の筋を忠実になぞっていった結果、詩人としてのシューマンは詩の中で棺に入れられて土の中に埋められてしまいます。シューマン自身、自覚があったのかなかったのか、彼の生涯は、ほぼこの歌曲集の通りになってしまったというのは何とも皮肉なことです。

デュパルクの歌曲は、パンゼラ夫妻の息のあった演奏を聴かせてくれます。ヴィヴラートの良く効いたパンゼラのスタイルは、今日のフランス歌曲のスタイルからすれば、ちょっと古めかしくはありますが、1930年代の歌唱スタイルを知る上では、十分な記録となるでしょう。
シューマンの歌曲では、コルトーと共演していますが、コルトーはパンゼラ夫人の師匠に当たる人でした。コルトーの身ぶりの大きな伴奏に乗せられて、パンゼラはなかなかにドラマティックな歌唱を披露しています。

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